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究極の快楽を感じたいあなたへ:タントラ式セックスのやり方

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映画でよく見るセックスのシーンを思い出してみてください。

 

素早く簡単に行われてオーガズムを感じることが究極の目的のように描写されていることが多いでしょう。

 

しかし、このセックスによって2人の親密度も増したと思いますか?

 

インドで生まれた思想「タントラ」の考えをベースにしたタントラ式セックスは、こういった従来のセックスとは異なるものです。

 

つまり、心のつながりを重視した居心地のよいセックスで深い結びつきを唯一の目的としたものなのです。

 

タントラ式セックスは、性行為を単に身体的な体験として捉えるのではなく、感情的で精神的なものと位置づけています。

 

タントラ式セックスの心(The Heart of Tantric Sex)」の著者ダイアナ・リチャードソンはこう説明しています。

 

私たちは絶頂に達することがセックスをする理由だと考えています

 

その結果、私たちは絶頂を期待して目的志向的になり、私たち自身やパートナーがそれに到達しなかった場合にがっかりします。

 

タントラ的セックスはこの絶頂を目的としたものでなく、パートナーと「いまに集中すること」を目的としています。

 

「タントラ式セックスは、超越的で感情的で、さらには精神的な親密さを生み出します」とセックス・セラピストのモリ―・ペップ氏。

 

実は、あなたはすでにタントラ式セックスの一部を経験したことがあるかもしれません。

 

例えば、性交中のアイコンタクトや親密なマッサージなどが、タントラ式セックスの一部なのです。

 

それでは、自宅でタントラ式セックスを行う方法について詳しく学んでいきましょう。

 

タントラ式セックスとは?

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タントラとは、サンスクリット語で「織り合わせる」という意味。

 

単体で使われる場合、ヒンドゥー教や仏教の伝統を指し、宇宙との一体感を得たり、すべてのものに神の存在を見出すことを重視しています。

 

タントラには、ヨガ、祈り、マントラ、タントラ経典の研究など、性的ではない実践も多く含まれます。

 

呼吸法、ゆっくりとしたタッチ、オーガズムを感じるタイミングを遅らせるなどのテクニックを用いたタントラ式セックスは、パートナーのエネルギー的なつながりを強化し、より深い存在感と至福感をもたらすことを目指すものです。

 

「タントラ式セックスのゴールは、マインドフルなセックスを通じて、より高い意識の状態になることです」とペップ氏は説明しています。

 

タントラ式セックスはパートナーともできますし、一人でもできます。

 

大切なことは、性行為を行っている時のマインドセットです。

 

儀式化されたアプローチを取ることで、セックスは単なる肉体的な行為以上のものになります。

 

パートナー、自分自身、そして宇宙とのつながりを深め、癒され、リラックスすることができます。

 

>>セックスレスになりやすい夫婦の特徴とは|原因や解消法を解説

 

タントラ式セックスのメリットは?

タントラ式セックスはカップルの性的な問題を解消するのに役立ちます。

 

心理学の雑誌『Psychology Today』によると、セックス中にオーガズムを感じる女性は約50%~70%。

 

一方で男性の約96%がオーガズムを感じています。

 

タントラ式セックスは、ゆっくりとしたペースで進めながらプレッシャーを取り除くことが目的で、男性の勃起時間を延長するのにも役立ちます。

 

また、リラックス感も増すため女性もオーガズムを感じやすくなります。

 

そして、性器だけに特化しないので予想以上の至福を経験することができます。

 

つまり、タントラ式セックスは全身へのアプローチのため、オーガズムも全身で感じられることがあるのです。

 

セックス・セラピストのジャネット・ブリト博士は、タントラ式セックスについて、カップルのつながりを深める以上のメリットがあると指摘します。

 

ゆっくりとしたペースで呼吸と優しいタッチに焦点を当てるため、セックスがうまくできたかという不安を軽減するのにも役立つと話しています。

 

いまここにいると意識することが重要で、うまくできたかどうかはそこまで問題ではないのです

 

リチャードソン氏は、マインドフルなセックスのために2~3時間を割くことをお勧めしています。

 

これにより、セックス中に瞑想状態にゆっくりと入り、タントラ式セックスのメリットの1つである「長時間の愛撫」を楽しむことができます。

 

セックスライフに満足しているカップルでも、タントラ式セックスの原則を試してみることでメリットがあるかもしれません。

 

セックスに十分な時間を割き、期待感を高め、いまに集中し、ペースを落とし、新しい体位を試してみましょう。

 

そうすることで、長年よりそってきたパートナーとさらに親密になるような、ドキドキする全く新しいセックスを体験することができます。

 

タントラ式セックスの練習を始める方法

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こんなセックスにトライしてみる方法を順番に見ていきましょう。

雰囲気を作る

パートナーとタントラ式セックスについて話してから、実際にやってみる時間をつくりましょう。

 

ここでは、準備すること自体が興奮を高めます。

 

儀式のように静粛にシャワーを浴び、居心地の良いまたはセクシーなものを着用しましょう。

 

そしてスマートフォンの音をミュートにし、キャンドルや芳香剤、柔らかい枕や毛布、音楽、またはチョコレートのような誘惑をそそるおやつを用意してください。

 

雰囲気を作るために役立つものを準備してのぞみましょう。

 

アイコンタクトを保つ

長時間のアイコンタクトは、2人をおどろくほど親密な仲にさせてくれる効果があります。

 

「アイコンタクトをして、いまここに集中してください」とペップ氏もアドバイスしています。

 

まずはアイコンタクトを続けてみることから始めましょう。

 

5分のタイマーをセットし、お互いに向かい合って座るか抱きしめるかして、タイマーが終了するまでお互いの目を見つめます。

 

衣服を着ていても裸でも構いません 。

 

大切なのは、お互いの存在を認識しそこで生まれる感情を認めることです。

 

呼吸と身体をリラックスさせる

パートナーと一緒に座っている時に、深呼吸をして緊張を解放してください。

 

神経系を落ち着かせ、通常のセックス中にはあまりできない方法で相手とつながることがゴールです。

 

座った体位を試す

座位とも呼ばれる座った体位は、お互いを抱きしめるか性器を刺激するかに関係なく、最初に試すのに最適な体位です。

 

この伝統的なタントラの体位は、私たちの内側にある神聖な男性性と女性性を象徴する、シヴァとシャクティの結合を表します。

 

ただし、この座った体位では、パートナーの性別は関係ありません。

 

一方が足を組んで座り、もう一方は、相手の膝の上に座ってから腰に抱きついて向かい合います。

 

この体位では、呼吸をしたり、見つめたり、挿入したりと何でも行うことができます。

 

重要なのは、自分を解放して気持ちが良いと感じることです。

 

陰部の感触に注目するのではなく、ゆっくり動いてお互いの身体を感じることで、どんな体位でもタントラ式セックスとなります。

 

陰部の刺激を遅くすると、どのような感情が開放されるか試してみましょう。

 

それは、おいしい食事を味わうのと同じです。ぜひ、すべての感覚を楽しみましょう。

 

アイコンタクトは重要ですが、自分の身体の感触をより感じるために、目を閉じても良いでしょう。

 

相手に自分がどう感じているか言葉で伝えることは、タントラ式セックスでも効果があります。

 

自分が感じていることをパートナーに伝えることで、お互いがいまこの時を感じることができます。

 

ひとりでも試せるタントラ

一人でも、タントラ式セックスを試す方法はたくさんあります。

 

そして最終的なゴールはオーガズムを感じることではありません。

 

1人でやってみてもいいですし、一部だけ試してみるでもいいのです。

瞑想

瞑想は自分を後ろ向きにしているものから解放される素晴らしい方法です。

 

ただし、あなたのエネルギーが出ていくのを放っておくのではなく、地に足をつけることを意識しましょう。

 

自分のエネルギーを地球に向けて流すイメージで瞑想をしてみましょう。

 

そして、そのエネルギーを身体中に広げて、自分自身に力を与えてください。

 

>>【簡単】メディテーション(瞑想)のやり方・意味|マインドフルネスとの違いは?

 

セルフマッサージ

セルフマッサージを全身に行うことで、より豊かな経験を得ることができます。

 

好きなオイルやローションを全身に塗りましょう。

 

オイルやローションを塗りながら腹部、股間、内もも、腕、首、胸をマッサージしてみましょう。

セルフプレジャー

1人でタントラを試すことは、必ずしもオーガズムを感じるということではありません。

 

そうではなく、自分の身体を探索し、自分にとって何が快感なのか理解する時間にしてください。

 

新しい方法で自分を触ってみたり、ゆっくりとなでてみたり、自分で遊ぶ方法を見つけてみましょう。

 

>>セルフプレジャーとは?美容効果を紹介!どんな人におすすめ?

 

■What Is Tantric Sex? – The Good Trade

■Tantric Sex: 26 Tips on How to Practice, Positions to Try, and Mo

完璧主義はうつの原因にもなる?完璧主義な女性の特徴を紹介

 

完璧主義の定義はさまざまなものがありますが、一般的には「自分自身や周囲に対して高すぎる水準・目標を求めること」といえます。

 

完璧主義の人は周囲からの評価を気にしすぎたり、過度に失敗を恐れたりする傾向も見られます。

 

完璧主義に陥ってしまうのはなぜなのか、完璧主義な女性に見られる特徴や、うつ病をはじめとした精神疾患につながる理由についても解説します。

 

完璧主義になってしまう原因

 

完璧主義に陥ってしまうのは、個人の性格や価値観によるものと片付けられがちです。

 

しかし、それ以外にもさまざまな原因が考えられます。

 

家庭環境の問題

子どもの頃に育った家庭環境や、親の教育方針子育て方法が完璧主義の原因となることがあります。

 

たとえば、厳格すぎる親のもとで教育を受けた子どもは、失敗することを過度に恐れるようになります。

 

また、努力して一定の成果を出したとしても子どもを褒めることが少ないと、わずかな妥協も許せない完璧主義になることもあるようです。

 

失敗が許されない社会的風潮

個人に対して高い水準を求める社会的風潮も完璧主義に陥る原因となることがあります。

 

行き過ぎた競争社会や成果主義の中では、わずかな失敗やミスが評価に大きく関わってくるため、つねに完璧でなければならないと感じる人も増えてしまいます。

 

過去の失敗体験

過去に大きな失敗やミスをした経験が原因となって、完璧主義の考え方に陥ることもあります。

 

