寂しさは自分と向き合うきっかけ。4つの解消法をご紹介
夫の転勤に伴って仕事を辞めた。
それから約1年半、私は子育てに専念した。
歩きたい盛りの子どもと一緒に公園に通う日々。今しかできない子育てを楽しんでいた。
しばらくすると、一緒に遊んでいたママ友たちが次々と育児休業を終えて復職していった。
子どもを寝かしつけた後、おもちゃで散らかったリビングを見渡しながらぼんやり考える。
「私はこのままで良いのかな」
「子どもが大きくなった時、私の人生はどうなるのかな」
当時の私は、社会から取り残されたような寂しさ、そして漠然とした将来への不安を感じていた。
寂しさは、誰しもが抱える当たり前の感情
寂しさは、人間にとって避けては通れない感情の1つ。
楽しそうに子育てをしている人も、仕事でバリバリ活躍している人も、お金に不自由せずに好きなものが何でも手に入る人でも、どんな人でも寂しさを感じる時があるのではないでしょうか。
寂しさは単なるネガティブな感情だけではありません。私たちが社会や他者と繋がり、理解され、愛されることへの自然な欲求から生まれるものであり、時に人の心を揺さぶり、自らを見つめ直すきっかけにもなるものです。
寂しさを感じた時の4つの解消法
美味しいものを食べて、たくさん寝て、まずは体を満たす
寂しさは時に、自分と向き合うきっかけにもなります。しかし、疲れが溜まっている時や、ストレスを抱えている時、ホルモンバランスが乱れている時などにもやり場のない寂しさを感じることがあるでしょう。
そういった時には、まずは心身のバランスを整え、ポジティブなエネルギーを取り戻すことが第一です。
家事を放り投げて寝てしまったり、お金もカロリーも気にせずに食べたいものを食べてみたり。そうすることで、翌朝には悩んでいたことが嘘のように、気持ちが切り替わっていることもあるでしょう。
寂しさの原因を言語化する
感情を言語化することは、寂しさと向き合う第一歩。
私は子育てに専念している時に感じた寂しさの根っこにあるものを紙に書き出してみました。
- 減り続ける自分の貯金残高。収入がないことが不安
- 夫の働いたお金で自分のものを買うことに気がひける
- 子育てや家事をしても、誰からも褒めてはもらえない。家事ができていないことを責められるのが辛い
- 子どもが成長した後、私には何が残るのだろう
出てくる、出てくる、寂しさの原因となる不安や不満が。その結果「働いて収入を得ること」が私の寂しさを解決することに繋がるという決断にいたり、再び働くことを決意しました。
自分の気持ちを言葉にすることで、その感情の原因となる問題や課題を具体的に捉えることができます。紙に書いたり、日記をつけたり、誰かに話を聞いてもらったりすることで、寂しさの解決策や対処法が見えてくるかもしれません。
他者に依存しない
他者への過度な依存は寂しさを強化する要因の1つと言えます。
例えば、子どもだけに依存していると、子どもが成長して巣立った後の人生に不安を感じるだろうし、子どもが大きくなって一緒にお出かけしてくれなくなった時に寂しさを感じるでしょう。
配偶者や恋人だけに依存していたら、メールの返信がないと強い不安にかられることや、相手がいない時に寂しさを感じることがあるでしょう。
そういったことを避けるためには、まずは自分自身と向き合い、内なる充実感を見つけることが大切です。中学校の頃に好きだったダンスをもう一度はじめてみるとか、美容に力を入れて自分磨きをしてみるとか、ブログをはじめて発信してみるとか。
他者に依存せずに自分自身が夢中になれることを見つけることで、自己満足感を高め、充実感を味わうことができるでしょう。趣味を通じて新しい仲間との出会いにも恵まれるかもしれません。
他者と比べない。SNSから遠ざかってみる
「隣の芝生は青い」ということわざがあるように、他者は自分よりも魅力的に見えるもの。自分と他者を比較することは、寂しさを引き起こす原因の1つになります。
特に、SNSが普及した今、他者の光り輝く瞬間を目にする機会が増えました。
「家族仲が良くて羨ましいな」
「あの子は子どもが生まれたんだ」
「あの子とあの子が遊んでいる。私は誘われていない」
「素敵なお家に住んでいるな」
など、他者がうらやましく思えることがありますよね。そういう時はSNSから距離を置くことも大切です。
そして比べるべきは他者ではなく、過去の自分。そうすることで、自己成長や喜びを感じ、他者との比較から生じる寂しさを軽減できるでしょう。
寂しさは自分と向き合うきっかけ
寂しさを感じることは、弱さや不完全さではなく、むしろ人間らしさの表れです。
寂しいという感情を避けるのではなく、むしろ受け入れ、向き合う。そうすることで、自分自身の内面の豊かさに気がつき、成長への一歩を踏み出すことができるでしょう。
寂しさが訪れた時には、目を背けるのではなく、その感情を探求し、内なる自分との対話を通じて、新たな可能性を見つけ出してみてください。
一人暮らしは寂しい?孤独を感じる瞬間や寂しさを解消する方法を紹介
大学への進学や就職・転職など、人生の転機ともいえるタイミングで一人暮らしをスタートする方は少なくありません。
しかし、環境が大きく変化するなかで慣れない一人暮らしを始めると、不安や孤独感、寂しさを感じる方も多いものです。
本記事では、一人暮らしのなかで寂しさを感じる瞬間やその原因、寂しさを解消するための方法もあわせてご紹介します。一人暮らしを始めたばかりの方はもちろん、これから一人暮らしを検討している方もぜひ参考にしてみてください。
人が孤独を感じる原因
人は誰でもふとした瞬間に孤独や寂しさを感じるものです。なぜこのような気持ちを抱くのか、考えられる原因をいくつかご紹介しましょう。
人との関わりが少ない
人は自分一人で生きていけず、さまざまな人と関わりをもちながら生活を営んでいます。身近なところでは親や姉弟、親戚、学校の友人、職場の仲間などが挙げられます。
しかし、極端に人との関わりが少ない生活を送っていると、社会から取り残されたような錯覚に陥り孤独を感じることがあります。
他人と比較してしまう
人は良くも悪くも他人と比較してしまいがちです。たとえば、交友関係が広い友人や、若くして結婚し子どもを授かった人を羨ましく感じることもあるでしょう。
一方、自分自身に目を向けたとき、友人の少なさや結婚相手に巡り会えないことに引け目を感じ、孤独感に苛まれることがあります。
環境の変化
進学や就職、転勤など、さまざまな事情によって周囲の環境が大きく変わることがあります。それまで仲の良かった友人とも離れ、一から交友関係をスタートさせなければなりません。
しかし、周囲に知らない人が多いと関係を築くまでに時間がかかるほか、慣れない環境に対する不安もあって孤独感を増長させてしまいます。
熱中できるものがない
交友関係の広い人は、仕事や学校以外にもスポーツや音楽、釣り、ゴルフなど、趣味のコミュニティに属しているケースが少なくありません。
しかし、このように熱中できるものがないと休日に誰とも会う予定がなく、仕事以外のコミュニティがないため孤独を感じやすくなります。
セロトニン不足
セロトニンとはホルモン物質の一種であり、気持ちを前向きにさせたり幸福を感じさせたりする働きがあります。
セロトニンは太陽の光を浴びることで生成されますが、たとえば天気が悪く外出ができないとき、家の中に籠もったままだと孤独を感じやすくなります。
また、運動不足もセロトニンの分泌を減少させる要因になります。
▶︎人肌が恋しいってどういうとき?意味や心理、対処方法をご紹介!
