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2022.09.01 子供だけでなく家族全員の幸せを考える。悩める親の心を救う確かなメッセージ【保育士 てぃ先生のIt’s My Story】

It's My Story自分を知る自分を高める

保育園に勤めながら、その専門性を活かし、自身のSNSや講演活動などを通じて子育てや保育に役立つ情報を発信する現役保育士のてぃ先生。SNSの総フォロワー数は140万人を超え、子育て世代が抱えるさまざまな悩みを解決へと導いています。保育士を目指したきっかけや、子供たちとの生活で学ぶこと、「てぃ先生」としての活動に込める想いを聞きました。

辞めたいと思ったことは1万回くらいある

幼少期から共働き家庭で育ったてぃ先生。専門性の高い仕事に就きたいと将来を模索するなかでたどり着いたのが、保育士でした。

「毎日同じようなスーツを着て、同じ時間に出かけていく両親の姿が僕の目にはあまり楽しそうには見えず、野球選手やサッカー選手、パイロット、医師など専門性の高い仕事に就きたいと思っていました。保育士という仕事を真剣に考え始めたのは、高校時代の進路選択の時期。小学生の頃から友達の家に遊びに行くと、友達の妹や弟と遊ぶことがよくあって、自分も子供ながら小さい子たちって可愛いなあと感じていて、子供とたくさん遊べる保育の道へ進むことを決めました」

子供たちと楽しく遊んでお世話するーーそんな日々を夢見て保育士に。ところが、実際に働いてみると想像していた保育士の仕事と現実の仕事とのギャップに戸惑うこともあったそう。保育園の監修や育児アドバイザーを務め、その道のプロとして活躍する今でも保育士を辞めたいと思うことは日常茶飯事という言葉に、一人の人間の成長を支えることの重みを感じさせられます。

 

「働き始めてまず感じたのは、保育士が実際に子供たちと関わる時間は体感でいうと全体の2、3割、残りの時間は事務的な仕事がほとんどだということです。園の活動はすべて事前の計画の上に成り立っています。新学期に年間の保育計画を立て、その実現に向けて日案、週案、月案という細かい単位で子供たちの成長を見越した保育のねらいを考えていきます。
自分のなかで保育士の仕事は子供たちとたくさん関わり、たくさん遊ぶイメージが先行していたので、その裏でこういった地道な作業があり、そのギャップについていけなくなりそうな時期もありました。

辞めたいと思ったことは1万回くらいあると思います。それでも続けているのは、替えのきかない仕事だから。写真館の撮影スタッフ、ベビー用品や子供服の販売員など、子供と関わる仕事は他にもいくらでもあります。でもそこでの関わりは一時的なものでもあります。保育士として子供たちと一家族のような関わり方ができることが嬉しくて、気付けばどうやって楽しく保育ができるかということばかり頭にあります」


現役保育士であり続ける理由

自身初となる育児本『てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(写真前/ダイヤモンド社)は出版から重版を繰り返し11万部を超える人気作。近著『てぃ先生の子育て〇✕図鑑』(写真奥/ダイヤモンド社)も3度目の重版で5万部を突破中。

てぃ先生としての活動の原点は、今から約10年前に始めたTwitter投稿。そこに綴られた保育中の子供たちの可愛らしいエピソードをはじめ、日々保育を行うなかで感じたことや子供との接し方にまつわる情報は子育てに悩むお父さん、お母さんたちの間に瞬く間に広まっていき、子供たちとの笑いあり涙ありのエピソードが詰まった処女作『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(KKベストセラーズ)は15万部突破のベストセラーに。

「Twitterで投稿を始めたのは、子育てや保育のポジティブな面をもっと世間に知ってほしいと思ったからです。子育てや保育に関する報道はその大変さなど、ネガティブなものとして取り上げられがち。もちろん大変なことも多いけれど、保育士として毎日子供たちと関わっていると楽しいことや面白いこともたくさんあります。だからこそ僕は今日まで14年間、保育士を続けられています。