特に、大勢の前で失敗やミスをしたり、それを指摘されたりした場合、本人はそれが恥ずかしいと感じ、同じ失敗を繰り返さないために完璧を追求しがちです。

 

また、自分自身に対してだけでなく、他人に対しても完璧を追求してしまうこともあります。

 

>>【ストレス解消】セルフケアとはなにか?意味・種類・方法について解説

 

完璧主義な女性の特徴

 

女性のなかには、自分自身の完璧主義な性格に悩んでいる人も少なくありません。

 

一方で、自分のことを完璧主義であると自覚できていないケースもあります。

 

自分自身の性格を客観的に判断するためにも、完璧主義の女性にはどういった特徴が見られるのか紹介しましょう。

 

プライドが高い

完璧主義という性格をポジティブにとらえると、「負けず嫌い」と言い換えることもできます。

 

しかし、ときには周囲から「プライドが高い人」であると認識されることもあります。

 

自分とは違う意見や考え方をもつ人に対し敵意を向けたり、自分自身の失敗を決して認めようとしなかったりといった性格が特徴的です。

 

また、プライドが高いあまりに他人に対してお願いをすることができず、一人で仕事を抱え込んでしまうこともあります。

 

他人と自分を比較しがち

自分自身の成果や特性を他人と比較しがちなことも完璧主義の女性に見られる傾向です。

 

他人は他人であると割り切って考えることが難しく、周囲と自分を比較しては劣っていると感じることがあります。

 

その結果、本来もっている自分の価値を見失う原因となることも少なくありません。

 

ストレスを溜め込みやすい

完璧主義な人ほど周囲からの目が気になったり、自分の悪いところばかりが目につくようになりストレスを溜め込みがちです。

 

また、自分が簡単にできる仕事を他人ができていないと、それに対して苛立ってしまうこともあります。

 

>>【変わりたいあなたへ】自分を変えることは難しい?変われる方法や習慣

 

完璧主義な女性の長所・メリット

 

完璧主義はあまり良くないイメージをもたれがちですが、仕事をするうえでは長所として活かせるポイントもあります。

 

目標達成へのこだわりや意識が強い

完璧主義な人ほど、自分自身が設定した目標または会社から提示された目標に対し、「なんとしてでも達成しなければならない」という強いこだわりと意識をもっています。

 

目標を達成できるかどうかはその人のスキルや経験も影響しますが、それ以上に達成するという意識が重要です。

 

その日の実績や予算までの進捗状況を考え、目標達成に向けた具体的なアクションや取り組みを講じられるようになります。

 

責任感が強い

完璧主義な人は責任感も強く、自分に与えられた仕事やミッションを最後までやり遂げようとします。

 

困難な状況にあったとしても途中で投げ出すようなことはせず、最後まで自分のベストを尽くし粘り強く取り組むことができます。

 

細部にも目を配ることができる

完璧主義な人は、自分自身だけでなく周囲の人がとっている行動にも高い水準を求める傾向があります。

 

細かい部分にまで目を配ることができ、わずかな作業の不備やミスも見逃さず対処できます。

 

完璧主義な女性の短所・デメリット

上記とは対照的に、完璧主義の女性には短所といえるポイントもあります。

 

ストレスを感じやすい

仕事やプロジェクトが順調に進んでいるときには問題ありませんが、トラブルやミスなどが発生し業務の達成が困難になったときに、大きなストレスを感じてしまいます。

 

それだけでなく、ミスや失敗の原因が自分にあると考え、過度に責め立ててしまうことも少なくありません。

 

その結果、精神的に疲労しさまざまな疾患に陥るケースもあるのです。

 

スピーディーな意思決定が苦手

完璧主義な人はスピーディーな意思決定が難しいという短所もあります。

 

大きな決断が求められるとき、完璧主義な人は「決断が間違っていたらどうしよう」、「リスクや危険性について見落としている部分はないか」と不安に感じてしまい、決断を先送りにしがちです。

 

その結果、プロジェクト全体の進捗に影響したり、新たなビジネスチャンスを逃したりすることもあるのです。

 

>>【自己受容】弱くてダメな自分を認めて受け入れるトレーニング方法

 

完璧主義はうつの原因になる?

 

完璧主義は精神的にもさまざまな影響を与えることがあり、それがうつ病の引き金や原因になる可能性もあります。

 

完璧主義な人は、自分に対して高い水準を求め、ときには達成が難しい目標を立てることもあります。

 

同時に、ミスや失敗を恐れるあまり、目標を達成できなかったときには自分を責める傾向があります。自己批判や過度のストレスによって、自尊心や自己肯定感の低下、無力感などを感じてしまい、うつ病の発症につながる可能性があるのです。

 

また、このような病気を発症しなかったとしても、日々の生活そのものに疲れてしまい、「しんどい」と感じることもあります。

 

ただし、完璧主義の人の全てがうつ病を発症するというわけではなく、遺伝的な要因や環境的な要因、個人の性格なども影響します。

 

>>情緒不安定な女性に多い症状とは|対処法についても紹介

 

完璧主義を辞めたいときの治し方

完璧主義を克服しようと考えたとき、どのような治し方が効果的なのでしょうか。

 

3つの例をもとに紹介します。

 

自分自身を受け入れる

まずは自分自身の長所と短所を把握し、それを受け入れることから始めましょう。

 

人は誰でも長所と短所があり、完璧な人は存在しません。

 

すべてのことを完璧にこなそうとしても現実的ではないことを知り、失敗やミスをすることも当たり前であると認識することが大切です。

 

自分に対して過度に厳しくするのをやめて、ありのままを受け入れる姿勢に変えることが完璧主義からの脱却につながっていきます。

 

>>自分を認める方法|認める難しさや自己肯定感との関係性を解説

 

仕事やタスクの優先順位を決める

すべての仕事やタスクを完璧にこなそうとするのではなく、優先順位を決めて取り掛かるようにしましょう。

 

優先度や重要度の高い仕事から取り組むことで、特に重要な部分でのミスや失敗を抑え、メリハリのついた仕事ができるようになります。

 

>>【誰でもできる】マインドセットの意味・使い方をわかりやすくご紹介!

 

専門医による治療を受ける

過度な完璧主義によって自分自身に大きなストレスがかかっていたり、周囲の人に悪影響を与えている場合には、専門医による治療を受けることも検討しましょう。

 

完璧主義を克服するためには、カウンセリングや心理療法、認知行動療法などがあります。

 

特に認知行動療法は、自分自身の言動を客観的に振り返ることにより、どのような言動が問題となっているのかを分析し修正することができます。

 

まとめ

完璧主義は個人の性格的な問題だけでなく、家庭環境や過去の経験などさまざまな要因が複雑に絡み合っているケースが少なくありません。

 

ときには完璧主義がポジティブに作用することもありますが、ネガティブにとらえられるケースも多いのが実情です。

 

完璧主義を克服したい、やめたいと感じる方も多いと思いますが、焦れば焦るほど空回りして逆効果となってしまうこともあります。

 

そのため、自分自身で対処が難しいと感じた場合には、専門医による治療を受けることも検討してみてください。

 

知らず知らずに起こっている?ハラスメントの種類や防止方法を紹介

 

ハラスメントとは、相手に対して嫌がらせをする行為を指します。

 

一口に嫌がらせといってもその行為はさまざまであることから、ハラスメントにはいくつかの種類があります。

 

また、自分自身ではハラスメント行為と認識していなくても、相手にとってみれば不快に感じる言動も少なくありません。

 

そこで今回は、ハラスメントにはどのような種類があるのかを紹介するとともに、ハラスメント防止に役立つ対策の一例も紹介します。

 

ハラスメントの種類:会社や職場

 

会社や職場で発生しがちな代表的なハラスメントには、以下のようなものがあります。

 

なお、以下で挙げるハラスメントは、いずれも職場内だけでなく宴席や移動中の車内などにおいても認められます。

 

セクシャルハラスメント

異性または同性に対して性的な嫌がらせをする行為をセクシャルハラスメントとよびます。

 

身体の一部を触る行為や、下ネタを大声で発する、職場に性的なポスターを掲示することなどがセクシャルハラスメントの行為に該当します。

 

上司や部下などの関係性によっては断りきれないケースもあるため、相手が明確に嫌がっていなかったとしてもセクシャルハラスメントにあたるおそれがあります。

 

パワーハラスメント

身体的・精神的な苦痛を与える行為全般をパワーハラスメントとよびます。

 

暴力や暴言はもちろんのこと、相手を侮辱する言動や威嚇する行為、無視する行為などもパワーハラスメントにあたります。

 

また、パワーハラスメントは上司から部下などに対して行われるものというイメージがありますが、実際には同僚同士や部下から上司に対してもパワーハラスメントが認められる場合があります。

 

カスタマーハラスメント

顧客から従業員に対して理不尽な要求や悪質なクレームなどを行うことをカスタマーハラスメントとよびます。

 

たとえば、顧客が店員を恫喝・脅迫したり、正当な理由がないにもかかわらず損害賠償請求を行ったりすることがカスタマーハラスメントに該当します。

 

アルコールハラスメント

お酒の飲めない人や拒否している人に対して飲酒を強要したり、嫌がらせをする行為をアルコールハラスメントとよびます。

 

たとえば、一気飲みを強要したり、拒否しているにもかかわらずグラスにお酒を注いだりする行為もアルコールハラスメントにあたります。

 

ハラスメントの種類:女性

 

女性に対して行われることの多いハラスメントには以下のようなものがあります。

 

マタニティハラスメント

妊娠や出産をした女性に対する嫌がらせ行為をマタニティハラスメントとよびます。

 

たとえば、検診を受診するために休んだ人に対して悪口を言ったり、無理に仕事を押し付けたりする行為などがマタニティハラスメントに該当します。

 

マタニティハラスメントは会社や職場内だけでなく、町内会やPTAといったコミュニティ内で発生するケースも少なくありません。

 

ジェンダーハラスメント

女性(男性)なのだから○○すべき」といったような、女性らしさ・男性らしさを強要する行為をジェンダーハラスメントとよびます。

 

たとえば、女性に対して「結婚・出産は○歳までにすべき」や「女性はつねにきれいであるべき」といった言動や、女性にのみお茶汲みをさせる行為もジェンダーハラスメントに該当します。

 

ジェンダーハラスメントはマタニティハラスメントと同様、会社や職場だけでなく、さまざまなコミュニティ内や仲間内でも発生することがあります。

 