一人暮らしで寂しいと感じる瞬間
一人暮らしをしている人は特に孤独感や寂しさを感じやすい傾向があります。どのようなシーンで寂しさを感じることが多いのか、具体的な事例をいくつかご紹介しましょう。
帰宅したときに誰もいない
仕事や学校から帰宅したとき、家族がいれば部屋の明かりがついていたり、「おかえり」と声を掛けてくれます。しかし、一人暮らしの場合は自分で明かりをつけ、声を掛けてくれる人もいないため、慣れないうちは孤独や寂しさを感じてしまいます。
一人での食事
食事は一人で摂るよりも、家族や友人など大勢で食卓を囲んだほうが美味しく感じられるものです。また、その日あった出来事や共通の話題で盛り上がれるため、孤独や寂しさを感じにくくなるでしょう。
しかし、一人暮らしの場合、仕事帰りにコンビニやスーパーなどに立ち寄って食材を購入してから帰宅し、家で一人食べることも多いため、孤独や侘しさを感じてしまいます。
イベント・行事を一人で過ごすとき
クリスマスや年末年始、父の日・母の日、お盆など、一年を通してさまざまなイベントや行事があります。多くの家庭では、それぞれのイベントに合わせて豪華な食事を家族で囲みますが、一人暮らしの場合はそのような機会がなかなかありません。
友人を自宅に招いてパーティーや食事会を開くこともありますが、家庭をもっている人はなかなか誘いづらいこともあるでしょう。
また、仕事が忙しいと実家に帰省する時間や経済的な余裕もなく、一人暮らしの孤独感を一層倍増させてしまいます。
体調を崩したとき
風邪やインフルエンザなどの病気や、骨折や捻挫などの怪我をしたとき、自宅で安静に過ごさなければならないケースもあるでしょう。同居する家族がいれば食事の用意や洗濯、お風呂の準備などの身の回りの世話をしてくれますが、一人暮らしの場合は全て自分でこなさなくてはなりません。
また、体調が悪化すると「自分に万が一のことがあった場合、異変に気づいて助けてくれる人はいるだろうか」と不安な気持ちになりがちです。
一人暮らしが寂しくて泣いてしまう理由
大学への進学や就職、転職などのタイミングで一人暮らしをスタートさせたとき、猛烈な孤独感や寂しさを感じ泣いてしまう方も少なくありません。
なかには、一人暮らしに憧れていたにもかかわらず、いざアパートやマンションに一人になると自然と涙がこぼれてくる人もいます。なぜこのような感情になるのでしょうか。
慣れない環境で不安がある
特に大きい理由として挙げられるのは、環境が大きく変わることです。実家からアパートやマンションへと引っ越すことで住環境が変わり、今まで当たり前にいた両親や姉弟とも別々に暮らさなくてはなりません。
家を出るときに「いってきます」、帰宅したときに「ただいま」と声を掛けても反応がないと、あらためて一人であることを実感し寂しさを覚える方も多いようです。
また、環境の変化という意味では、住環境だけでなく職場や学校などの違いも大きいでしょう。特に学校を卒業して新社会人として一人暮らしを始めたときには、自分を取り巻くあらゆる環境が変わることで一層の不安を感じるようになります。
相談できる人がいない
孤独感や不安、寂しさを感じていたとしても、それを気軽に相談できる人が身近にいれば気持ちが楽になるものです。
しかし、家族や友人に対して「一人暮らしをしてみたい」といったことを口にしていた場合、後になって寂しいと弱音を吐くことに気が引けてしまい、辛い気持ちを自分ひとりで抱え込んでしまう方もいます。
あまりにも精神的な負担が増大してしまうと、自分自身のなかで心の整理がつかなくなり自然と涙がこぼれてくることがあります。
一人暮らしで寂しさを感じたときの解消方法
慣れない一人暮らしは孤独感や寂しさがつきものです。しかし、どうしても寂しさが解消できず精神的に落ち込んでしまう場合、どのような解消方法があるのでしょうか。
笑って明るい気持ちを取り戻す
寂しさや孤独感は笑うことで解消できることが多いです。精神的に落ち込んでいるときに無理に笑顔をつくるのは辛いことですが、お笑い番組やマンガ、映画などを観て現実を忘れて笑ってみるのもひとつの手といえるでしょう。
外に出かける
寂しさや孤独感はセロトニン不足によって引き起こされることもあります。どうしても前向きな気持ちになれないときには、意識的に外に出かけるようにしましょう。
外出に抵抗がある場合には、カーテンと窓を開けて室内で日光浴をしてみるのもおすすめです。
趣味を見つける
熱中できるものがなく、休日になると部屋の中に引きこもりがちになる方は、趣味を見つけるのもおすすめです。
たとえば、映画館に立ち寄って最新の映画を楽しんでみたり、ライブハウスやフェスなどに行って音楽を楽しんでみるのも良いでしょう。映画館やライブに一人で参加するのは抵抗がある方も多いと思いますが、一人だからこそさまざまな人との交流がしやすく、同じ趣味を持つ者同士で人脈が広がっていきます。
自分から積極的に話しかけてみる
コミュニケーションが苦手な人見知りの方は、どうしても自分から話しかけにくく、交友関係を築くのに時間を要することが多いと思います。
しかし、相手も同じようなことを思っているケースも多く、勇気を振り絞って自分から話しかけることで一気に打ち解け、会話が弾むものです。
そのため、相手から話しかけられるのを待つのではなく、自分から積極的に話しかけてみましょう。初対面の場合、自己紹介から入ると自然に会話のラリーが続けられるはずです。
本心を正直に打ち明ける
一人暮らしで寂しい気持ちを打ち明ける際には、古い付き合いの友人や家族など、信頼できる人がおすすめです。
弱みを見せるようで相談しにくいと感じる方もいるかもしれませんが、あえて素直な気持ちを言葉に出すことで本気で心配してくれ、親身になって相談に乗ってくれるはずです。
また、そのような相談をすることで一層絆が強くなり、これまで以上に強固な信頼関係を構築できるでしょう。
▶︎スキンシップにはどんな効果がある?良好な関係性を維持するためのポイントとは
まとめ
一人暮らしに憧れを抱く人は多いですが、実際にアパートやマンションで生活をスタートすると孤独感や寂しさを強く感じるようになるものです。これはその人のメンタルの弱さや脆さが引き起こすものではなく、周囲の環境や気候、時期なども影響します。
一人暮らしに寂しさを感じたときには、できるだけ明るい気持ちになれるよう意識的に笑顔をつくることや、積極的に外に出てさまざまな人とコミュニケーションをとることが有効です。
それでも自宅に帰ると寂しさが襲ってくることも多いため、家族や親友など、信頼できる人に本心を打ち明ける勇気も大切です。
一人暮らしが寂しいと感じるのは決して特別なことではなく、当然の心理といえるでしょう。また、一人暮らしに慣れていくと寂しい気持ちも軽くなっていき、自分のペースで快適な生活を送れるようになります。それまでの不安定な期間を乗り切るためにも、今回紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。
人肌が恋しいってどういうとき?意味や心理、対処方法をご紹介!
肌寒い季節や大型のイベントシーズンを控えた時期、あるいは幸せそうなカップルや夫婦を見たときなど、ふと「人肌が恋しい」と感じたことはないでしょうか。
なぜ私たちは人肌が恋しいと感じるのか、その深層心理を探るとともに、人肌が恋しいと感じたときの対処方法もご紹介します。
人肌が恋しいの意味とは?