投稿を始めたころは、園や保護者の方に許可を得て保育園のなかで起きた子供の可愛らしいエピソードなどをつぶやいていました。それを1年ほど続けていたら雪だるま式にフォロワーが増えていき、出版のお話をいただくまでに。予想もしていなかった出来事が続いたので、出版のお話を伺ったときは半信半疑でしたし、処女作が出版前に重版が決まった報告を受けたときもそれがどういうことか分かっていなくて。重版分の印税が口座に振り込まれた日に初めて、それがすごいことなんだと分かりました(笑)」

今では「カリスマ保育士」と支持され、子育てや保育におけるさまざまな悩みにこたえているてぃ先生も、実は子供たちとの関係がうまく築けず、思い悩んだ経験があります。
数々の実体験からあらゆる解決策を提示し、保育や子育ての情報や知識を惜しみなく配信。情報をより深く多くの人に知ってほしいと始めたYOUTUBE動画では、現役保育士ならではのすぐにできる実践的かつ効果的な育児を発信しています。

「保育士になりたてのころ、自分の対応が子供にまったく響いていないことにショックを受けました。周りの先輩保育士さんが円滑に事を進めているのを見て、自分は保育士が向いていないんじゃないかと悩んでいた時期に、たまたま立ち寄った本屋で、ふと育児書が目に止まりました。大したことは書いていないだろうと軽い気持ちで立ち読みしていたら、想像以上に良いことが書いてあったんです(笑)。
育児書や専門書を読むようになり、本に書かれてたことを僕なりに工夫しながら保育園で実践してみると、物事がうまく運ぶ機会がとても増えました。言葉の言い回しや表情、仕草を変えるだけで子供たちの反応がこんなにも変わるんだと面白くて、保育士としてのモチベーションも上がりました。

YOUTUBE動画を撮影している自宅の書斎。棚には育児書や専門書が所狭しと並ぶ。

知識と経験の積み重ねによって、子育てや保育における問題や課題に対してある程度の解決方法を蓄えています。『この問題に対してはこの方法。それでもダメだったら次は・・・』というように自分の頭のなかに一つの問題に対して40〜50種ほどの引き出しを持ち合わせているんですね。それだけの引き出しの数があればどれかはヒットします。

僕のSNSを観てくださっている皆さんの時間を奪っているという感覚があります。子育て中のお父さん、お母さんたちにとっては5分でも惜しいと思うから、出来るだけ無駄を省いて短い時間で情報を得られるように工夫しています。僕が発信する情報は、得た知識を保育園で実践して良かったことだけ。現役保育士だからこそできることであり、自信を持ってお届けしています


親が自分自身の幸せを考える子育て

てぃ先生が情報を発信するとき、常に念頭に置いているのは「親も幸せなら子供も幸せ」ということ。この考えが子育てに対するポジティブな気持ちを育んでいます。

「最近気になっているのは、スマホやタブレットの育児利用に関して罪悪感や後ろめたさを持っているお父さん、お母さんが多いこと。僕は必要な状況であれば育児利用することはまったく悪いことではないと思っているんです。どういう説明をしたら罪悪感や後ろめたさが払拭され、うまく育児に活用してくれるかを考えています。
育児悩みで多い食事中のテレビ視聴はおすすめはできませんが、そうしたほうが子供がご飯を食べてくれて、お父さん、お母さんたちの負担が減るのならありだと思うんです。育児や家事ってご飯だけじゃないですよね。他にもたくさんやることがあるから、テレビを観せないことにこだわりすぎてイライラしたり、ついカッとなって子供を叱ってしまうくらいなら頼ってもいいと思います。

僕はもちろん子供に幸せになってほしいと思っているのですが、それより先にお父さん、お母さんに幸せになってほしい。親が幸せそうだったり、楽しそうにしていたら子供もきっと嬉しいと思います。子供の幸せだけを考えれば『いやいや、テレビなんてダメですよ』と親御さんたちへの発言はもっと辛辣になっていると思います(笑)」

 