ゼクシャルハラスメント

結婚に踏み切らない女性に対して嫌がらせをしたり、プレッシャーを与えたりする行為をゼクシャルハラスメントとよびます。

 

たとえば、「いつまで独身でいるつもり?」、「いつになったら結婚するの?」といった言葉を投げかけたり、結婚情報誌をわざと目につくところに置いたりする行為もゼクシャルハラスメントにあたります。

 

なお、女性だけでなく男性に対する上記のような行為もゼクシャルハラスメントに該当します。

 

>>情緒不安定な女性に多い症状とは|対処法についても紹介

 

ハラスメントの種類:夫婦

夫婦間で起こるハラスメントには以下のようなものがあります。

 

モラルハラスメント

相手が嫌がる言動をとり、不快感を与える行為をモラルハラスメントとよびます。

 

夫婦間においては、たとえば相手に対して家事ができていない、収入が少ないことを執拗に叱責したり、出された食事に手をつけない、生活に必要な金銭を渡さない、相手のことを無視することなどがモラルハラスメントに該当します。

 

また、上記のような明確な理由や意図がなくても、相手の人格を否定するような言葉を投げかける行為も立派なモラルハラスメントにあたります。

 

>>夫婦関係は修復できる?よくある破綻のきっかけや修復方法を紹介

 

ハラスメントの種類:家庭

 

モラルハラスメントは夫婦間だけでなく、子どもや親も含めた家庭内で起こる場合もあります。

 

モラルハラスメント

子どもに対するモラルハラスメントの具体例としては、勉強ができないことを執拗に叱責する行為や、食事を与えない子どものことを無視する、「バカ」、「生まなければよかった」といった暴言を吐くことが該当します。

 

また、親に対するモラルハラスメントも同様に、暴力的な言動や行為、人格を否定するような言葉を投げかける行為のほか、介護が必要であるにもかかわらず世話をしなかったり、施設への入所を拒否したりする行為もモラルハラスメントにあたります。

 

>>自己肯定感が低い子供の特徴や言動とは|注意すべき親の発言や行動

 

ハラスメントの種類:学校

学校におけるハラスメントにはどのようなものがあるのでしょうか。

 

アカデミックハラスメント

おもに大学教授が権力を濫用し、学生に対してさまざまな嫌がらせをすることをアカデミックハラスメントとよびます。

 

たとえば、教授の個人的な好みによって特定の生徒・学生の評価を決めたり、優遇または冷遇したりする行為や、学生に対して性的関係を迫ったりする行為もアカデミックハラスメントに該当します。

 

レイシャルハラスメント

特定の人種や国籍出身地などに該当する人に対し、嫌がらせをする行為をレイシャルハラスメントとよびます。

 

たとえば、外国籍の人だけを仲間外れにする行為や理不尽な要求・命令をする行為、特定の出身地の人を無視する行為、そのような人に対し暴言を浴びせる行為などがレイシャルハラスメントに該当します。

 

レイシャルハラスメントは教授や先生から行われるケースもあれば、仲間やクラスメイト同士で行われる場合もあります。

 

ハラスメントの防止方法

 

自分自身が意図せず、知らない間にハラスメントに該当する行為を行っていることもあります。

 

ハラスメントに対する世間の見方が厳しくなっているなかで、ハラスメント行為を防止するためにはどういった対策が求められるのでしょうか。

 

ハラスメント対策の研修や講義を行う

職場や学校でできる方法としては、ハラスメント対策の研修や講義を行うことが挙げられます。

 

自社にノウハウや知見がなくても、ハラスメント対策を専門に扱う外部の企業や団体があります。

 

全ての従業員や学生に対しハラスメント防止の意識を高めてもらうためにも、研修や講義の実施は有効です。

 

ハラスメント行為に対する判例を学ぶ

ハラスメントは絶対にやってはいけない行為であると説明しても、必ずしも抑止力になるとは限りません。

 

そこで、ハラスメント対策の研修や講義と合わせて、具体的な判例について学んでもらうこともおすすめです。

 

たとえば、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントの加害者がその後どのような処分を受けたのか、自社だけでなく他社の事例も含めて学ぶことで、従業員や学生は自分ごととして捉えられるようになります。

 

社内や学校内に相談窓口を設置する

ハラスメントの実態は複雑なことが多く、客観的に実情を把握することが難しいケースも少なくありません。

 

そこで、実際にハラスメントを受けている人が個別に相談しやすいよう、専用の相談窓口を設置することも有効な対策です。

 

相談した事実や相談者の情報は厳密に守ることはもちろんですが、相談したことで不利益が及ばないように配慮することも重要です。

 

相手を配慮した言動を心がける

上記で紹介した対策は職場や学校などでは可能ですが、コミュニティ内や家庭内では難しい場合も多いでしょう。

 

私生活において重要なのは、つねに相手のことを配慮した言動を心がけることです。

 

自分が同じような言動をされたときにどう感じるか、相手の立場に立って考えてから言葉を発したり行動に移したりすることで、ハラスメントは防止できるでしょう。

 

>>【怒りを抑える】アンガーマネジメントのやり方・テクニックをご紹介!

 

まとめ

一口にハラスメントといってもさまざまな種類があります。

 

かつては一般的であった行動や言葉も、時代の変化とともにハラスメントと認識されるようになりました。

 

だからこそ、自分自身の普段の言動がハラスメントに該当していないかを振り返ることが大切です。

 

情緒不安定な女性に多い症状とは|対処法についても紹介

 

ご自分の性格を、「いつもイライラしたり、急に泣きたくなったり、きもちが不安定になりやすいかも」と悩んでいる女性の方は、意外に多いのではないでしょうか。

 

感情の起伏が比較的激しい状態を「情緒不安定」と呼び、女性がお悩みになるケースが多いです。

 

情緒不安定な状態や正しい対処法について解説します。

 

なぜ女性は情緒不安定になりやすいのか

 

情緒の安定は主に、身体的要因、心理社会的要因が関係しています。

 

これら2つの要因について解説していきます。

 

身体的要因

身体的な要因で一番に挙げられるのは、ホルモンバランスです。

 

とくに女性は月経周期によってエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモン分泌量が短期間で変化しています。

 

これらのホルモンは、私たちの気持ちややる気に影響を与えるため、それらのホルモンの乱高下によって、情緒が不安定になることがあります。

 

心理社会的要因

仕事やプライベートでの人間関係、結婚や出産による環境の変化…。

 

女性は家庭や仕事、人間関係などさまざまな場面でストレスを抱えやすい傾向があります。

 

特に、家庭と仕事の両立や、男女の役割分担の不均衡などがストレスを引き起こし、情緒が不安定になることが少なくありません。

 

また現在の日本の社会全体の特徴として、自分がどう思うか、の自分軸より、まわりと自分を比較する他者評価に比重が置かれている傾向があるため、どうしてもまわりと自分を比較し落ち込んでしまうことも、気持ちが不安定になる要因となっているかもしれません。

 

>>完璧主義はうつの原因にもなる?完璧主義な女性の特徴を紹介

 

女性が情緒不安定になる原因や時期

 

女性が情緒不安定に陥る原因のひとつに、ホルモンバランスの変化があります。

 

これは一定の周期や時期になると現れやすくなります。

 

生理前・生理中

生理前および生理中にはPMS(月経前症候群)とよばれる症状が現れます。

 

個人差はあるものの不安やイライラ、気分の落ち込みなどによって情緒が不安定になりやすいことがわかっています。

 

なお、生理後は女性のホルモンバランスが安定し、生理前に比べると比較的情緒が安定します。

 

排卵日

排卵日とは、卵巣から卵子が放出される時期のことを指します。

 

排卵日の頃は女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量がピークに達するため、生理中と並んで情緒不安定になりやすい時期とされています。

 

妊娠初期

妊娠初期もまた、ホルモンバランスが大きく変化するタイミングです。

 

生理中や排卵日と異なり、妊娠にともなう吐き気や体調不良、出産への不安なども影響していることがあり、気分がさらに不安定になることがある点に留意しましょう。

 

更年期

更年期になると卵巣機能が低下し、女性ホルモンが低下することで、全体のホルモンバランスも乱れがちです。

 

それにともない、イライラや情緒不安定、不安感、抑うつ症状などが現れることも少なくありません。

 

さらに、年齢を重ねていくことで身体的な衰えや美的感覚に対する不安や怖れも加わり、ストレスが増大することもあります。

 

>>ネガティブ思考をやめたい方へ|止まらない原因やレベル診断、改善方法をご紹介

 

情緒不安定な女性に多い症状

 

気持ちが不安定な時、具体的にどのような症状が見られるのでしょうか。

 

自分ではなかなか気づきにくいこと多いもの。あらためてチェックしてみましょう。

 

いつも以上にストレスや不安を感じる

いつもだったら悩んだりイライラしないようなことに、不安やいら立ちを覚えてしまう。

 

そんな感じが数週間続くときは、少し心が疲れている証拠。

 

明確なストレスや不安の原因が明確でなくとも、情緒不安定になることもあります。

 

そのような自分が嫌になり、さらに悪化するケースも少なくありません。

 

睡眠障害

情緒不安定な時は、不安やストレスによって睡眠に悪影響を及ぼすことがあります。

 

夜中に目が覚めてしまったり寝付きが悪くなることが典型的な症状として挙げられます。

 

>>感情の起伏が激しい人や少ない人の特徴|上手にコントロールする方法とは

 

なぜ情緒不安定になると泣いてしまうのか

情緒不安定になると、意味なく泣いてしまうことがあります。

 

強いストレスや不安を感じているとき、脳の扁桃体とよばれる領域が活性化しやすくなることが知られています。

 

扁桃体は脳のなかでも感情的な情報を処理するための領域です。

 

ストレスや不安感などの緊急性の高い情報が集中的に処理されることで、悲しみの感情が引き出され、本人は泣きたくないにもかかわらず、自然と涙が出てくるようになるのです。

 

また、緊張感が高まることで、自律神経のバランスが崩れ交感神経が優位に働き、涙腺が刺激されます。

 

その結果、本人の意図とは関係なく涙が出てくることもあります。

 

>>情緒不安定になると泣くのはなぜ?|情緒不安定になりやすい人や原因とは

 

情緒不安定になったときの対処法

 

気持ちが不安定になったとき、どのように対処すればよいのでしょうか。

 

深呼吸をする

すぐにその場でできるオススメの対処法が、深呼吸です。

 