秋から冬にかけて肌寒さを感じるようになると、「人肌恋しい季節」などと表現されることがあります。
「人肌が恋しい」という言い回しはこれ以外にもさまざまな場面で耳にすることがありますが、本来どういった意味で使われる言葉なのでしょうか。
そもそも「人肌」とは、人の肌という直接的な意味を指すものではなく、人の温もりや体温などを意味します。
たとえば、握手をしたときやハグをしたときなど、自分以外の人に直接触れると温もりがあり、安心感を得られるものです。すなわち、人肌が恋しいというのは、信頼できる人や愛する人の温もりを感じることで、不安や寂しさを払拭し安心感を得たいという心理を指す言葉なのです。
特に、秋から冬にかけて寒くなると日射量が少なくなり、私たちの体内で生成されるホルモンの一種であるセロトニンも減少しがちになります。セロトニンが減ると不安や寂しさを感じやすくなることから、寒い季節には物理的に温もりを感じるだけでなく、安心感も得たいという心理が働くのです。
▶︎一人暮らしは寂しい?孤独を感じる瞬間や寂しさを解消する方法を紹介
人肌が恋しくなる瞬間
人肌が恋しいという言葉はさまざまなシーンで使用されますが、具体的にどういった場面が多いのでしょうか。
肌寒い季節
冒頭でも紹介した通り、秋から冬にかけて肌寒さを感じるようになると、孤独感や寂しさが押し寄せてきて人肌が恋しくなることがあります。
特に、12月から1月にかけてはクリスマスや年末年始と大きなイベントを控えていることもあり、一層人肌が恋しくなる傾向があります。
体調を崩したとき
風邪やインフルエンザにかかったときや、重い病気にかかって入院を余儀なくされたときなど、人は誰しも不安を感じるものです。
自分に寄り添ってくれる人がいれば不安も低減されるため、身体が弱っているときほど本能的に人肌が恋しくなります。
精神的な疲労が溜まっているとき
精神的な疲労も人肌が恋しくなる大きな要因になります。たとえば、仕事を頑張っているのに誰からも評価されないと、自分の存在意義が分からなくなり不安や寂しさ、虚しさが増大します。
そのようなとき、そばにいて見守ってくれたり、認めてあげる人がいれば精神的にも救われることから、人肌が恋しいと感じるようになります。
失恋したとき
精神的な疲労とも関連が高い項目ですが、失恋したときも人肌が恋しくなる傾向があります。
特に、信頼していた恋人に裏切られて別れた場合、精神的なダメージは図り知れず、一人では立ち直ることが難しいため誰かに守ってもらいたいと考えるのは当然のことです。
また、実際に付き合ってはいなかったとしても、自分の想いが相手に届かなかった場合、ショックは大きく人肌が恋しいと感じるようになります。
身近な人が交際・結婚したとき
近年では男性・女性ともに価値観が多様化しており、なかには結婚を望まない人も少なくありません。一方で、良縁に恵まれなかったり、経済的な問題などで結婚したくでもできない人も多く存在します。
そのような方にとって、姉弟や親友、同僚など、身近な人が結婚し幸せな家庭を築くと、猛烈な寂しさや孤独感を感じ人肌が恋しくなることがあります。
将来の不安を感じたとき
現代は社会が大きく変化しており、将来を見通すことが難しい世の中になっています。
経済的な問題はもちろんのこと、災害や感染症、テロ、戦争など、社会を根幹から揺るがす大きな出来事がいつ発生してもおかしくない状況にあります。
万が一の事態が発生したとき、一人で生きていくのは極めて困難であり、ときには誰かの助けが必要になることもあるでしょう。将来のことを考えると、強い不安感を覚え人肌が恋しくなる人も少なくありません。
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女性が人肌恋しくなる心理
「人肌が恋しい」という言葉を聞くと、自分に対して好意を抱いている、あるいは助けを求めているのではないかと感じる人も少なくありません。
男女によっても深層心理は異なることが多いですが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。まずは女性が人肌恋しくなる心理を考えてみましょう。
好意を抱いている
女性から「人肌が恋しい」という言葉を聞くとドキッとする男性も多いと思います。女性のなかには、意中の男性に振り向いてもらうためにこのような言葉を伝える方も少なくありません。
特に女性は男性に対して積極的にアプローチしたり、直接的な言葉で好意を伝えたりするのが苦手な人もいます。
精神的な不安を抱いている
「人肌が恋しい」という言葉はさまざまな意味に捉えられるため、必ずしも好意を伝えているとは限りません。
たとえば、仕事で大きなミスをしたり、プライベートでショックな出来事があったとき、不安を覚え誰かにそばにいてほしいと感じることもあるでしょう。そのようなとき、信頼できる人にこのような言葉で伝える人もいます。
イベントシーズンを控え寂しさを感じている
クリスマスや年末年始などの大型イベントを控えた時期になると、一人でいることに不安や寂しさを覚える方も少なくありません。そのようなとき、異性・同性を問わず自然と「人肌が恋しい」という言葉が出てくることもあります。
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男性が人肌恋しくなる心理
男性の場合、どのような心理で「人肌が恋しい」という言葉を使用することが多いのでしょうか。
基本的には、女性と同様に好意を伝える手段や、精神的な不安や寂しさを訴える言葉として使われることが多いようです。
ただし、その人とどのような関係性であるかも重要なポイントとなります。たとえば、恋人や友人、姉弟、同僚など、信頼している間柄では上記のような意味合いとして使われることが多いでしょう。
しかし、初対面の人や久しぶりに会った友人、顔見知り程度の人など、十分な信頼関係が築かれていないにもかかわらず、「人肌が恋しい」といった言葉を掛けてくる男性は、下心が見え隠れする場合が多いです。
いきなりこのような言葉をかけてくる男性がいたら十分注意し、場合によっては距離をとることも考えましょう。
人肌が恋しくなったときの対処方法
さまざまな事情によって人肌が恋しいと感じた場合、寂しさや孤独感、不安を紛らわせるにはどのような対処方法が有効なのでしょうか。
仕事を入れる
プライベートの悩みや寂しさを抱えているときには、それを忘れる手段として仕事に没頭する人も多いです。
シフトや残業などで仕事量を調整できる場合には、あえて仕事を多めに入れて余計なことを考えないようにするのもおすすめです。
運動をする
人肌が恋しいと感じているときは、精神的なストレスが蓄積していることが多いです。
ウォーキングやジョギング、筋力トレーニング、ストレッチなど、適度な運動をすることでストレスや不安感が解消され、前向きに考えられるようになります。
美味しいものを食べる
運動をした後は、美味しいものを食べたり適量のお酒を楽しむのもおすすめです。
気の合う友人や家族など、信頼できる人を食事に誘って楽しむことで、孤独感や寂しさは解消され気分転換にもなるでしょう。
趣味に没頭する
プライベートが充実していないと人肌が恋しく感じやすいものです。特に休日になると一歩も外から出ず引きこもっている方は要注意です。
できるだけ外に出て、時間を忘れて没頭できる趣味を見つけることで寂しさが解消されます。
寝る
夜になると寂しさや孤独感は増大し、特に人肌が恋しいと感じるようになります。
そのため、できるだけ早めにベッドに入り、考え事をする前に寝るのもひとつの方法です。入眠前にはスマホの画面を見ず、入浴後90〜120分程度でベッドに入るとリラックスした状態になりスムーズに眠れます。
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まとめ
仕事やプライベートが充実していても、ふとした瞬間に「人肌が恋しい」と感じることはあります。その人の性格や考え方、生活環境、季節など、さまざまな要因が考えられますが、悲観的になりすぎると悪い方向へ進んでしまいます。
また、異性から「人肌が恋しい」と相談されたとき、捉え方を間違えてしまうとさまざまな誤解を生んだりトラブルに発展したりすることもあるでしょう。
人肌が恋しいと感じたときには、仕事や趣味に没頭したり、ストレスを解消するなどして適切に対処することが大切です。
不安なきもちとの上手なつきあい方
*この記事は、社交不安症(ソーシャル・エンザイアティー)を経験したアメリカ人の筆者の記事をもとにしたものです。
ごく日常的な場所でこんなことはありませんか?