感性豊かな子供たちと向き合うと大人がハッとさせられることがあります。保育園ではそれが日常。保育で大切にしているのは、子供を一人の“人間”として捉えること。

「大人同士であれば相手に少し面倒な頼みごとをしたいとき、どうやって伝えたら相手が嫌な思いをせず、迅速に対応してくれるかを考えて工夫するはず。でも相手が子供になった途端、例えばお片付けの場面では『ほら、早く片づけて』『どうしてまだ片づけてないの』と、伝え方の工夫もせずに言葉にしてしまう人は多いと思います。

親の悩みって基本的には子供にどうしてほしいという願望が強いんです。その願望を叶えるには『あの子にどう伝えたら、自主的に動いてくれるか」を考えてみてください。大人と子供ではなく、人間対人間のやり取りと捉え、大人がやらないことは子供にやらないというスタンスが大切だと思います。そうすると、相手が嫌いな食べ物を『食べなよ』と無理に勧めないですよね。子供の都合を考えずに言うことを否定しているわけではありません。その代わり子供がスムーズに動いてくれないのは仕方ないとデメリットとして理解した上で言葉がけをしないと、子供に響かなかったときにイライラするとお互いに何も得をしません。

伝え方に関して、子供たちとの関わりのなかで気付いたのは、もっとシンプルな言葉で物事を伝えていいんだということ。大人になると、いろいろな関係性やその場の雰囲気に合わせて言葉をオブラートに包んだりしますよね。でも子供たちは、好きなものははっきりと好きというし、その好きなことをまっすぐに進んでいく。その感覚が大人の世界にもあったらいいなと。だから日頃から良いと感じた素直な想いを言葉にしようと意識しています」


てぃ先生の“情報”で、一つでも多くの悩みを解決したい

テレビ収録や取材などがない日は基本的に保育園に勤務。保育士の活動よりも他の活動の割合が上回らないようにしているそう。活躍の場が広がるなかで、てぃ先生が見つめる先にあるものとはーー?

「知識だけあってシェアすることは僕以外の人でもできます。両立は大変だと感じることもありますが、今しか出来ないことをやっておこうという気持ちで取り組んでいます。

僕の発信する情報が子育てに悩むお父さんお母さんたちの役に立ち、家族みんなが幸せになってほしいと願っています。てぃ先生が人気者になるのではなく、てぃ先生が発信する情報が注目され、遠くまで届いてほしいという想いがあります。子育てに関する悩みは万国共通。SNSという枠を超えてメディア出演や講演など活動のフィールドを増やし、情報がより多くの人の目に触れることで救える親御さんたちがいらっしゃると信じています」

現在4歳児のクラスを担当。最近印象的だった出来事は「どうして保育園のおトイレはお水出ないの?」と聞かれたことなのだそう。「ウォシュレットのことだと思うのですが今どきだな〜と思って(笑)」とその様子を楽しそうに振り返ったてぃ先生。彼が綴る子供たちとのクスッと笑える出来事は、忙しい日常のなかで横に流してしまいがちな些細な瞬間や、人とのコミュニケーションが日々の活力になることを思い出させてくれます。

子育てに正解はなく、どんな親も不安になることや困り果ててしまうことがあるはず。自分自身の幸せを置き去りにしてしまうのではなく、子供の幸せを願うからこそ大人が自分の人生を謳歌し、楽しく働く姿や幸せに生きる姿を見せることで親から子へ幸せが連鎖するということを心にとめて。小さな悩みを一つずつ解決することで少しずつ、着実に、一人ひとりが自身の幸せを貫ける社会へ。そんな社会の寛容性が未来を生きる人の“笑顔”を生み出すでしょう。

Profile
てぃ先生(読み方はT先生)
関東の保育園に勤める保育士。保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などを自身のSNSやメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも注力。SNS総フォロワー数は140万人を超え、保育士としては日本一。著書『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』『てぃ先生の子育て○×図鑑』(ともにダイヤモンド社)、『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ベストセラーズ)ほか多数。9月1日よりアミューズとマネージメント契約を結び、活動の幅をさらに拡大。

Twitter @_HappyBoy
YOUTUBE https://www.youtube.com/c/tsensei/


PHOTO = 高嶋佳代
TEXT = Humming編集部

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