情緒不安定になる要因には、ストレスや不安感の増大といった精神的な面が多くあります。

 

ゆっくりと深呼吸をすることで副交感神経が優位になり、次第にリラックスし、ストレスや緊張を和らげることができるのです。

 

適度な運動をする運動

時間に余裕があれば、ウォーキングや軽いランニング、筋力トレーニングなど体を動かす事をお勧めします。

 

これまで国内外の多くの研究から、適度な運動は、ストレスの原因となるホルモンを減らし、前向きな気分にする効果があることが示されています。

 

適切な休息

身体的な疲労だけでなく、精神的な疲労を緩和するために、ぜひ休息をとりましょう。

 

まずは十分な睡眠時間を確保します。

 

リラックスできる音楽を聞いたり、温かい飲み物を飲む、少し低めの温度にしたお風呂につかる、などして休息の時間を確保しましょう。

 

自分の感情を言語化し伝える

自分自身がどのような状況にあるのか、どんな気持ちで困っているのか、何に苦しんでいるのか、について、”落ち着いて”、信頼できる人に話すことは大変重要です。

 

その際、アドバイスや判断をもらうというよりは、ただ静かに聞いて共感してもらいたい、ということを最初に伝えてから、話を聞いてもらうのがお勧めです。

 

専門家へ相談する

自分でさまざまな工夫をしてみても改善されない場合には、専門家へ相談することを検討しましょう。

 

心理カウンセラーやセラピストに相談することで、話を聞いて共感してもらえる安心感が得られ、感情や状況が整理されます。

 

その結果、有効な対処法を見つけられる可能性があります。

 

>>【自己受容】弱くてダメな自分を認めて受け入れるトレーニング方法

 

情緒不安定な女性との接し方

相手が情緒不安定なときは、急に怒り出したかと思うといきなり悲しんだりと、相手の感情に振り回され、戸惑ってしまうことがあります。

 

ついつい相手の感情や口調に同調し、こちらも売り言葉に買い言葉、となってしまいがち。

 

そうなると、お互いヒートアップし、冷静なコミュニケーションがとれなくなってしまいます。

 

そのため、こちらは努めて、まずは落ち着いて、丁寧なコミュニケーションを心がけることが大切です。

 

柔らかな口調で話し、相手の話をよく聞くことで相手に安心感を与えることができます。

 

また、相手の気持ちや立場に共感し、理解を示すことも重要です。

 

落ち着いて丁寧なコミュニケーションをしようと思っても、相手の感情がおさまらず興奮状態が続くこともあります。

 

そのような場合には、相手が落ち着くための時間を与え、一定の距離を取りましょう。

 

まとめ

女性はさまざまな要因により、情緒不安定になりやすく、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

 

自分の気持ちが不安定だなと感じたら、立ち止まってゆっくり深呼吸をしたり適度な運動、心地よい休息を心がけるなど、まずはご自分を大切にしてあげてください。

 

どうしても症状が改善しないときや、悪化しているなと感じられる場合には、メンタルヘルスの専門家へ相談することもご検討ください。

 

この記事の監修者 

 

島田恭子(しまだきょうこ)

 

精神保健学者。コンサル会社での人材育成を通して、心の健康の重要性を感じ、東京大学大学院にて予防医学とメンタルヘルスを学ぶ(保健学博士)。

 

「人が、心豊かでその人らしく、健やかな人生を送れるように後押しすること」がライフワーク。

 

一般社団法人ココロバランス研究所代表。

 

▶︎一般社団法人ココロバランス研究所 :HP

 

▶︎一般社団法人ココロバランス研究所: Instagram

 

夫婦関係は修復できる?よくある破綻のきっかけや修復方法を紹介

 

最近、夫婦の会話が少なく関係が冷え切っている」、「相手に対して強い嫌悪感や不満を抱くようになった」など、夫婦関係に悩んでいる方も少なくありません。

 

このような状況の時、関係の修復は難しいのではないかと感じてしまうかもしれません。

 

一方で、夫婦関係の修復に成功し良好な関係に戻すことができたという夫婦もいらっしゃいます。

 

本記事では、夫婦関係に疲れ破綻してしまう理由やきっかけ、関係が壊れやすい夫婦の特徴を紹介するとともに、すぐに実践できる関係修復の方法についても解説します。

 

夫婦関係に疲れてしまう理由

 

結婚生活を送るなかで、夫婦関係に疲れてしまうのはどういった理由があるのでしょうか。

 

人によっても原因はさまざまですが、特に多く見られる3つの原因を紹介します。

 

家事や育児に協力的ではない

共働き世帯が増えているなかで、夫婦で家事や育児を分担することは一般的になりつつあります。

 

かつてのように夫は働きに出て、妻は専業主婦という世帯はごく一部となっているなかで、「家事や育児は妻の仕事」という固定観念を夫がもっていると、家事育児の負担が妻にばかり集中してしまい、不満が溜まっていきます。

 

感謝の気持ちを表さない

夫婦でなくとも対人関係において感謝の気持ちを持ち、それを表現するのは大切なことですが、身近な家族やパートナーが相手となるとつい、おろそかになりがちです。

 

言わなくてもわかってくれるだろう」という甘えやいつもそばにいて慣れてしまっていることから、感謝の気持ちを表さなくなっているカップルもいるかもしれません。
 

日々の生活に刺激がない

付き合い始めの頃は一緒にいる時間が刺激的でワクワクした間柄でも、数年、数十年と時間が経つにつれて、そばにいるのが当たり前となり、空気のような存在になることも。

 

また、日々の仕事や家事、育児に時間が取られすぎてしまうと、次第に夫婦の時間を持つ機会が減り、刺激を感じられなくなることも少なくありません。

 

>>セックスレスになりやすい夫婦の特徴とは|原因や解消法を解説

 

夫婦関係が破綻してしまうきっかけとは

夫婦関係が破綻してしまうきっかけはさまざまで、ケースによると言わざるを得ないでしょう。

 

たとえば、どちらか(もしくは両方)の不貞行為DVなど、深刻な問題によって破綻する場合もあれば、第三者には些細なこと、と思われがちなものでも、当事者にとって大きな意味を持ち、それが破綻のきっかけになることがあります。

 

特に後者の場合、まわりは「そんなことで別れる必要はないのではないか」というかもしれません。でも当事者にとっては許容できない場合も多々あります。

 

また、長い共同生活や子育てのなかでは、小さな不満が少しずつ積み重なっていくもの。

 

それらが自分でも知らず知らずのうちに心の中に澱(おり)のように溜まっていき、ある日起こった些細な出来事や、投げかけられた言葉が破綻のきっかけになることもあるでしょう。

 

関係が壊れやすい夫婦の特徴

夫婦関係が壊れ、別居や離婚に至る…。

 

そんなケースとなるカップルにはどのような特徴が見られるのでしょうか。

 

コミュニケーション

夫婦間でのコミュニケーションが十分でなかったり、意思疎通がうまくはかれない対話の仕方だと、お互いが考えていることや気持ちをうまく共有することができません。
 

それにより、誤解やストレスがたまることがあります。

 

価値観が異なる

結婚生活を送るなかでお互いの価値観や性格の違いが明らかになり、それによって夫婦関係が長続きしないことがあります。

 

夫婦とはいえ、それぞれが個性をもった人間。意見や考え方、性格が全く同じという人は存在せず、長い夫婦生活を送るなかでは当然軋轢が生じることもあるでしょう。

 

本来であればお互いを尊重し合い、理解しようとすることで関係性を維持していきますが、あまりにも価値観が異なると修復不可能な関係となっていくケースもあります。

 

期待のズレ

夫婦間では、たとえば妻が夫に対して「家事を手伝ってほしい」と考えていたり、反対に夫は妻に対して「パートに出て家計を助けてほしい」と考えたりすることもあります。

 

しかし夫婦間でパートナーに対する期待値が異なっていると、お互いの期待を理解できずに不満がたまることがあります。

 

これを精神療法の用語では「役割期待のずれ」といいます。

 

たとえば先ほどの家事の例で言うと、夫は「ゴミ出しや子どもと遊ぶ時間を作っているから問題ないだろう」と考えていても、妻は「夫が家事を一切手伝ってくれない」と感じているような場合です。

 

>>自己肯定感が低い子供の特徴や言動とは|注意すべき親の発言や行動

 

夫婦関係の修復は不可能?

 

一旦関係性がこじれると、もとの関係に修復するまでには時間を要したり、修復が難しくなる場合もあります。

 

夫婦関係の修復が不可能なケースとしては、夫と妻それぞれに嫌悪感があり、お互いが関係修復を望んでいない場合や、どちらかの性格が頑固で関係修復に対して同意できない場合などが挙げられます。

 

また、夫婦間で暴力やDVといった問題が生じているケース、たびたび不貞行為を繰り返す、といった場合も、夫婦関係の修復が難しい要因になるでしょう。

 

一方、夫婦のどちらかが関係修復を強く望んでいたり、お互いの悪い部分も受け入れようとする前向きな姿勢が見えたりすると、再びもとの夫婦関係へ修復できる可能性があります。

 

夫婦関係を修復する方法

関係を修復したいという意思があっても、相手を説得したり信頼を取り戻すことは簡単ではありません。

 

具体的にどのような方法が有効なのか、その一例をご紹介しましょう。

 

話し合いの場を設ける

まずは夫婦がじっくりと話し合える場を設けることが大切です。

 

夫婦関係が壊れている場合、日頃のコミュニケーション量も質も少なく、おたがい不満を抱えているケースも少なくありません。

 

なぜ自分が不満に感じているのか、相手は何を考えているのか、おたがいが説明することが関係修復の第一歩となります。

 

話し合いの場では、できるだけ感情的にならず、落ち着いて話すことがきわめて重要です。

 

まわりに人がいる環境を選ぶことや、話し合いの最初に、そのことを共通認識とし、「お互いが落ち着いて話す」ことを約束してから始めるのもおススメです。

 

自分の気持ちを手紙に書く

自分自身では話し合いたいと思っていても、相手がそれを望まないケースもあるでしょう。

 

また、その場ではなかなかうまく言葉が出てこなかったり、ついつい感情的になってしまいがち。

 

そのようなときには、自分の気持ちをメッセージに書き、相手に読んでもらう方法もおすすめです。

 

自分が反省すべきところがあれば素直に謝り、関係修復を望んでいることを書きましょう。

 

はじめのうちは読んでもらえなかったり、相手からの反応がなかったりすることもあるでしょう。

 

しかし、2回、3回と手紙を渡すうちに相手の心境も変化し話し合いに向けた土壌が整ってくることも考えられます。

 

また自分のきもちを書き出すことで、自分の考えや気持ちの整理にもつながります。

 

相手に対して完璧を求めすぎない

夫婦関係が壊れる要因のひとつに、期待のズレがあると紹介しました。

 

その多くは、相手に対する期待が高すぎることで裏切られたと感じ、悪い印象を抱いてしまうのです。

 

ものごとに完璧を求めすぎないことも大切です。

 

心理学では完全主義、という言葉を用いますが、この完全主義は、気分障害などの精神疾患につながる要因であることが分かっています。

 

対人関係でも仕事や生活においても、完全を求めてしまうと、自分も相手も窮屈になるからです。

 

パートナーに対しても、「これくらいできて当たり前」とか「やってもらって当然」と思いすぎている可能性はありませんか?