例えば、スーパーに買い物に行った時。
シャンプーを選ぶのに時間がかかりすぎている自分をみんなが変な人だと思って見ているかもしれない。ずっと買い物かごが空っぽの状態でこの人は何をやっているんだろうと思われているかもしれない。レジに並びながら、あちらのレジのほうが進み具合が早いけど、あちらに行ったら優柔不断だと思われるかもしれない。
こんな風に、人に見られている場面で何かをすることをとても不安に感じることはありませんか? 批判されたり間違ったことを言っていないかと不安になり、人と関わることを避けがちになるこの社交不安症、最近は日本でも耳にするようになりました。
でも、私たちはこんな不安に支配される必要はないんです。ちょっとしたコツをつかめば、社交不安症の人も満足のいく社会生活を送ることができます。その方法を紹介したいと思います。
自分の内面をよく見てみる
内面への働きかけは、社交不安症に対処するのに大切ですが、これは簡単なことではありません。なぜなら、たいていの場合、他人からどう見られているかを気にしなくなるには時間がかかりますし、自分ではどうしようもないことに不安を感じていることが多いからです。
内面をよく見るためには、自分の思考や感情、リアクションにあなたがもっと注目することが不可欠ですが、これには、かなりの練習が必要となります。その点で、瞑想やマントラを唱えることは、自分自身をグラウンディング(自分と地球のつながりを感じてエネルギーのバランスを取ること)させ、気持ちを落ち着かせるのに役立つでしょう。
不安を感じたときにぜひくり返してほしいおすすめのフレーズがあります。
「他人がどう思うかなんて気にしていない」
実際、私は他人がどう思っていようが、私が喜ぶことをするほうが好きなんだとやっと気づいた時に、この言葉の重みを改めて強く実感しました。このフレーズを自分に言い聞かせることで、私は不安になった時にこの自分の軸に立ち戻ることができるのです。
自分に語りかけるフレーズは自分に合ったものを自分で作ればいいんです。不安な思考がまたぶり返して戻ってくることはありますし、社交不安が完全に消えなくてもいいんです。自分の意識を内側に向ければ向けるほど、不安の度合いは対処しやすくなっていくでしょう。
一緒にいて安心できる友人を見つける
社交不安症の人は、友だちが多すぎると精神的に疲れがちです。その代わり、信頼できる小さな友達の輪を持っていればそれで良いのです。そういう友達は、社交的な場でも、あなたがある程度のスペースを必要としていることをわかってくれています。
人と距離を置いたり、友人との予定をキャンセルすることは、相手に対して失礼だと思う必要はありません。自分自身を主張することは、健全な人間関係のために必要なセルフケアです。そして、あなたが必要とするスペースを友だちが理解してくれるとき、あなたは大切にされていて安全な場所にいるのだと安心することができるでしょう。
とはいえ、信頼できる友だちを見つけることは難しいことです。新しい友だちを作るときは、自分の興味や慣れ親しんだ空間に身をゆだねてみましょう。例えば、いつも行くカフェの店員さんが世間話を始めたら、いつもより少し長居して、その会話の行く末を見守ってみましょう。または、会社の同僚があなたと気が合いそうな友達を紹介すると言ってきたら、それに素直に応じてみましょう。こうやって日々のちょっとした新しいことを受け入れることで、ささやかながらも満足のいく社会生活を送ることができます。
いつでも退出できるようにする
これは、社交不安症の人に対する一番のアドバイスです。例えば、あなたが人と会う時には、すぐにその場を離れることができるような公共の場やカフェのようになじみのある場所でするようにしましょう。プレッシャーを感じたり辛くなりそうだったら、その場を離れることができるとわかっていれば、安心して気持ちのコントロールができます。
こういう「逃げられる」手段を用意しておくことを恥じるべきでないし、その手段を実際に使うことも恥じるべきでありません。イベントに30分しかいられなかったとしても、それでいいんです。実際にイベントに顔を出して、不安と向き合っただけであなたは褒められるべきがんばりをしたのです。
自分に優しくする
社交不安が思うようにすぐに解消されないとしても、それはまったく普通のことです。「それは、あなたが目に見える結果が出るのを欲するあまり、改善を急ぎすぎたからかもしれないし、社交の場でもっと練習をしたほうがいいということかもしれない」と精神科医のドーン・ポッター博士は指摘する。
パニック発作であれ何であれ、何が反応の引き金になったのかを後からしっかりと確認することも大切です。「どうすればそのことについて違う考え方ができるか、どうすれば次にその状況を変えることができるか、こういうことを考えてみましょう」とポッター博士は提案する。「例えば、コンサートで大勢の人に囲まれてパニックになったとしましょう。次回は、後ろや通路側の席に座るとか、不安を感じたら、出口の近くに行くなどです」
ポッター博士は、一般的に人は他人のことなどそれほど考えていないとも言います。「私たちは、次に自分が何を言おうか、自分が何をしようか、そうやって自分のことを考えるのに忙しいのです」「あなたが自分について強く感じている不安な要素は、他人にはほとんど目立たないことであることが多いのです」
周りのサポートを受け入れる
社交的な場面で不安を感じ、助けが必要かもしれないことを周りに認めるのは、恥ずかしく屈辱的なことかもしれません。特に友人や恋人に、特別なサポートが必要かもしれないと伝えることは、大きな支えになります。「人は親しい人と社交的な場所にいれば、より快適に感じるものです」とポッター博士は言う。
親しい相手と一緒にいることは、社会不安症の人が時間をかけて自立していくのを助けることになります。信頼できる友だちや家族が、社会不安のあるあなたを自然に会話に引き込んであげるという方法もあります。「ああ、サラがそのテーマについて何か言いたいことがあるみたいだよ。彼女はそのトピックに興味があるみたい」こうやってあなたの殻を破ってくれることで、あなたをサポートすることができるでしょう。ただし、社交不安症の人は、自分が何か言わなければならない状況に追い込まれるのを嫌がることがありますから、事前に話し合っておきましょう。
日本のこれから
社交不安の症状を訴える日本人の割合は、アメリカ人のそれと比べると8分の1と少ないという調査もでています。これには、会議や授業では上司や先生など人の話を聞いていればよかったという日本の社会的背景があるのかもしれません。
ただ、そんな日本も、職場や学校などの生活で自分から発言することが重視される社会へと変化しています。そんな時に不安を感じることがあれば、自分に対して優しく、他人との比較をやめ、周囲のサポートを受け入れて充実した人間関係を築いていくことが、社交不安を乗り越える道となるでしょう。
参考:
・https://www.thegoodtrade.com/features/how-to-deal-with-social-anxiety/
・https://health.clevelandclinic.org/how-to-overcome-social-anxiety/
・https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC181152/
ライター紹介:堀江知子
夫婦仲が悪い原因は?子供に与える影響や改善する方法をご紹介
結婚したばかりの頃は円満な夫婦仲であったにもかかわらず、時間の経過とともに夫婦仲が悪化していくケースは珍しくありません。
「最近夫と会話をしていない」、「妻から無視されるようになった」など、悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
本記事では、夫婦仲が悪くなるのはどういった理由が考えられるのか、夫婦仲を改善するための方法やポイントもご紹介します。
夫婦仲が悪くなる原因・理由
夫婦仲が悪化する原因はさまざまで、なかには些細なことがきっかけで不仲になるケースも少なくありません。なかでも典型的なのが以下のような原因です。
生活のすれ違い
共働き世帯の場合、夫婦それぞれの勤務形態や労働時間が異なるケースも多いため、休日や帰宅時間などがずれてしまい、夫婦生活にすれ違いが生じることがあります。
たとえば、朝起きたときに夫がいない、夜帰宅しても妻が残業のため一人で食事を摂ることが多いなど、顔を合わせる時間が減っていくと、「なんのために結婚したのだろう」と感じ夫婦仲が悪化することもあるでしょう。
浮気歴がある
夫または妻のいずれかに浮気歴や不倫歴がある場合、それがきっかけで夫婦仲に亀裂が入ることが多くあります。
一方、一度は浮気や不倫を許したものの、時間の経過とともに不満が溜まっていき、些細なことがきっかけでケンカの原因になるケースも少なくありません。
家事や育児の負担
家事や育児の負担割合も夫婦仲を悪化させる要因のひとつになり得ます。
たとえば、夫の立場では十分家事を行っているつもりでも、実際にはその大半を妻が担っているケースは珍しくありません。
また、子どもがいる過程の場合、夫が育児をできず妻に頼らざるを得ないことも多いのです。
義実家との関係性
