コミュ力を上げるにはどうしたらいい?高める方法を解説
SNSや掲示板などにおいて、コミュ力(コミュニケーション能力)が低くて悩んでいるという声を多く目にします。
親しい友人や家族、恋人とは気兼ねなく話すことができても、初対面の人や職場の上司、同僚、取引先などとうまくコミュニケーションをとるのは難しいですよね。
そこで本記事では、コミュ力に自信がないと悩む人に向けてコミュ力を上げる方法をご紹介します。
Contents
現代でコミュ力が重要視される理由
なぜ近年になって「コミュ力」という言葉が生まれるほどコミュニケーション能力が重要視されるようになったのでしょうか。
厚生労働省が調査した「若年者の就職能力に関する実態調査」の結果を見ても、85.7%もの企業が採用時に重視する能力としてコミュニケーション能力を挙げています。
▶︎楽しくコミュ力をアップ
この背景には、働き方の多様化や職場環境の変化などが考えられます。たとえば、近年多くの企業でテレワークが導入されるようになり、メールやチャット、Web会議などでやり取りする光景は珍しくなくなりました。
しかし、対面でのコミュニケーションに比べ、より緊密なコミュニケーションをとっていないと話の意図が伝わりづらく、仕事においてさまざまなトラブルや連携ミスを生じさせる原因にもなります。
これはビジネスの場面に限らず、プライベートにおいても共通していることから、これまで以上にコミュ力は重要視されるようになったと考えられます。
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コミュ力が低い人と高い人の特徴
コミュ力が低い人と高い人を比較した場合、両者にはどのような特徴・違いがあるのでしょうか。
周囲からの視線の感じ方
コミュ力が低い人の多くは、周囲の人から自分がどのように見られているのか過剰に気にしすぎてしまう特徴があります。
たとえば、「自分が発言することで場の雰囲気が悪くなるのではないか」、「的外れなことを言って変に思われているのではないか」と感じます。その結果、自然と発言する機会が減っていき、周囲の人との関係性も希薄になっていくことがあるのです。
これに対しコミュ力の高い人は、積極的に自分の意見を発信し、周囲の人から理解してもらおうとします。
また、相手の態度や表情にわずかな変化があったとしても、あまり深読みせずコミュニケーションを図ろうとする傾向も見られます。
周囲の人に対する興味
もうひとつの違いは、周囲の人に対する興味です。
コミュ力の低い人は、他人に対して興味をもてなかったり、話をするだけ無駄のように感じたりすることもあります。「どうせ自分のことは分かってくれない」といった諦めや、そもそも一人でいることが好きで、必要以上の関わりを持とうとしない人も多いのです。
これに対しコミュ力の高い人は、自分のことを相手に理解してもらおうと考えると同時に、相手の人にも興味を示すことが多くあります。
たとえば、初対面の人であってもさまざまな話題を振って自分との共通点を見つけ出そうとしたり、興味のある話題に対してさまざまな質問をして話を深掘りしようとすることも多いです。
周囲の人への心配り
コミュ力と聞くと「話が上手な人」や「口が達者な人」、「明るい人」といったイメージをもたれがちですが、決してそればかりではありません。
コミュニケーションは相手が存在して初めて成立するため、お互いが心地よく話せる関係でなければならないのです。
コミュ力が低い人の場合、自然と早口になったり難しい専門用語を多用したりして、自分のペースで話すことも多く見られます。しかし、相手にとっては聞き取りづらかったり、難しい話で内容についていけないと感じることもあるでしょう。
これに対しコミュ力の高い人は、相手の様子をうかがいながら会話のペースを落としたり、分かりやすい表現で噛み砕いて会話をしたりすることも多いです。
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コミュニケーションが苦手な人でもコミュ力を上げることはできる?
