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2022.03.20 女性も自信を持って輝くために。ベア ジャパンが見据える未来とは?【ゲスト 山本未奈子さん / 編集長インタビュー】

インタビュー企業の取り組み

Humming 編集長 荻原正子が、知りたいこと、気になること、会いたいひとにフォーカス。今回は、美容家であり、「ベア ジャパン(Be-A Japan)」の代表取締役CEOでもある山本未奈子さんをインタビューしました。


Special Interview ———

ベア ジャパン 代表取締役CEO 山本未奈子さん

ベア

生理や妊娠、出産、更年期など女性が抱える身体の悩みはさまざま。超吸収型サニタリーショーツ「ベア シグネチャー ショーツ」など、女性特有の悩みを解消する商品の開発に日々努めている山本さん。その原動力は「女性が権利をもち、自信をもって輝くことのできる世界」への強い想いにありました。

ベア
東京のオフィスにいる山本さんを、ハワイ滞在中の編集長がオンラインでインタビュー。

門前払いを受けたこともある。けれど追及した女性の幸福

― 山本さんのお仕事のミッションは「(まずは)女性を幸せにする」ことだと伺っています。具体的にどんなことでしょうか?

「なぜ『女性だけなのか』と思われるかもしれません。しかし女性には生理、妊娠・出産、更年期など、身体の構造において明らかに男性と性差があり、故に生まれる特有の悩みがあります。それらの性差にフォーカスしながら、もっと女性が、男性との性差を感じることなく、心地よく生きられるための商品やサービスを展開していくことが目的です。

私と共同代表の髙橋(代表取締役COO髙橋くみさん)は、2人ともシングルマザーに育てられました。バリバリ働く母にとても憧れましたし、一方で悩む姿も見てきました。女性が権利を持ち、働きやすい世の中へ、という思いは、私たちの活動の根源なのです」

― 山本さんが開発された、超吸収型ショーツ「ベア シグネチャー ショーツ」とは、どんなものなのでしょうか? 開発に至るまでを教えてください。

「髙橋がロサンゼルスに住んでおりまして、アメリカにある吸水ショーツの話をしてくれました。実際に試してみると、モレたり耐久性が悪かったり。アメリカではタンポンが一般的ですし、ピルを飲んでいる方もたくさんいるので、多い量を想定されて作られていないんですね。けれどナプキンを取り替える必要がなく、モレも心配しなくていいショーツがあれば、女性の幸福度はかなり上がるはずだと、クオリティの高い吸水ショーツの開発を決めました。

最初は『そんな商品、日本人には受け入れらない』と言われて、工場でも門前払い。けれどやっと理想の技術と出会い、約120mlから150ml(※1)まで吸水するものを作れるようになりました。これは多い日の平均の約3倍にあたります。さらにお腹を温める設計にしたり、抗菌防臭も施し、とことん突き詰めました。完成までには2年半かかりましたね。生理は月に一度しか来ないので、試すチャンスも月一度だけ。『今、誰が生理!?』『ずっと生理だったらずっと試せたのに!悔しい!』なんて声が社内に響いていました(笑)」


ベア


ー スタッフの皆さんの熱さが伝わってくるエピソードですね! ちなみに、ショーツは何回くらい使えるのでしょうか?

「100回洗濯しても、120ml(※1)の吸水量を保てます。おおよそ2年は使えることになります」

― それはゴミ問題も解決してくれますね!

「実は生理用品は、立派なプラスチック製品です。海へ捨てられている海洋プラスチックの、実は第5位が生理用品なんです。これは昨年有料化されたビニール袋より高い順位。でも、世界の人口78億人の半分が女性だと換算して考えてみたら当たり前のことかもしれません。1人あたりの生涯のナプキン使用量は1万2000枚ともいわれています。発展途上国ではまだまだ普及していませんが、それでもこの数字。衛生的で繰り返し使えるものが広がっていくことは、大きな問題解決にもなりますよね」


※1 公的検査機関のデータにより算出

ベア対談

好きだからこそ、理論的に捉えて知識にする

― 「(まずは)女性を幸せにする」ために精力的に開発、促進につとめていらっしゃる山本さんですが、これまでの“人生のターニングポイント”を教えていただけますか?

「それは、美容の専門家になろうと決めたときでしょうか。私は12歳から大学卒業までイギリスにおりまして、帰国して日本の商社と証券会社に勤めました。ずっと『起業してみたい』という気持ちを持ちながらも、どうしていいかわらず。その後、夫の転勤でニューヨークに移りました。そこで夫から『君はずいぶんと美容が好きだから、それを仕事にしてみれば』と言われて、目から鱗が落ちました。

確かに私、本当に美容オタクで(笑)。ずっとデパートのコスメ売り場にいたり、本や雑誌を読み漁っていました。せっかく美容の最先端の情報が集まるニューヨークにいるのだから、学んでみよう!と美容の学校にフルタイムで通うことに。当時3歳だった娘を寝かしつけた後も、勉強をする毎日でした。それまで何となく好きだった美容を、理論的に捉えられるようになり、楽しくて仕方なかったんです」

― ニューヨーク州認定セラピストのライセンス、さらに英国ITEC認定国際ビューティースペシャリストのディプロマを取得されたんですよね。かなり専門的に学ばれたんですね。

「はい、オタクなので(笑)。首席で卒業し、学校でそのまま講師として教える仕事もしていました。やはり知識は裏切らないなと、改めて感じました」

― 好きこそ物の上手なれ、ですね。美容家として活動されながら、夢だった起業をされた。そのビジネスのなかで、ご自身が一番叶えたいことは何でしょうか?