夫または妻の両親と良好な関係性が構築できていないと、それがストレスとなり夫婦仲を悪化させる原因になることもあります。
また、たとえば親の介護が必要になり義両親との同居生活が始まると、夫または妻の一方にばかり負担が押し付けられ、夫婦仲が悪化するケースも考えられるでしょう。
経済的な問題
長引く不況の影響もあり、共働きであるにもかかわらず経済的に困窮する家庭も少なくありません。
その結果、「別の人を選んでいたら余裕のある生活が送れていたかもしれない」と考えるようになり、夫婦仲が悪くなることもあるでしょう。
価値観の違い
お互いに異なる人生を歩んできた二人が夫婦として共同生活を送るとなると、些細なことで価値観や考え方に違いが見られることもあります。
一つひとつは小さいことでも、それが積み重なっていくと大きなストレスになり、夫婦仲に亀裂を生じさせる原因にもなるでしょう。
▶︎モラハラ夫は特徴やどんな発言をする?対処法や子供への影響も解説
仲が悪い夫婦の特徴
夫婦関係はそれぞれの家庭によって異なるため、第三者から見て一概に不仲と断定することはできません。しかし、夫婦関係に亀裂が入り仲が悪い夫婦には、共通して見られる特徴もあります。
すべてのケースに当てはまるとは限りませんが、典型的な特徴をいくつかご紹介しましょう。
笑顔が少ない
夫婦仲が悪くなると、お互いに嫌悪感を覚えるようになり、一緒に暮らすことがストレスに感じてきます。その結果、笑顔を見せることが減り、つねに無表情か不機嫌な態度を見せるようになります。
夫と妻両方がこのような態度を示すこともあれば、どちらか一方が不機嫌な態度で接するケースもあります。
会話がない
笑顔が少ないだけでなく、会話を交わすこともストレスに感じるため、自然とコミュニケーションが減っていきます。
また、夫と妻いずれかが話しかけても、一方が無視をするなどして会話が成り立たないことも少なくありません。
セックスレス
子どもの誕生などがきっかけで、夫が妻のことを女性として見られなくなる、あるいはその反対のケースもあります。
お互いのことを異性というよりも家族の一員として見るようになり、セックスレスに陥る夫婦も多いようです。
また、夫または妻はセックスを求めているのに、相手はそれに応じてくれないというケースもあります。
その結果、円満な夫婦関係が維持できなくなり、不仲に陥る夫婦も少なくありません。
喧嘩が多い
長い夫婦生活を送る過程で、お互いの嫌な部分が見えてくるようになることもあるでしょう。
新婚当初はお互いを尊重し許せていたことも、家族の一員として見るようになるとストレスに感じ、やがてケンカに発展してしまうケースもあります。
日常的にケンカが続くようになると「これ以上の結婚生活に耐えられない」という結論に至る夫婦も少なくありません。
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夫婦仲が悪いまま一緒に暮らす悪影響
夫婦仲が悪化した状態でも、別居や離婚といった結論が出せず躊躇してしまう夫婦も少なくありません。しかし、かといって夫婦仲が悪いまま同居を選択しても、さまざまな悪影響が考えられます。
仕事のパフォーマンス低下
家庭は本来、安らぎを感じリラックスできる場です。しかし、夫婦仲が悪いと家庭のなかでもつねにストレスを感じ、精神的に安らぐことができません。職場でも家庭の不安が頭をよぎり、仕事に集中できなくなるでしょう。
その結果、仕事で単純ミスを頻発したり、仕事中に居眠りをしたりとパフォーマンスの低下を招くおそれがあります。
健康面への影響
本来、精神的な安らぎの場である家庭がストレスの根源になってしまうと、現実逃避のためアルコールに頼ってしまう危険性があります。
その結果、重度のアルコール依存症となり、健康を害するリスクも高まるでしょう。
また、うまくストレスが発散できない状態が続くとメンタルの不調をきたし、うつ病や統合失調症などを発症するリスクも高まります。
熟年離婚の可能性
夫婦仲が悪い状態が続いたとしても、子どものことを考え離婚を踏みとどまる夫婦は少なくありません。
しかし、子どもが成長し独立すると、あらためて自分自身の人生を見つめ直すきっかけになり、結果として熟年離婚にいたるケースも多いのです。
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夫婦仲が悪いと子供にどんな影響を与える?
夫婦仲の悪化は当事者である夫婦2人の問題だけではありません。特に子どもがいる場合、重大な悪影響を及ぼす可能性があるのです。
夫婦間で日常的にケンカが繰り返されると、子どもは「いつか自分にも危害が加えられるのではないか」と怯えてしまいます。
また、些細なことで怒られるのではないかと考え、自然と自信を喪失していくことも考えられるでしょう。
その結果、親だけでなく周囲の人も恐れるようになり、人間不信に陥る可能性があります。
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夫婦仲を改善させる方法
夫婦関係が悪化したからといって改善が不可能というわけではなく、実際に関係を修復できた夫婦も存在します。
夫婦仲を改善するにはどういった方法があるのでしょうか。
言葉で伝える
夫婦生活が長くなると、お互いに「わざわざ言わなくても分かるだろう」、「自分の気持ちは伝わっているはず」と考えがちです。
しかし、夫婦といえども自分以外の本心は分からないものです。そのため、たとえば感謝の気持ちや愛情、幸せだと感じたときには、それを素直に言葉で表現しましょう。
夫婦仲が悪いと自分から切り出すことに抵抗を感じる方も多いと思います。しかし、このような言葉を日常的に心を込めて繰り返し伝えることで、徐々に気持ちが伝わり夫婦仲の修復につながっていく可能性は高いです。
相手を理解する努力をする
自分から言葉や態度で表現する以外にも、相手の心を汲み、理解しようとする姿勢も必要です。
たとえば、感謝の気持ちや愛情などを言葉で伝えたとしても、相手が素直に受け取ってくれないと夫婦仲は改善できません。
なぜ、夫または妻はこういった言葉を掛けたのか、相手の立場に立って心を汲み取ることを心がけましょう。
夫婦の時間をつくる
生活のすれ違いなどによって夫婦仲が悪くなっている場合には、少しでも夫婦で過ごす時間をつくるよう工夫してみましょう。
たとえば、残業で帰宅が遅くなった場合でも「おやすみ」の挨拶を交わしたり、シフトの調整や有給休暇を取得して外に出かけるなど、できる範囲で時間を合わせることが大切です。
はじめから「休暇をとってほしい」や「早く帰ってきてほしい」と要望するだけでは反発を招くおそれもあるため、まずは自分から調整し時間をつくるようにしましょう。
過度に干渉しない
相手の言動で気がかりな部分があると、「なぜ」、「どうして」と責め立てたくなるものです。たとえば、「どうしてそんなに残業が続いているのか?」、「どうして部屋が汚いままなのか?」といった言葉が典型的です。
しかし、これが発展していくと相手の行動を逐一監視するようになり、さらに夫婦関係が悪化する可能性があります。
このような否定的な言葉を投げかけないことはもちろんですが、相手のことを信頼し過度に干渉しないことも夫婦仲を修復するためには不可欠です。
ただし、干渉しないというのはコミュニケーションをおろそかにしたり、相手に興味を示さないということではないため注意しましょう。
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まとめ
新婚当初は仲睦まじい夫婦であったにもかかわらず、夫婦生活が長くなるにつれて関係が悪化し、一緒にいること自体がストレスに感じてしまうケースも少なくありません。
夫婦といえども別人格である以上、お互いのことをすべて理解できるとは限らないものです。
夫婦仲が悪化すると「もう修復は不可能なのではないか」、「離婚するしかないのでは」と考えがちですが、今からでも関係を取り戻せる可能性は十分あります。
今回紹介した方法を参考に、まずは自分自身の行動を変え、相手に気持ちが伝わるよう動いてみましょう。
聞き上手になるには?話し上手との違いや話の聞き方のコツを紹介
「人の話を聞くのが苦手で自分のことばかり話してしまう」、「他人の話に興味がわかず、質問をするのが苦手」という人も多いのではないでしょうか。
コミュニケーション能力を高めるうえで「聞き上手」になることは大切であり、円滑な人間関係を構築するうえでのポイントとなります。
本記事では、聞き上手の人にはどういった特徴があるのか、聞き方のコツや話し上手との違いについても解説します。
聞き上手とは
聞き上手とは、相手が自然と話したくなるようなコミュニケーションをとることを指します。
たとえば、対面で会話をするとき、相手の目を見ることなくスマホを操作しながら聞き流している人と、目を見てときには相槌を打ちながら真剣に話を聞いてくれる人がいた場合、後者のほうが話しやすいと感じるでしょう。
相手の話に耳を傾け、真摯な姿勢で聞くということはコミュニケーションの基本であり、聞き上手な人ほどコミュニケーション能力が高いといえるのです。
また、このように真摯に話を聞くことは「傾聴」ともよばれ、聞き上手は傾聴力が高いとも表現されます。
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聞き上手になるメリット