 

少しだけ余裕をもたせてあげることも、やる価値のある1つかもしれません。

 

感謝や労いの言葉を伝える

お互いに感謝の気持ちを言葉で伝えるようにしましょう。

 

たとえば、残業続きで帰宅が遅くなった相手に対しては、「遅くまで仕事おつかれさま」といった労いの言葉をかけたり、家事を担当してくれた相手に対しては「ご飯を作ってくれてありがとう」といった感謝の言葉を積極的に伝えましょう。

 

関係性の近い家族には、「わざわざ言わなくても分かっているだろう」と考えがち。でもそうではありません。

 

たとえ分かっていても、言われるとうれしいものです。

 

コミュニケーションが減ると相手の考えていることが分からなくなり、不安に陥るケースもあります。

 

感謝やねぎらいの気持ちはいくら伝えても、伝えすぎることはない、と考え、心を込めて言葉にしてみてください。

 

>>愛してるよりも愛が伝わる愛情表現の言葉とは?伝え方も紹介

 

夫婦関係を修復したいときにやってはいけないこと

 

関係を修復したい気持ちが強いあまりに、とった行動が逆効果になってしまうこともあります。

 

夫婦関係の修復にあたってあまり望ましくない行動を紹介しましょう。

 

自分の意見や考え方を相手に押し付けること

自分自身では夫婦関係の修復を望んでいたとしても、相手はまだその段階ではないケースもあります。

 

自分では関係の修復を望んでいたとしても、相手はまだその段階ではないケースもあります。

 

そのような状況のなかで、自分の気持ちや考えだけを相手に強く押し付けてしまうと、逆に反感を招くこともあります。

 

話し合いの場では、相手の意見や考えを十分汲み取ったうえで、ときには聞き役に徹することも大切です。

 

本当の意味での傾聴は、とても難しいですが、話を聴いてもらえてうれしくない相手はいません。

 

いつもよりながく、相手の話に耳を傾け、共感しようと心がけることで、次第に相手は心を開き、いつしかこちらの考えや気持ちにも耳を傾けてくれるようになります。

 

自分自身を責めすぎること

夫婦関係が壊れてしまった経緯によっては、自分にその原因があると考え責めすぎてしまうこともあります。

 

仮に自分に原因があった場合、反省をすることは重要です。

 

しかし、必要以上に自分を責めすぎてしまうと、相手は「この人のことを幸せにはできないかもしれない」と感じ、悪い結果に結びつくこともあります。

 

自分自身と向き合いしっかり反省したら、もうおしまい。過去のことを振り返り続けるのではなく、今どうするのがベストか、そして今後どうしていくのがいいか、に考えをシフトし、できるだけ前向きな意見を出し合うことが関係修復には非常に大切になります。

 

>>【怒りを抑える】アンガーマネジメントのやり方・テクニックをご紹介!

 

まとめ

夫婦関係が一度壊れてしまうと、お互いに意地をはって謝ることができなかったり、関係修復のきっかけがつかめなくなったりすることもあります。

 

夫婦関係が破綻する理由はさまざまで、必ずしもすべてのケースにおいて修復したほうが良いとは限りません。

 

しかし、どちらか一方が関係修復を望んでいたり、反省の気持ちをもっていたりすれば、もとの関係性に戻れる可能性は十分あります。

 

今回紹介した夫婦関係修復の方法も参考にしながら、実践できることから挑戦してみましょう。

 

この記事の監修者 

 

島田恭子(しまだきょうこ)

 

精神保健学者。コンサル会社での人材育成を通して、心の健康の重要性を感じ、東京大学大学院にて予防医学とメンタルヘルスを学ぶ(保健学博士)。

 

「人が、心豊かでその人らしく、健やかな人生を送れるように後押しすること」がライフワーク。

 

一般社団法人ココロバランス研究所代表。

 

▶︎一般社団法人ココロバランス研究所 :HP

 

▶︎一般社団法人ココロバランス研究所: Instagram

 

マインドフルネスをやってはいけない人の特徴|PTSDやうつ病の人は危険?

 

自分自身と向き合い、不安やストレスを緩和するための手法としてマインドフルネスが注目されています。

 

さまざまなメリット・効果が期待できるマインドフルネスですが、なかには危険な行為であるという言説も目にすることがあります。

 

マインドフルネスにはどのような危険があるのか、やってはいけない人の特徴や、初心者が取り組む際の注意点などもあわせて解説します。

 

マインドフルネスに危険性や副作用はあるのか

 

そもそもマインドフルネスとは、瞑想や呼吸法などを用いて自分の感情や思考と向き合い、ストレスを軽減する手法のことです。

 

これだけを聞くと、マインドフルネスは安全で危険性が少ない手法であると感じられるでしょう。

 

しかし、実はすべての人にとって安全とも限らず、人によっては危険や副作用をもたらすこともあるのです。

 

具体的な危険性や副作用には以下のようなものがあります。

 

トラウマの再体験・フラッシュバック

瞑想を行っていると、過去に経験した辛い出来事やトラウマが浮かび上がることがあります。

 

人によっては過去の出来事と対峙し、辛い出来事やトラウマをうまく処理できることもあるでしょう。

 

しかし、マインドフルネスを行ったことによってさらなる苦痛をともなうケースも少なくありません。

 

不安・パニック

マインドフルネスでは瞑想や呼吸法によって、深い自己観察を行います。

 

この過程において、不安やパニックを増幅させることがあります。

 

このような副作用は、過去または現在に精神的な問題を抱えたことのある人に多く見られます。

 

無気力・無関心

マインドフルネスを継続していくことで、現実逃避に陥ってしまい、何事にも関心を示さなくなったり、無気力になったりすることがあります。

 

このような症状は自己観察のしすぎによって起こることが少なくありません。

 

>>【自己受容】弱くてダメな自分を認めて受け入れるトレーニング方法

 

マインドフルネスをして気持ち悪くなる人がいる?

マインドフルネスによる副作用では、上記のような精神的なもの以外にも、生理現象として現れるケースもあります。

 

ありがちな副作用としては、気分が悪くなったり、吐き気や咳が止まらなくなるというものです。

 

人によっては車酔いのような感覚に陥ることもあるようです。

 

ただし、マインドフルネスを行っているすべての人がこのような状態に陥るものではなく、現れる症状の程度も人によって異なります。

 

気分が悪くなる人は一人でマインドフルネスを実践しているケースが多いようで、専門のトレーナーやプロのコーチなどのサポートを受けることで症状が緩和されたり、全く症状が現れなくなることもあるようです。

 

マインドフルネスをやってはいけない人の特徴

 

マインドフルネスは多くの人にとって安全なトレーニング方法といえます。

 

では、上記で紹介したような危険性や副作用のリスクが高まるのはどういった人なのでしょうか。

 

マインドフルネスをやってはいけない人の特徴を4つ紹介しましょう。

 

精神疾患を抱えている人

うつ病や統合失調症、強迫性障害、双極性障害といった精神疾患を抱えている人の場合、マインドフルネスに取り組むことによって自分自身の嫌な部分ばかりが見えてきて病状を悪化させるリスクがあります。

 

これらの病気を治療中の方は、担当医やセラピストと相談してからマインドフルネスに取り組むようにしましょう。

 

PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状がある人

過去に体験した辛い出来事がきっかけとなり、PTSDの症状が表れるようになった人もマインドフルネスは避けるべきです。

 

瞑想中に過去の出来事やトラウマ、それにともなう辛い感情が引き起こされる可能性があるためです。

 

PTSDの症状を悪化させる可能性があることから、マインドフルネスに取り組む際には担当医やセラピストと相談しましょう。

 

自傷行為や自殺企図の経験がある人

過去に自傷行為や自殺企図の経験がある人もマインドフルネスを行うべきではありません。

 

瞑想によって心の痛みや悲しみを引き起こすことがあり、再び過去と同じ状況に陥る可能性があるためです。

 

心身症状を抱えている人

専門医による治療や診断は受けていないものの、日常生活のなかでたびたび不安感に襲われる人や、パニック発作や過呼吸などの心身症状が表れる人もマインドフルネスには不適切です。

 

明確な診断を受けていない以上、自分だけの判断でマインドフルネスを行ってしまうと、症状を悪化させさらに重篤な状態に陥る可能性もあります。

 

>>感情の起伏が激しい人や少ない人の特徴|上手にコントロールする方法とは

 

マインドフルネスはどんな人に効果があるのか

上記とは反対に、マインドフルネスを行うことで効果が期待できるのはどのような人なのでしょうか。

 

3つのケースに分けて紹介します。

 

ストレスや不安を抱えている人

マインドフルネスは瞑想や呼吸法によって、ストレスや不安、緊張を軽減し、リラックス効果を得られます。

 

仕事や家事、子育てなどにおいて、日常的にストレスや不安を抱えている人に効果が見込めます。

 

集中力を高めたい人

仕事や勉強に集中したいと考えていても、周囲のことに気が散ってしまい集中力が続かない人にマインドフルネスはおすすめです。

 

マインドフルネスの練習を通して自分自身と向き合うことで、少しずつではありますが注意力や集中力を高めることができます。

 

睡眠の質を改善したい人

ベッドや布団のなかに入ってもなかなか寝付けない、夜中にたびたび目が覚めてしまうなど、睡眠の質に悩んでいる人にもマインドフルネスはおすすめです。

 

眠る前に瞑想をすることでリラクゼーション効果を高め、睡眠の質を改善する効果が期待できるでしょう。

 

>>【簡単】メディテーション(瞑想)のやり方・意味|マインドフルネスとの違いは?