コミュ力は生まれ持った才能や個人の性格によって決まるものと考える方も多いのではないでしょうか。
たしかに、積極的にコミュニケーションをとろうとする子どももいれば、引っ込み思案や人見知りでうまくコミュニケーションをとれない子どもも存在します。
しかし、結論からいえば大人になってからもコミュ力を高めることは十分可能であり、「自分はコミュ障だから無理」、「もともとコミュニケーションが苦手だから」と諦める必要はありません。
これは自分自身の性格や人格を変えるというものではなく、ちょっとした心がけや考え方を意識しながら、トレーニングをすることで変わっていきます。
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コミュ力を鍛えるメリット
トレーニングによってコミュ力を高めることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
円滑な人間関係が維持できる
コミュ力が低いと、せっかく仲良くなっても自然と友達が離れていってしまったり、過去に一緒に働いていた仲間と疎遠になったりすることも少なくありません。
また、何気ない一言が原因で人間関係をこじれさせてしまうこともあるでしょう。
コミュ力を鍛えるということは、周囲の人がどう感じるかを見極め、心配りできる力を高めることでもあります。
交友関係を広げられる
コミュ力を高めると、現在の人間関係を維持すると同時に新たな交友関係を広げていくことにもつながります。
たとえば、共通の友人として知り合った初対面の人や取引先の担当者、新たに配属された同僚や部下などとコミュニケーションをとり、短い期間でも信頼関係を構築できるでしょう。
困ったときに助けてもらえる仲間ができる
ビジネスの場面はもちろん、プライベートにおいてもさまざまな悩みや困りごとを抱えることがあります。
たとえば、「初めてのプロジェクトで経験がなく、何から手をつければ良いのか分からない」、「ある友人とケンカをしてしまい、仲直りのきっかけがつくれない」など、悩みは人それぞれ異なります。
コミュ力が低いと、他人に頼ることができず一人で抱え込んでしまうケースも多いですが、コミュ力を高め良好な人間関係が構築できていれば、周囲の人に素直に悩みを打ち明け、助けを求めることもできます。
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コミュ力を上げる方法
コミュ力はトレーニング次第で高めていけると紹介しましたが、具体的にどのような方法があるのでしょうか。その一例をご紹介します。
自分から挨拶をする
挨拶はコミュニケーションの基本であり、会話のきっかけにもなります。
たとえば職場に出勤したときや友人との待ち合わせ場所に合流したときなど、自分から積極的に挨拶をするように心がけましょう。
コミュニケーションが苦手で話題を振ることが難しくても、自分から挨拶をすることで雰囲気が明るくなることも多いです。
相手の話を傾聴する
傾聴とは、相手に共感しながら真摯な姿勢で話を聞くことを指します。
コミュニケーションが苦手な方は、まず相手の話を傾聴することから始めてみましょう。真剣に話を聞いてくれていると感じると、多くの人は気持ちよく話題を提供し、会話が弾むことも多いものです。
具体的には、相手の目を見ながら話を聞き、ときには適度な相槌やオウム返しをすることも有効です。
相手の話を否定しない
相手の話を真剣に聞いていると、ときには間違った内容や自分とは相容れない意見を耳にすることもあるでしょう。
しかし相手の話を遮ったり、直接的に強い言葉で否定するのは避けたほうが良いでしょう。まずは相手の話を最後まで聞き、そのうえで自分の意見を整理し簡潔に伝えることが大切です。
重要なのは相手を否定するのではなく、「自分はこう思う」といったように、あくまで自分自身を主語に意見を表明することです。
相手との共通点を見つける
積極的なコミュニケーションを心がけているにもかかわらず、話が盛り上がらないと悩んでいる方は、相手との共通点を見つけてみましょう。
たとえば、趣味や仕事、出身地、年齢などの共通点から話題を振ったり、質問を掘り下げていくことで話が盛り上がることも多いです。
相手と話のテンポを合わせる
自分から話をする際には、相手の状況を確認しながらテンポを調整することも大切です。
また、相手が早口であるにもかかわらず、自分がゆっくりしたペースで話しているとお互いにストレスを感じることもあるため、相手にペースを合わせて話すことも意識しましょう。
比喩表現を用いる
自分の理解度をベースに話を進めてしまうと、相手の理解度が追いつかず「置いてけぼりにされている」と感じられることも少なくありません。
専門的な内容や複雑な内容を話す場合には、相手に理解してもらえるよう比喩表現や例え話をするのもおすすめです。
相手を名前で呼ぶ
コミュ力を高めるためには自分に対して親しみを感じてもらい、話しやすい雰囲気をつくることも大切です。
そのためのテクニックとして、相手のことを名前で呼びかけるという方法があります。自分の名前を呼んでもらうことで相手は親しみを感じやすく、徐々に距離も縮まっていきます。
関係性によっては、いきなり名前を呼ぶことに抵抗を感じることも多かったり、そもそも何と呼べば良いか分からないことも多いでしょう。
そのような場合には、相手に対して「何と呼べば良いですか?」と質問してみるのもおすすめです。
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まとめ
ビジネスの場面はもちろん、プライベートにおいてもコミュ力は欠かせない能力のひとつです。
コミュニケーションが苦手でコミュ力が低いと悩む方も少なくありませんが、今からでも高めていくことは十分可能です。
今回紹介したトレーニング方法の例を参考に、少しずつできる範囲で継続していきましょう。