傾聴力を高め聞き上手になることは、日常生活においてもさまざまなメリットがあります。具体的にどういったメリットがあるのか、代表的なポイントをいくつかご紹介しましょう。
相手の本音を引き出しやすくなる
聞き上手であるということは話しやすい雰囲気をつくることでもあり、相手は安心して本音や心の内をさらけ出すことができます。
たとえば、友人関係や恋愛関係のなかで、相手を傷つけることを恐れ本音を言い出せず悩む人も少なくありません。
しかし、聞き上手になることで相手は自分に対して本心をぶつけることができ、自分のなかで改善すべき点が分かればお互いにストレスを感じることもなくなるでしょう。
周囲の人に頼られる存在になる
本音を話しやすい聞き上手な人には、さまざまな人が相談をしたくなるものです。
相談の内容によっては有効な解決策やアドバイスができないことも多いですが、話をじっくり聞くだけでも精神的な負担が軽減され、楽になることは少なくありません。
「困ったときにはあの人に相談しよう」といったように、周囲の人から頼られる存在になることで人望が高まります。同時に、自分が困ったときや悩みを抱えるときに助けてくれる人が現れるかもしれません。
信頼関係を構築できる
聞き上手になることで、自分自身への信頼度も高まっていきます。
たとえば、ビジネスの場面においては取引先や顧客が抱える課題や悩みに寄り添うことで信頼感を得られ、新規顧客の開拓やビジネスパートナーとの連携も可能になるでしょう。
社内だけでなく社外からの評価も高まり、仕事のなかで重要なポジションや役割を任せられる可能性があります。
▶︎社内で円滑なコミュニケーションを取るコツや活性化の成功事例を紹介
聞き上手と話し上手の違い
聞き上手と似た言葉に「話し上手」があります。両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
話し上手とは
話し上手とは、相手の理解度や認識の度合いに応じて、分かりやすく丁寧に話をすることを指します。
たとえば、これまで化粧の経験がない中高生に対して、メイクや化粧品の専門的な話をしても理解が追いつかないことが多いため、まずはどういったスキンケアアイテムがあるのか、下地と乳液の違いやメイク道具の使い方などから説明しなければなりません。
自分がもっている知識や理解度を前提に、「これくらいは知っているだろう」といった認識で話を進めるのではなく、相手に合わせて話の内容を組み立てていくことが話し上手な人の特徴です。
また、専門的で内容が伝わりづらい場合には、比喩表現や例え話なども駆使して、分かりやすく伝えようとする特徴もあります。
話し上手な人は聞き上手でもある
聞き上手と話し上手は一見すると対極的なスキルであると捉えられがちですが、古くから「話し上手は聞き上手」ということわざもある通り、密接な関係があります。
分かりやすいように話を組み立てたり、話し方を変えたりするということは、まず相手の状況を知る必要があるためです。
また、話している最中に相手が疑問を感じているような表情を見せた場合、どこが分からないのか具体的に聞き出す必要もあります。
このように、話し上手であることは、大前提として相手に寄り添う姿勢が大切であり、そのためにも聞き上手であることが求められるのです。
▶︎ノンバーバル(非言語)コミュニケーションの重要性とは?一例も紹介
聞き上手の間違った認識
聞き上手の定義や意味を間違って捉えると、コミュニケーションがうまくいかず会話がなかなか弾まないこともあります。
特に多いのが、以下のような誤った認識です。
自分の話をしない
聞き上手と聞くと、「相手の話を聞いていれば良い」と捉え、自分から話をする必要はないと考える人も少なくありません。しかし、これは誤った認識であり、聞き上手とはいえないのです。
相手にしてみれば、一方的に自分ばかりが話しているように感じてしまい、「この人は本当に理解しているのか」、「自分に共感してくれているのか」と不安を覚えることもあるでしょう。
質問ばかりする
上記とは反対に、質問ばかり投げかけるのも聞き上手とはいえません。
相手が話している最中に多くの質問を投げかけてしまうと、話が横道に逸れていってしまい、本題を見失うこともあります。
また、あまりにも質問をしすぎてしまうと、相手にしてみれば理詰めのように責められていると感じることもあり、それ以上話をしたくなくなる可能性もあるでしょう。
話の流れで時折質問を投げかけるのは有効ですが、タイミングや質問の量には注意が必要です。
聞き上手な人の特徴
聞き上手な人にはどういった特徴があるのでしょうか。人によっても話の聞き方は異なりますが、代表的な特徴をいくつかご紹介します。
笑顔で話を聞いてくれる
聞き上手な人の多くは、自然と話しかけたくなるような雰囲気があります。
自然体で話を聞いてくれることはもちろん、笑顔でいることが多く親しみを感じやすいです。
適度な相槌を打ってくれる
話しやすい雰囲気をつくるうえでは、適度な相槌も重要なポイントといえます。
聞き上手な人の多くは、相手が話している途中で「うん、うん」、「へぇー」、「なるほど」、「その通りだね」といった相槌を打ちます。
これにより、相手は自分が話す内容を理解してくれている、あるいは共感してくれていると感じ、次の言葉を発しやすくなるのです。
話を否定せず共感してくれる
会話の途中で話を否定しないのも聞き上手な人の特徴です。
もちろん、人によっても考え方や価値観は異なり、すべての意見が一致するとは限りません。しかし、そのような場合であっても、聞き上手な人はあえて否定せず最後まで耳を傾けてくれます。
また、反対に自分と意見が一致する場合には、共感の意思を示してくれます。
相手に興味を示す
相手に心地よく話をしてもらうためには、自分が相手に対して興味をもっていることを示す必要があります。
ときには自分の専門外のことや興味がない話をされることもあるかもしれません。しかし、分からないことがあれば素直に質問したり、自分と共通点のありそうな内容が出れば掘り下げて聞いたりすることで、会話が盛り上がっていく可能性もあるでしょう。
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話の聞き方や受けとめ方のコツ
相手の話を真摯に聞いているつもりでも、聞き方や話の受けとめ方によっては誤解が生じる可能性もあります。
話を聞くうえで注意しておきたいポイントやコツを紹介しましょう。
先入観をもたない
円滑なコミュニケーションをとるために、先入観は邪魔になることがあります。
たとえば、入社して間もない友人や同僚から「仕事を辞めたい」と相談されたとき、「我慢が足りないのだろう」といった先入観をもってしまうと、相手に悪い印象をもってしまい共感できなくなってしまいます。
できるだけ先入観を捨て、ニュートラルな立場で耳を傾けるようにしましょう。
自分の主張を押し付けない
人によっても価値観や考え方は異なるため、ときには意見が異なる場合もあるでしょう。
つい自分の意見や主張を押し通したくなりますが、相手にしてみれば「この人には理解してもらえない」と感じるため、このような行動はとるべきではありません。
もし異なる意見を示す場合でも、相手を否定するのではなく、「◯◯さんの意見はとても理解できる。一方で見方を変えてみると、◯◯という考え方もあり得るかもしれないね」といったように、気づきを与えるような言い方に留めておきましょう。
共感の姿勢を示す
上記でも紹介しましたが、聞き上手になるためには共感の姿勢が不可欠です。
具体的には、「そうだよね」、「なるほど」といった適度な相槌を打ちながら、自分なりに話を整理し理解した内容を繰り返したり、表現を変えて「これはつまり◯◯ということだよね?」など繰り返すことも必要です。
ただし、あまりにも大げさな相槌や共感は、わざとらしく見えたり嫌味として捉えられることもあるため注意しましょう。
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まとめ
円滑なコミュニケーションを図るうえで、聞き上手は重要な適性のひとつです。コミュニケーションが苦手と感じている人のなかには、「聞き上手になりたい」という人も多いでしょう。
また、「話し上手は聞き上手」ということわざもある通り、話し上手になるためには聞き上手であることも求められます。
聞き上手な人の特徴を参考にしながら、コミュニケーション力を高めるためにどういった行動を意識すればよいのか、できることから少しずつトレーニングを行ってみましょう。
社内で円滑なコミュニケーションを取るコツや活性化の成功事例を紹介
さまざまな人が働く企業・組織において、業務を円滑に遂行していくためには社内コミュニケーションが欠かせない要素です。
しかし、思うようにコミュニケーションがとれず悩む社員や、組織としてどういった対策を講じれば良いか分からず悩んでいる経営者や人事担当者も多いでしょう。
そこで本記事では、社内コミュニケーションを活性化するためのコツや成功事例などを中心に解説します。
社内コミュニケーションの重要性とは
社内コミュニケーションの活性化を目指す企業は少なくありません。なぜ多くの企業で社内コミュニケーションは重要視されているのでしょうか。考えられる理由を紹介します。