 

初心者がマインドフルネスをするときの注意点

 

マインドフルネスにはさまざまなメリットがあることから、これから挑戦してみたいと考える方も多いでしょう。

 

リスクを避けつつマインドフルネスの効果を最大限高めるためには、どのようなポイントに注意すべきなのでしょうか。

 

短時間からスタートする

マインドフルネスの上級者ともなると、数時間以上も瞑想に取り組む人もいます。

 

しかし、初心者がいきなり何時間も瞑想をするのは辛く感じてしまい、挫折する原因にもなるでしょう。

 

そのため、まずは数十秒、数分といった短時間からスタートすることがおすすめです。

 

短い時間からはじめ、瞑想に慣れてきたら徐々に時間を伸ばしていくことで、無理なく続けられるはずです。

 

毎日継続する

マインドフルネスの効果を実感するためには、毎日継続的に実践することが大切です。

 

上記でも紹介した通り、1日あたり数十秒、数分と短時間でも、とにかく毎日続けて習慣化することを意識しましょう。

 

環境を整える

マインドフルネスを行う場所は、静かで落ち着いた環境が理想的です。テレビやラジオ、屋外の音が届きづらい静かな部屋で行いましょう。

 

また、着用する衣服や座る椅子、座布団なども重要です。

 

できるだけ締め付けが少なくリラックスできる衣服を選び、無理のない姿勢で座れる椅子や座布団を用意しましょう。

 

トレーナーやコーチの指導を受ける

マインドフルネスによって気分が悪くなったり、危険な状態に陥らないようにするためにも、トレーナーやコーチの適切な指導を受けることも大切です。

 

特に初心者の場合、自分でも気付かないうちに瞑想によって危険な状態に陥ることがあります。

 

専門のワークショップやオンラインプログラムなどを利用し、正しい練習方法を習得しましょう。

 

健康状態に不安がある場合は無理をしない

マインドフルネスは毎日継続することが重要であると紹介しましたが、健康上の不安がある場合は別です。

 

身体の倦怠感や吐き気、頭痛などの症状があるときや、なんとなく気分が優れないときにマインドフルネスを行うと悪化させるおそれもあるため、決して無理は禁物です。

 

>>アファメーション(ポジティブな自己暗示)のやり方・効果について解説

 

まとめ

ストレスや不安が多い現代社会において、マインドフルネスがさまざまなメディアに取り上げられ、SNSでも多くのユーザーが情報を発信しています。

 

一見すると誰もが手軽に取り組める手法に感じられますが、実際にはマインドフルネスによって危険や副作用が生じることもあり、細心の注意を払うことが大切です。

 

もし、マインドフルネスの方法が分からなかったり、トレーニングに不安を感じたりする場合には、専門のトレーナーやコーチの指導を受けながら挑戦してみてください。

 

アーユルヴェーダって何?どうやったらすんなり今の生活に取り入れられる?

アーユルヴェーダは、約5,000年前にインドで発祥した東洋医学の一つとされています。

 

「医学」と耳にすると「医者に任せるもの」「自分には関係のないもの」と思われがちですが、アーユルヴェーダは、病院で行われる医療という側面だけではなく、今の生活に取り入れ心身を健康にするための家庭での養生法としての側面を持ちます。

 

もう少し噛み砕いて言うと、セルフケアといったところでしょうか。

 

今回は、今すぐ始められるアーユルヴェーダをご紹介します。

 

養生法としてのアーユルヴェーダ

Photo by Edz Norton on Unsplash

 

「健康」と聞くと、どんなことをイメージしますか?

 

風邪を引かない、病気にならない、いつまでも若々しい体でいること…色々なことが思い浮かんでくるのではないでしょうか。

 

以下が、WHO(世界保健機関)による「健康」の定義です。

 

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity. “

(健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的 にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。)”

日本WHO協会 和訳

 

現代社会では、診断はつかないけれどなんとなくの不調を抱えている人も少なくありません。

 

アーユルヴェーダでは、健康の定義として、とりわけ幸福感を重視しています。

 

また「幸福とは”なる”ものではなく、幸福であることに”気づく”こと」と考えている点もキーポイントです。

 

では、どのようにして今、充分に幸せであることを噛みしめることができるのでしょうか。

 

アーユルヴェーダでは、理論と実践方法をベースに個々の持つ性質を知って、バランスを整えていきます。

 

けれど、性質は常に変化していくものではあります。

 

例えば、年齢によって体調は変化していきますし、季節によっても快調な時とそうでない時があることに気づきませんか?

 

あるいは、もう少し細かくみていくと、朝と夕方で、体の軽さが違うと感じる人もいるかもしれません。

 

また、理論や法則ばかりにこだわらず、自身の心身の感覚に尋ねながらケアを行うことも、とても重要になってきます。

 

自分にとって快適であることが第一で、養生法として無理なく続けていくことも可能になってくるというわけですね。

 

今の生活にアーユルヴェーダを取り入れるためのファーストステップ

Photo by Covene on Unsplash

 

アーユルヴェーダを調べていくと、大抵の場合「体質診断」にたどり着くと思います。

 

それも自分の心身を把握するためのアーユルヴェーダを今すぐ取り入れるための方法の一つではありますが、前述した通り、性質は常に変化していくものです。

 

また、診断結果によって「私はこの体質だから!」と決めつけてしまい理論的になってしまう可能性も。

 

例えば「この体質だから、これは食べては駄目」と制限をかけてしまう人も多くいますが、無理は禁物です。

 

ですので、まずは、自分自身で今どういった体と心の状態かを客観的に把握するための簡単な方法として、以下を参考に寝る前に「自分日記」をつけるのがおすすめです。

 

食べたもの / 飲んだもの

いつ、どこで、何を、どのように食べたのか記録します。

(eg: 朝食: 家で、食パンとコーヒーを家族と一緒に話しながら食べた)

 

運動 / セルフケア

その日に行った運動やセルフケアを記録します。

(eg: ヨガ、瞑想、家族と電話、オイルマッサージ)

 

気分 / 体調

その日の気分や体調を記録します。

原因が分かる場合は、それも記録します。

(eg: 気分が沈みがちだった。前の日に仕事でヘマをしたから。そのせいか、お腹の具合が朝からあまりよくなかった。)

 

睡眠

就寝時間や起床時間、睡眠の質を記録。

(eg: 就寝時間23時 起床時間6時半、夜中に何度か目覚めた。)

 

1日の終わりに、自分自身と向き合うことで、自分が今幸せかどうかということにも気づくことができるかもしれません。

 

また、自分が調子の良いとき、悪い時の傾向(どんなものをよく食べているか、どんな運動やセルフケアをしているか)などを把握することもできます。

 

これをしばらく続けた上で、ユルヴェーダ的なセルフケア方法を快適なレベルで取り入れていくのが良いのではないでしょうか。

 

関連記事:【ストレス解消】セルフケアとはなにか?意味・種類・方法について解説

 

ライター紹介

■プロフィール

 

★桑子 麻衣子

★文筆家・ヨガ/アーユルヴェーダ研究家

 

不安症状と向き合うためにヨガやアーユルヴェーダの学びを深めるようになる。

 

2009年バリ島で全米ヨガアライアンス認定講師資格取得。2021年アーユルヴェーダ講師資格を取得。

 

2013年シンガポール移住。夫と娘の3人家族。

ミニマリストになってマインドフルネスな生活を手に入れる方法

あなたは、ミニマリスト的な生活を目指していますか?

 

少ないものに囲まれて暮らす生活が見直されていますが、どうしてミニマリストになることが良いのでしょうか?

 

それは、ものや人間関係を整理し、あなたにとって「最も価値があるものや人」に囲まれたライフスタイルを送ることで、本当の心の安心・安定が手に入れられるからです。

 

Photo by Radu Florin on Unsplash

ものを減らすことの効用

ミニマリストになることでどんなメリットがあるのでしょう。

 

ミニマリストになるメリット①

まずは、ストレスの軽減です。

 

ものが多いと、それらを整理することに、日々、時間とエネルギーを費やし、心が常にざわざわと落ち着かず忙しくなります。

 

つまり根本的な持ちものの量を減らすことで、部屋を整える必要が少なくなり、いつもものたちから責められているような「使って」と懇願されているような感覚がなくなり、心が落ち着くのです。

 

最小限のもので生活することで、必要最低限のものだけに集中しストレスを減らすことができます。

 

ミニマリストになるメリット②

2つ目は、自分についての理解が深まるという点です。

 

自分が何を大切にしているかを見つけることができるのは、自分自身と対話をしているときだけ。

 

持ちものを整理し、どれが必要でどれが不要かを判断することで、現在の自分に対する認識が高まるのです。

 

さらに、断捨離によって、不必要なものにとらわれることなく、本当に重要なことに集中できるようになります。

 

自分の持ちものや時間、お金の使い方に注意を払い、意識的に日々の生活で選択をすることにより、より充実した人生を歩むことができるでしょう。

 

ミニマリストになるメリット③

3つ目は、財政的な自由に近づくこと。

 

必要なものだけに優先的にお金を使うことで、貯蓄を増やし財政的な自由を目指すことができます。

 

また、本当に気に入ったものだけを集め、長く大切に使うことにより、消費物や廃棄物を減らすことは、より環境にやさしいライフスタイルを実現することにもつながります。

 

消費主義の今の時代、私たちは多くのものを所有しています。

 

しかし、身の回りのたくさんのものによって、あなたの人生の真の意味が埋もれてしまいがちなのです。

 

ですから、日常生活において、整理整頓をすることでクリアな心と幸福感を生み出すことができるのです。

 

まずは何からスタートできるか

それでは、どうしたらこのミニマリストの生活を実現できるのでしょうか?