「やはり、女性が権利を持ち、男性との性差を感じることなく働くことができるようになる未来でしょうか。社名の『Be-A(ベア)〉』は、“Girls Be Ambitious” のBeとAをとって名付けました。“Boys Be Ambitious(少年よ大志を抱け)”は有名なフレーズですが、なんでBoysだけなのか、少女だって大志を抱くべきと。女性特有の悩みが解決できて、女性たちがもっと大志を抱ける、そんな未来を獲得したいんです。

zipair

ZIPAIR(日本航空100%出資によって設立された、日本初の中長距離国際線LCC)のキャビンアテンダントの皆さんに商品を提供中。

今、“Girls Be Ambitious Project”というプロジェクトをやっていまして、コロナ対策をしている病院を中心に医療従事者の方々にこのショーツをお贈りしたり、航空会社のキャビンアテンダントの方に使ってもらったりしています。長時間の勤務や忙しい方にも快適に使っていただけたら、もっとその方たちの可能性が広がるのではないかと、そんな想いで行っているプロジェクトです」

ベア

「卵巣とは?」「タンポンの使い方は?」を正しく子供たちに教える意義

― “Girls Be Ambitious Project”、素晴らしいですね。まだまだ生理や性に対して、オープンにしづらい世の中だからこそ、ぜひ先陣をきっていただいたいです。

「そうですね、生理について論じるのはタブーという風潮がまだまだ強く、だからなのか、それにともなう商品も、私が初潮を迎えたころからほとんど進化していませんでした。トイレに行く際に、ポーチを持っていくのことも恥ずかしくて、袖の内側にナプキンを隠して・・・という経験は皆さんもあるかと思います。現在もそこはあまり変わらず、10代の私の娘ですら似たような状況のようです。世の中やテクノロジーは変化しているのに『生理はタブーである』という意識は、なかなか変わっていないのですね」

― そうですね。私には娘が三人いますが、小さいころから私が生理のときも隠さずに教えてきました。もし男の子がいたとしても、同じように教えていたと思います。まずは『性』についての教育から変えていくことも大事ですよね。

「そのとおりです。学校教育では、男女の教室を別にして性について教えていますが、本来なら一緒に授業をするべきですよね。また『実際に生理がきたらどうするか』を学校では教えてくれません。『卵巣ってどういうものなのか』『出てくる血の成分は何なのか』さらに『生理のときにプールに入れるのかどうか』『タンポンの使い方』などもきちんと教えるべきと思います。なので、私たちは独自に親子セミナーを開催して、身体そのものの仕組みや、整理のメカニズム、快適に過ごすためのヒントもお伝えしています。お母さん方からも『知らなかったことがありました』という声もいただき、とても好評です」


ベア


― 私も参加してみたいです! 性について話題に出すことがタブー視される世の中である一方で、女性たちの新しいものへの期待も高まっていますよね。『ベア シグネチャー ショーツ』開発のためのクラウドファンディングで、1億円以上もの資金が集まったこともその証拠かと思います

「それだけ多くの方が新しい選択肢を望んでいたんだなと、改めて気付かされました。だからこそ可能性がある。実はこの類の商品は、ブルーオーシャンだと思って飛び込みましたが、その可能性に気が付いた多くのブランドが参入して、一気にレッドオーシャンとなりました。競合がいることでむしろ商品がどんどん盛り上がっていき、世の中が変化し、女性の幸福度も上がっていくのではと信じています」

― そうですね、ここからの変化が加速することを期待したいですし、私たちのアクションも大切になっていきますね。本日は貴重なお話をありがとうございました!

ベア対談

インタビューを終えて

今回山本さんのお話を伺って、男の子も女の子も小さいときから教育の一環として、生理について、またそのしくみなど含め体全体についてを学んでいくことが、男性にとっても女性にとっても、またどちらの性にも属さない生き方を選んでいる方々にも、バランスの取れた多様性のある社会をつくり出すためにいかに大切であるかを実感しました。

生理は女性の体の機能をもって生まれた人に与えられた、その人たちだけが経験することのできる特別な体の働きです。子孫を残すために必要です。
たとえ、その事実を社会で男性と対等に仕事をしていくために足枷に感じたとしても、毎月、体に起こる違和感を苦痛に感じていたとしても、それは女性の体の機能をもって生きることの課題として、対応していかねばならない現状があります。

山本さんがおっしゃっていた「女性が権利を持ち、男性との性差を感じることなく働くことができるようになる未来」は、女性、男性、それからLGBTQIAのみんなそれぞれの立場からの、それぞれの体のもつ特性に対する理解によって生まれるように思います。

みんな違って、みんな素晴らしいのです。

また、生理以外の状況でも、相手に対する思いやりの気持ちを小さいころから育むことによって、相手の置かれている状況を可能な限り理解しようとする努力が生まれ、優しさをもって接することができるのではないかと思います。

女性性を持って生まれた人、一人ひとりが生理が起こるこの体を含めて、自分自身のすべてを愛することができたら、もっともっと自由で、軽やかで、生き生きとした毎日を過ごせるのではないかと思います。
女性だけが主張するのでもなく、男性だけが優位なのでもなく、どちらの性にも当てはまらないからと孤立するのではなく、みんなにとってバランスの取れた社会がつくられていくことを願ってやみません。

編集長 荻原正子

Profile
山本未奈子(やまもとみなこ)
美容家、株式会社Be-A Japan代表取締役CEO。美容の専門家として美容のアドバイザーや記事執筆で活躍するかたわら、2009年にMNC New York株式会社を設立。2020年に株式会社Be-A Japanを立ち上げ、吸水ショーツブランド「Bé-A〈ベア〉」を展開中。
https://withbe-a.com/
Instagram @be_a.japan


TEXT = 安井桃子

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