多様化する働き方に対応するため
近年、多くの企業ではテレワークが導入されるようになり、オフィス以外にさまざまな場所で働く光景は当たり前となりました。
しかし、従来は同じオフィスのなかで気軽に声をかけることができましたが、テレワークとなるとメールやチャット、電話をかけたりするのも面倒に感じ、自然とコミュニケーションが減ってしまいがちです。
その結果、連携不足によって重大なミスにつながることもあるでしょう。社内コミュニケーションを活性化することで、多様な働き方のなかでも連携を強化しミスの削減にもつながっていきます。
多様な価値観をもった社員同士が快適に働くため
従来の日本社会は終身雇用や年功序列型の人事制度が主流でしたが、現在は雇用の流動化が進み転職は珍しいものではなくなりました。
その結果、さまざまな業種、職種を経験した多様なキャリアをもつ人材が同じ会社に集まることもあります。
社員によっても仕事に対する考え方や価値観は異なるため、ときには軋轢を生み出すこともあるでしょう。社内コミュニケーションを活性化し、社員同士がお互いを知ることで円満な人間関係を構築でき、快適な労働環境につながっていきます。
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社内コミュニケーションにおける問題や課題
社内コミュニケーションを活性化しようと考えても、さまざまな問題や課題があり思うように進んでいかないケースもあります。
具体的にどのようなことが問題となり得るのか、典型的な例を紹介しましょう。
コミュニケーション環境の整備
働き方が多様化するなかで社内コミュニケーションを活性化するためには、対面以外で気軽に会話ができる環境を整備しなくてはなりません。
従来のようにメールや電話でも最低限のコミュニケーションはとれますが、「忙しいのではないか」、「仕事の邪魔になるのではないか」と考え、躊躇してしまうこともあります。
そのため、メールよりも気軽にやり取りできるビジネスチャットや、顔がよく見えるWeb会議システムなどの整備が求められます。
しかし、必要な機材やツールを新たに揃えなければならず、コスト面の負担が増大します。
細かなニュアンスの相違
ビジネスチャットやWeb会議システムなどを導入しても、対面によるコミュニケーションに比べると細かな表情や仕草までは確認しづらいものです。
その結果、本来の意味とは違ったニュアンスで伝わってしまったり、相手が誤解したまま話が進んでいったりすることもあります。
世代間における価値観のギャップ
企業や組織ではさまざまな世代の人が働いており、それぞれの世代によって価値観や考え方にギャップが生じることもあります。
たとえば、管理職や経営層を担うことが多い40代以上の世代は、長年にわたってオフィスへ出社して働く習慣が根付いており、オンラインでのコミュニケーションにうまく対応できないと感じる人も少なくありません。
一方、20代や30代といった比較的若い世代は、社会人になる前から身近にインターネットを活用してきた世代でもあり、オンラインでのコミュニケーションを受け入れやすいという人も多いです。
▶︎ノンバーバル(非言語)コミュニケーションの重要性とは?一例も紹介
社内コミュニケーションを活性化させるメリット
社内コミュニケーションを活性化することで、企業にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。
情報共有の不足や連携不足を解消できる
社内コミュニケーションが活性化すると、働く場所が変わっても気軽に連絡を取り合い、些細なことも相談できる体制が整います。
また、電話や対面でのコミュニケーションでは口頭で伝えた内容が残らず、忘れてしまうこともありますが、チャットなどを活用することでテキストデータとして残り、連携不足を解消できるでしょう。
社員のモチベーションを向上できる
仕事の悩みや職場の人間関係などを気軽に相談できる先輩や上司、同僚などがいれば、有効なアドバイスを受けられることも多いものです。
社員コミュニケーションを活性化することで、些細なことでも相談できる社員同士の関係性が構築でき、前向きに仕事に取り組めるようになるでしょう。
部署間での連携が強化できる
組織の規模が大きくなればなるほど、どの部署がどういった業務を行っているのか分からなくなることも少なくありません。
社内コミュニケーションを活性化できれば、部署にかかわらずさまざまな社員との交流が生まれるため、仕事で困ったときに他部署に助けを求めたり気軽に相談したりと、横の連携が強化されます。
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社内で円滑なコミュニケーションを取るコツ
さまざまな人とコミュニケーションをとりたいと考えているものの、どう接したら良いか分からず戸惑う人も少なくありません。
社内におけるさまざまなシチュエーションに応じて、円滑なコミュニケーションをとるためのコツを紹介します。
会議でのコミュニケーションのコツ
会議において重要なのは、参加者に分かりやすく説明し内容を理解してもらうことです。
そのためにも、プレゼンや資料の説明においては、できるだけ結論から先に述べ簡潔に話をまとめることが大切です。
また、会議では質問が上がらず本当に理解しているのか不安になることもあります。参加者にしてみれば、最初の質問で挙手をするのは緊張するため、「◯◯さんは、ここまでの説明で分からないところはありませんか?」など、何人かに指名をしてみるのも有効です。
上司と部下のコミュニケーションのコツ
パワーハラスメントなどを恐れ、部下と思うようにコミュニケーションがとれていないと悩む上司も少なくありません。
円滑なコミュニケーションを実現するうえでは、部下をむやみに否定するのではなく、まずは良い部分を探し褒めることを意識しましょう。
部下にしてみれば自分は認められていると感じ、信頼関係を構築しやすくなります。そのうえで、改善すべきところがあれば「◯◯を◯◯のように改善すればさらに良くなる」と優しい声のかけかたを意識しながらアドバイスをすることで、適切なマネジメントが実現できます。
部署間におけるコミュニケーションのコツ
部署やチームが異なると目に見えない壁のようなものを感じ、話しかけづらいと感じるものです。
しかし、このように感じているのは他部署の社員も同様であり、話しかけられるのを待っていてもなかなかコミュニケーションは生まれません。
そのため、自分から積極的に話しかけていくことが大切です。たとえば社内イベントや交流会など、他部署の社員と交流できる場に参加してみるのもおすすめです。
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社内コミュニケーションの活性化で成功した事例
上記で紹介した内容は、コミュニケーションを円滑にするために社員一人ひとりができることです。しかし、社内全体のコミュニケーションを活性化するためには、組織としての取り組みも重要です。
具体的にどういった成功事例があるのか、代表的なものをいくつかご紹介しましょう。
全社員が利用できる交流の場を設置
周りの社員が真剣に仕事をしている執務スペースで、雑談のような会話は抵抗を抱くものです。
また、執務スペースにこもった状態だと他部署の人と交流が生まれにくく、社内コミュニケーションの活性化にもつながりません。
そこで、休憩スペースやカフェ、バーなど、部署にかかわらず全社員が気軽に利用できる交流の場を設ける企業も多いです。
社内イベントの実施
社内コミュニケーションの活性化を目的として、社内イベントを実施する企業もあります。
イベントの種類はさまざまで、たとえばスポーツ大会やバーベキュー、社員旅行、飲み会、ランチ会などが代表的です。
このようなイベントでは、上司や同僚、部下の普段の仕事では見せないような意外な一面を見られるほか、普段交流がない他部署の人と自然と会話が生まれるきっかけにもなります。
ただし、これらのイベントを休日や業務終了後などに行う場合には、強制参加とはせずあくまでも任意参加とすることが前提となります。
経営層からの動画メッセージ配信
企業や組織の規模によっては、経営層とコミュニケーションをとれる機会が少なく、どのような方針・考え方で経営をしているのか社員に伝わりづらいこともあります。
社員一人ひとりとコミュニケーションができる規模の組織であれば対面での会話も有効ですが、それが難しい場合には動画メッセージなどで経営層の考え方や方針を伝える方法もあります。
まとめ
働き方の多様化やさまざまなバックグラウンドをもった人材が増えていることから、円滑に仕事を進めるためにも社内コミュニケーションの活性化は欠かせないものです。
社員同士が密に連携し情報共有の漏れをなくすことも大きな目的としてありますが、仕事の悩みを気軽に相談できる関係性をつくり、社員のモチベーションを向上させる意味でも社内コミュニケーションは重要です。
社員一人ひとりが実践できるコミュニケーションのコツを紹介しましたが、それ以外にも企業や組織として実践できることは数多くあります。
社内コミュニケーションの活性化を実現するためにも、まずはできることから実践していきましょう。
苦手な人でもコミュ力を上げる方法はある?鍛えるメリットも紹介!