 

特に、大きな違いがでるのは私たちの家です。

 

あなたの家を自由と感謝の聖域にするためには、シンプルな状態にしておくことが大切です。

 

 Photo by Deconovoon Unsplash

 

イメージしてみてください。

 

清潔で白い壁の家で目をさまし、シンプルで整頓されたクローゼットから服を選び、きれいに整理されたキッチンで朝ごはんを作るような生活を。

 

とても素敵な情景が浮かびますが、こんな完全なミニマリストの生活をしなくても良いのです。

 

少し片付けをして、日常生活をシンプルにすることで、マインドフルネスな心境を手に入れることができるのです。

 

それでは、さっそく今日から、あなたも捨てたりリサイクルしたり寄付したりできるアイテムを紹介します。

 

今日から手放してみようアイテム30選

 

【寝室】

  • 数か月ずっと着ていない服
  • クリーニング屋でもらったハンガー
  • イベントでもらった無料のTシャツ
  • 未使用のスポーツウェア
  • もうサイズが合わない靴
  • 1年以上着用していないアクセサリーやバッグ
  • 使わない枕

 

【キッチン】

  • 使わない料理本 (使うレシピだけメモしておきましょう)
  • 積み重なっているたくさんのエコバッグ
  • 子供が使っていた幼児期の食器
  • お祝いでもらった使わない食器類

 

【バスルーム】

  • メイクなどのサンプル用品
  • 使わないマニュキュア
  • 使用期限の切れた日焼け止め

 

【オフィス】

  • もう必要ない古い書類
  • もう使わないマニュアル
  • 古い新聞や雑誌
  • 期限切れの割引クーポン
  • もう読んだ本
  • 使わないケーブル関連
  • 使用済のノート
  • もう使わない古いパソコン

 

【その他】

  • 使わないキャンドル
  • 壁に飾っていないアート
  • 使っていないブランケット
  • 使わないゴミ箱
  • 子供たちが小さい時に使っていた古いおもちゃ
  • 使わないヨガマット
  • もう見ることがない古いDVDやCD
  • 使わない延長コード

 

あなたのゴミが誰かの宝物に

こういったアイテムのほとんどは、私たちの家にひっそりと積み上がっていきます。

 

ボタン、紙袋、レシート、段ボールなど、保存しておくつもりで残しておいたものが、不必要なものの山となってしまうことはよくあります。

 

その一方で、あなたのゴミは他の人の宝物かもしれません。

 

あなたが使っていないアイテムについては、友達と交換してみるのはどうでしょう。

 

それによって、ごみを減らす代わりにあなたにとっての宝物を手に入れるかもしれません。

 

断捨離とは、つまるところ「優先事項がなにか」に関するものではないでしょうか。

 

つまり、手放すこと、そして私たちが何に時間やお金を使うのかについて注意深く考えることです。

 

ものではなく経験を買い、必要のないものは友人から借りてみるでもいいでしょう。

 

あなたにとって真に重要な人やものに焦点を当てて、量を減らして質を向上させてみてください。

 

ものを少なくしても、人生を充実させることはできるのです。

 

■プロフィール

 

著者:堀江知子(ほりえともこ)|タンザニア在住ライター

 

民放キー局にて、15年以上にわたりアメリカ文化や社会問題についての取材を行ってきた。

 

2022年からはタンザニアに移住しフリーランスとして活動している。

 

noteやTwitterのSNSや日本メディアを通じて、アフリカの情報や見解を独自の視点から発信中。

 

出版書籍『40代からの人生が楽しくなる タンザニアのすごい思考法 Kindle版

 

参考記事:

Minimalist House Tour: Why Less Is More Than Enough – Intelligent Change

99 Things You Can Get Rid Of This Week For A Less Cluttered Home – The Good Trade

 

【変わりたいあなたへ】自分を変えることは難しい?変われる方法や習慣

自分を変える」と聞くと、多くの方は難しいのではないかと感じるものです。

 

また、実際に変わりたいと思っても、具体的に何から始めれば良いのか悩むことも多いはずです。

 

そこで今回は、変わりたいと思っている方に向けて、どういった方法が有効なのか、日々どういった習慣を心がければ良いのかも含めて具体的に紹介します。

 

自分を変えるために重要な自己認識力とは

 

自分を変えるために重要な要素として、自己認識力というものがあります。

 

自己認識力とは、自分の性格や考え方などの特性を理解する力のことです。

 

自己認識力を高められれば、自分にとって大切な価値観や考え方が客観的に理解できます。

 

そのうえで、自分を変えるためにはどういった価値観を取り入れるべきか、反対に、手放すべき価値観や考え方なども見えてくるでしょう。

 

一口に自己認識力といっても、大きく分けると「内面的自己認識」と「外面的自己認識」の2つが存在します。

 

➀内面的自己認識とは

内面的自己認識とは、自分の真の姿を理解・認識することを指します。

 

たとえば、自分自身では内向的な性格であると認識していたものの、初対面の人とも短期間で打ち解けられたとき、意外と社交的な面もあると実感した経験はないでしょうか。

 

自分自身が認識している姿と、本当の自分の姿との差異が少ないほど、内面的自己認識力が高いといえるでしょう。

 

②外面的自己認識とは

外面的自己認識とは、第三者から自分がどのように見られているかを理解することを指します。

 

上記の例でいえば、自分自身は内向的な性格であると認識している一方で、第三者からは社交的な人であると認識されているケースもあるでしょう。

 

こちらも、本人と第三者との認識にズレが少ないほど、外面的自己認識力が高いといえます。

 

▶︎【変わりたいあなたへ】自分を変えることは難しい?変われる方法や習慣

 

自分を変えるために必要なステップ

自分を変えるためには、まず自己認識力を高めることが重要となります。

 

そのために必要な4つのステップを紹介しましょう。

 

①他者からの意見を求める

外面的自己認識を確認するために、他者から自分はどう認識されているのか、意見を求めましょう。

 

できるだけ率直な意見を出してもらうことが重要であり、厳しい意見が出されたとしてもそれを受け入れる勇気と覚悟が必要です。

 

もし、漠然としていて相手が答えに困っているようであれば、「自分では◯◯だと思っているんだけど、◯◯さんから見てどう感じる?」といったように、具体的に問いかけてみるのも良いでしょう。

 

②うまくいったこと・幸せに感じたことの振り返り

これまでの人生や仕事のなかで、うまくいったことや幸せに感じたことを思い出してみましょう。

 

そのときに、自分でどのような行動を起こしたか、他者とどのようなコミュニケーションをとっていたか、どのような思考・考え方・価値観をもっていたかなど、自分について思いつくことを何でも良いので書き出してみます。

 

③うまくいかなかったことを内省する

次に、上記とは反対に、うまくいかなかったことを思い出してみましょう。

 

たとえば、仕事で大きなミスを犯してしまったときのことや、友人とケンカをしてしまったときなどを思い出し、そのときにどういった言動をとっていたのか書き出してみます。

 

④何を変えるべきかを考える

うまくいかなかったことの内省のなかで、何が原因だったのかを考えてみます。

 

原因がよく分からないときには、他者から見た自分や、うまくいったことや幸せに感じたこととの比較で、どういった言動の違いがあったのかを参考にしてみましょう。

 

そのうえで、自分のなかの何を変えると状況が良い方向に変わっていくのかを考えてみます。

 

▶︎【自己受容】弱くてダメな自分を認めて受け入れるトレーニング方法

 

自分を変えることは難しいのか

 

人の性格や価値観は、育った環境やそれまでの経験、周囲の人との関係性など、さまざまな要因が関係しながら長年にわたって形成されるものです。

 

それだけに、自分を変えるのは無理・しんどいと感じたり、ときには恐怖を覚えることもあるでしょう。

 

それは、自分を変えるには時間や手間がかかることはもちろんですが、性格や価値観が変わることで自分の周りから人が離れていってしまうのではないか、と感じる方も多いためです。

 

しかし、自分自身を良い方向へ変えていくことは決して不可能ではありません。

 

ある日突然性格や人格を変えることは難しいですが、日々の習慣や行動に意識を向けるだけでも、徐々に自分を変えていくことは可能です。

 

自分を変えると人生がどう変化するのか

実際に自分を変えることができた場合、仕事や私生活にどういった変化が現れるのでしょうか。

 

恋愛面において現れる変化も含めて詳しく解説します。

 

①仕事の変化

仕事に対するモチベーションが上がらず、マンネリ化している方も多いのではないでしょうか。

 

また、今の仕事が自分に合っていないと感じている方も多いでしょう。

 

そのような場合、上司からの評価も得にくく、さらにモチベーションが下がっていく悪循環に陥ることがあります。

 

自分を変えることができれば、日々の業務を自分なりに改善しようと前向きに考えられるようになり、それが行動となって現れます。

 

上司の見る目も変わり、新たな業務にアサインされたり、役職を任されたりすることもあるでしょう。

 

また、同僚や部下も頼りにするようになり、仕事そのものに対するやりがいを感じられるようになります。

 

②恋愛・私生活の変化

自分を変えることで、恋愛を含めた私生活にもさまざまな変化が現れることがあります。

 

たとえば、ネガティブな思考ではなくポジティブな思考を心がけることで、自然と笑顔が増えていき、話しかけやすい雰囲気に変わってくることもあります。

 

それまで顔見知り程度であった人からも声をかけられ、交友関係が広がっていくかもしれません。

 

また、ポジティブな思考になることで、いきいきとした表情や雰囲気に変わり、異性から見ても魅力的に映るでしょう。

 

その結果、新しい恋人ができたり、交際相手と良好な関係を構築できる可能性もあります。

 

▶︎セルフラブとはどんな意味?自分を愛す方法や自己肯定感との違いを解説

 

自分を変える具体的な方法

 

実際に自分を変えようと考えても、具体的に何から始めれば良いのか分からないという方も多いでしょう。

 

そこで、自分を変えるためにすぐにでも実践できる方法をいくつか紹介します。

 

①見た目を変える方法

自分を変えるための第一歩として、取り掛かりやすいのが外見を変えることです。

 

たとえば、ロングヘアからショートカットに変えてみたり、髪を明るい色に変えてみたりするだけでも、性格や言動などに変化が現れることがあります。

 

髪型だけでなく、黒やグレーといった暗めの服だけでなく、白やピンク、イエローといった色のアイテムも効果的に取り入れるだけでも印象が変わります。

 

さらに、外見的なコンプレックスを抱いていたり、自分に自信がなかったりすると自然と猫背になっていくことも多いため、つねに背筋を伸ばすことを心がけるだけでも堂々とした姿勢に見えます。

 

②性格を含めた内面を変える方法

性格や考え方、価値観などの内面を変える方法はいくつか存在しますが、付き合う人を変えてみることがおすすめです。

 

たとえば、内気でネガティブな性格の場合、自分と同じような人のほうが一緒に過ごしていて楽に感じることもあるでしょう。

 

しかし、あえて自分と正反対の人とコミュニケーションをとることで、これまで避けてきたような人とも交友関係が広がり、新たな考え方や価値観に巡り合えることもあります。

 

③行動を変える方法

行動を変えるために特におすすめなのは、手本となる人を真似してみることです。

 

たとえば、人見知りを改善したい場合には、社交的で交友関係が広い人をモデルにし、普段どのような振る舞いをしているのか、話し方なども注意深く観察してみましょう。

 

手本となる人を意識的に観察することで、自分自身の言動も徐々に影響されてくることがあります。

 

自分を変えるために効果のある良い習慣

自分を変えるためには、ちょっとした習慣を心がけるだけでも効果が見込める場合があります。

 

たとえば、早寝早起きを心がけることもそのうちのひとつです。

 

十分な睡眠時間が確保できていないと、精神的に不安定になったりネガティブな気持ちになったりすることも多く、自分を変えようと思ってもモチベーションが維持できなくなります。

 

また、SNSの閲覧や投稿が日課となっている方も多いと思いますが、ネガティブな話題や乱暴な言葉を目にすることもあるため、一定の距離を保ったり、ときには”SNS断ち”をしてみるのもひとつの方法です。

 

▶︎【ストレス解消】セルフケアとはなにか?意味・種類・方法について解説

 

まとめ

自分を変えるためには、まず自己認識力を高め、自分自身を客観的に把握することが第一歩となります。

 

これまでの人生や経験を振り返りつつ、内省するとともに、今後何を変えていけば良いのかを具体的に考えてみましょう。

 

また、ヘアスタイルやファッションといった外見を変えてみたり、付き合う人や自分にとっての手本となるような人を見つけ観察してみるのも具体的な行動としておすすめです。

 

”自分らしく生きる”とは?|仕事や恋愛で自然体で過ごせる方法を紹介

自分らしく生きることは、充実した人生を送っていくために重要なポイントといえます。

 

しかし、そもそも「自分らしく生きる」とはどういったことか、そのような生き方を送ること自体が難しいと感じる方も多いはずです。

 

本記事では、自分らしく生きるのはなぜ難しいのか、自分らしく生きるための方法やコツも含めて解説します。

 

自分らしく生きるとはどういうこと?

 

そもそも「自分らしく生きる」とは、人によってもさまざまな解釈があると思います。

 

一般的には、「自分の気持ちや考え方、価値観などに正面から向き合い、正直に生きていくこと」といえるでしょう。

 

たとえば、趣味に没頭することはもちろんですが、自分にしかできない仕事を続けること、好きなことを仕事にして生計を立てていくことなども自分らしい生き方といえるでしょう。

 

私たちが生きていくうえでは、「こうあるべき」といった世間一般の常識や同調圧力のようなものが数多くあります。

 

たとえば、「◯歳頃までには結婚をしたほうが良い」、「結婚をしたら子どもをつくるべき」といった価値観をもっている人もまだまだ少なくありません。

 

しかし、そのような考えや価値観に縛られすぎてしまうと、自分の人生を周囲に無理に合わせようとしてしまい、生きづらさを感じることもあるでしょう。

 

自分らしく生きるためには、世間や周囲の考え方に対して無理に自分を合わせる必要はないのです。

 

▶︎セルフラブとはどんな意味?自分を愛す方法や自己肯定感との違いを解説

 

自分らしく生きることに難しさを感じる原因や理由

自分らしく生きたいと考えているものの、実際にそれを実行しようとすると現実的には難しいと感じるケースも少なくありません。

 

では、なぜそのように感じてしまうのでしょうか。

 

①周囲からの視線が気になる

自分らしく生きていくということは、客観的に「自由奔放な人」と見られてしまう可能性もあります。

 

友人や知人、仕事仲間など、それまで付き合ってきた人のなかには、価値観や考え方が合わないと感じ疎遠になってしまう人も出てくるでしょう。

 

また、他者からの評価が気になってしまい、自分らしく生きることが難しいと感じるケースもあります。

 

②自己肯定感が低い

自己肯定感とは、自分自身を認め評価することです。

 

自己肯定感が低い人は、「自分はダメな人間だ」という考えが根底にあり、卑屈な性格になることもあります。

 

自己肯定感が低い状態で自分らしく生きようと考えても、「どうせ自分には無理だろう」という考えが先行し、行動に移すことすらできなくなります。

 

▶︎自己肯定感が低い子供の特徴や言動とは|注意すべき親の発言や行動

 

③そもそも”自分らしさ”が分からない

人生における夢や目標がなく、なんとなく今の生活を続けている方も多いでしょう。

 

しかし、そのような状態で自分らしく生きようと考えても、そもそも何が”自分らしさ”なのかが分からず、理想像も浮かんできません。

 

まずは自分自身と向き合い、心の奥底ではどういった人生が理想なのかを考え、自分らしさとは何かを見つけることから始める必要があります。

 

▶︎【ストレス解消】セルフケアとはなにか?意味・種類・方法について解説

 

自分らしく生きている人の特徴

 

自分らしく生きている人にはどういった特徴が見られるのでしょうか。

 

仕事はもちろん、プライベートや家庭生活における特徴も紹介します。

 

①楽しく仕事をしている

仕事をして収入を得ることは生きていくうえで不可欠です。

 

だからこそ、自分らしく生きていくためには仕事を楽しむことが重要です。

 

子どもの頃からの夢であった仕事に就いていたり、仕事をしていくなかでやりがいや魅力を感じることができれば、日々の生活が充実したものに感じられ、自分らしく生きていくための活力になるでしょう。

 

②家族の協力を得ながら家事や子育てをしている

仕事にやりがいや楽しさを感じられても、家事や子育ても両立しようとすると自分の時間が確保できず、疲労やストレスが蓄積されていきます。

 

特に女性の場合、家事や子育てを一人で背負うのではなく、家族の協力を得ながら分担することで負担を軽減できるでしょう。

 

自分だけの時間が確保できれば、趣味や興味のあることに取り組め、自分らしい生き方を実践できるはずです。

 

③恋愛やプライベートも充実している

仕事が辛かったとしても、自分を理解してくれる恋人やパートナー、友人がいればプライベートが充実します。

 

仕事で溜まったストレスも軽減でき、自分らしい生き方を実践できていると感じられるでしょう。

 

また、仕事にやりがいを感じていたとしても、仕事だけの毎日を送っていると何を目的に働いているのか見失ってしまうこともあるため、恋愛やプライベートを充実させることは重要です。

 

自己中やわがままとの違い

「自分らしく生きる」と聞くと、自己中心的や”わがまま”といった負のイメージを抱く方もいます。

 

しかし、これらは異なる概念であり、自分らしく生きることは決してネガティブなものではありません。

 

①自己中とは

自己中、または自己中心的とは、「自分のために他人が動いてくれる、合わせてくれる」と認識していることをいいます。

 

自己中な人は自分の希望を叶えるために他人をコントロールする傾向がありますが、自分らしさをもっている人は他人をコントロールしようとしません。

 

②わがままとは

わがままとは「自分本位で気ままに行動すること」を指し、自己中と似た部分があります。

 

自分らしさをもっている人は、自分のなかに「私はこれが好き」、「私はこう考える」といった軸のようなものがあります。

 

仮に他人と意見が合わなかったとしても、相手を非難したり責め立てたりすることはありません。

 

しかし、わがままな人は、自分の考えや希望を相手に押しつけてでも通そうとします。

 

ときには相手や周囲の人に迷惑をかけることもあるのが”わがまま”です。

 

自分らしく生きることでどんな影響やメリットがあるのか

 

自分らしく生きることで、人生にどういったメリットやポジティブな影響があるのでしょうか。

 

➀ストレスが減る

周囲の人からの視線や意見にばかり気を向けてしまうと、自分らしさを見失ってしまい人生そのものが窮屈に感じることもあるでしょう。

 

しかし、自分らしさを常に忘れず、大きな軸として持っておくことで、生きづらさを感じにくくなりストレスも低減されます。

 

②新たなことに挑戦するモチベーションが高まる

ストレスが減って自分らしさを取り戻すことができれば、自然と自信がもてるようになります。

 

仕事へのモチベーションも高まり、新しい仕事や業務へ挑戦できるようになったり、新たな趣味をスタートさせ生きがいを見つけたりすることもできるでしょう。

 

自分らしく生きるための方法3選

人生をより充実させていくために、自分らしく生きるにはどういった方法があるのでしょうか。

 

➀自分を大切にする

まずは自分を最優先に考え、大切にすることを心がけましょう。

 

これは自己中心的やわがままになるという意味ではなく、あくまでも自分を尊重するということです。

 

たとえば、疲労が溜まっているのに飲み会に誘われたとき、無理に付き合うのではなくきちんと参加できない理由を説明して、断る勇気も大切です。

 

②自分にとって本当に大切なものを考える

自分らしさとは何かを考えたとき、その人が大切にしている考え方や価値観などが根底にあるはずです。

 

本当に大切なものを考えることで、自分らしさを見失うことなく生きていくヒントが得られます。

 

たとえば、家族と過ごす時間を何よりも大切に考えている場合には、ワークライフバランスを考慮した仕事や職場を選択する必要があるでしょう。

 

③自分の弱さを個性として受け入れる

人は誰しも弱点や欠点、コンプレックスなどがあり、完璧な人は存在しません。

 

自分らしく生きていくためには、それらを弱みとして認識するのではなく、個性として受け入れることも重要です。

 

ポジティブにとらえることで、生きづらいと感じることも少なくなり、自分の強みを活かせるようになるでしょう。

 

▶︎【自己受容】弱くてダメな自分を認めて受け入れるトレーニング方法

 

自分らしく生きるためにやめた方がいい習慣や思考

日頃から行っている習慣や考え方、癖などが自分らしく生きることを阻害していることもあります。

 

特に注意すべき悪い習慣や思考としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • 他人と自分を比較する
  • 自分自身を否定する・責める
  • 周囲からの目や評価を気にしすぎる
  • 失敗することを過剰に恐れる

 

上記の習慣や考え方は自分らしさを見失う原因にもなるため、意識的に改善していくことを心がけましょう。

 

▶︎【変わりたいあなたへ】自分を変えることは難しい?変われる方法や習慣

 

まとめ

自分らしく生きることは一見すると簡単なように見えて、実際には難しいものです。

 

普段無意識にとっている行動や考え方が、自分らしく生きることを阻害している可能性もあるため、普段の行動を一つずつ振り返ってみるのも良いでしょう。

 

ストレスを低減し、人生をより充実したものにするためにも、今回紹介した自分らしく生きる方法を実践してみてください。