SNSや掲示板などにおいて、コミュ力(コミュニケーション能力)が低く悩んでいるという声を多く目にします。
親しい友人や家族、恋人とは気兼ねなく話すことができても、初対面の人や職場の上司、同僚、取引先などとはうまくコミュニケーションができないと感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、コミュ力に自信がないと悩む人に向けてコミュ力を上げる方法をご紹介します。
現代でコミュ力が重要視される理由
なぜ近年になって「コミュ力」という言葉が生まれるほどコミュニケーション能力が重要視されるようになったのでしょうか。
厚生労働省が調査した「若年者の就職能力に関する実態調査」の結果を見ても、85.7%もの企業が採用時に重視する能力としてコミュニケーション能力を挙げています。
この背景には、働き方の多様化や職場環境の変化などが考えられます。たとえば、近年多くの企業でテレワークが導入されるようになり、メールやチャット、Web会議などでやり取りする光景は珍しくなくなりました。
しかし、対面でのコミュニケーションに比べ、より緊密なコミュニケーションをとっていないと話の意図が伝わりづらく、仕事においてさまざまなトラブルや連携ミスを生じさせる原因にもなります。
これはビジネスの場面に限らず、プライベートにおいても共通していることから、これまで以上にコミュ力は重要視されるようになったと考えられます。
▶︎ノンバーバル(非言語)コミュニケーションの重要性とは?一例も紹介
コミュ力が低い人と高い人の特徴
コミュ力が低い人と高い人を比較した場合、両者にはどのような特徴・違いがあるのでしょうか。
周囲からの視線の感じ方
コミュ力が低い人の多くは、周囲の人から自分がどのように見られているのか過剰に気にしすぎてしまう特徴があります。
たとえば、「自分が発言することで場の雰囲気が悪くなるのではないか」、「的外れなことを言って変に思われているのではないか」と感じます。その結果、自然と発言する機会が減っていき、周囲の人との関係性も希薄になっていくことがあるのです。
これに対しコミュ力の高い人は、積極的に自分の意見を発信し、周囲の人から理解してもらおうとします。
また、相手の態度や表情にわずかな変化があったとしても、あまり深読みせずコミュニケーションを図ろうとする傾向も見られます。
周囲の人に対する興味
もうひとつの違いは、周囲の人に対する興味です。
コミュ力の低い人は、他人に対して興味をもてなかったり、話をするだけ無駄のように感じたりすることもあります。「どうせ自分のことは分かってくれない」といった諦めや、そもそも一人でいることが好きで、必要以上の関わりを持とうとしない人も多いのです。
これに対しコミュ力の高い人は、自分のことを相手に理解してもらおうと考えると同時に、相手の人にも興味を示すことが多くあります。
たとえば、初対面の人であってもさまざまな話題を振って自分との共通点を見つけ出そうとしたり、興味のある話題に対してさまざまな質問をして話を深掘りしようとすることも多いです。
周囲の人への心配り
コミュ力と聞くと「話が上手な人」や「口が達者な人」、「明るい人」といったイメージをもたれがちですが、決してそればかりではありません。
コミュニケーションは相手が存在して初めて成立するため、お互いが心地よく話せる関係でなければならないのです。
コミュ力が低い人の場合、自然と早口になったり、難しい専門用語を多用したりして、自分のペースで話すことも多く見られます。しかし、相手にとっては聞き取りづらかったり、難しい話で内容についていけないと感じることもあるでしょう。
これに対しコミュ力の高い人は、相手の様子をうかがいながら会話のペースを落としたり、分かりやすい表現で噛み砕いて会話をしたりすることも多いです。
▶︎スキンシップにはどんな効果がある?良好な関係性を維持するためのポイントとは
コミュニケーションが苦手な人でもコミュ力を上げることはできる?
コミュ力は生まれ持った才能や個人の性格によって決まるものと考える方も多いのではないでしょうか。
たしかに、積極的にコミュニケーションをとろうとする子どももいれば、引っ込み思案や人見知りでうまくコミュニケーションをとれない子どもも存在します。
しかし、結論からいえば大人になってからもコミュ力を高めることは十分可能であり、「自分はコミュ障だから無理」、「もともとコミュニケーションが苦手だから」と諦める必要はありません。
これは自分自身の性格や人格を変えるというものではなく、ちょっとした心がけや考え方を意識しながら、トレーニングをすることで変わっていきます。
▶︎友達の作り方|場所と手順を社会人から学生ごとに分けて解説!
コミュ力を鍛えるメリット
トレーニングによってコミュ力を高めることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
円滑な人間関係が維持できる
コミュ力が低いと、せっかく仲良くなっても自然と友達が離れていってしまったり、過去に一緒に働いていた仲間と疎遠になったりすることも少なくありません。
また、何気ない一言が原因で人間関係をこじれさせてしまうこともあるでしょう。
コミュ力を鍛えるということは、周囲の人がどう感じるかを見極め、心配りできる力を高めることでもあります。これにより、現在の交友関係を良好に維持することにもつながります。
交友関係を広げられる
コミュ力を高めると、現在の人間関係を維持すると同時に新たな交友関係を広げていくことにもつながります。
たとえば、共通の友人として知り合った初対面の人や、取引先の担当者、新たに配属された同僚や部下などとコミュニケーションをとり、短い期間でも信頼関係を構築できるでしょう。
困ったときに助けてもらえる仲間ができる
ビジネスの場面はもちろん、プライベートにおいてもさまざまな悩みや困りごとを抱えることがあります。
たとえば、「初めてのプロジェクトで経験がなく、何から手をつければ良いのか分からない」、「ある友人とケンカをしてしまい、仲直りのきっかけがつくれない」など、悩みは人それぞれ異なります。
コミュ力が低いと、他人に頼ることができず一人で抱え込んでしまうケースも多いですが、コミュ力を高め良好な人間関係が構築できていれば、周囲の人に素直に悩みを打ち明け、助けを求めることもできます。
▶︎聞き上手になるには?話し上手との違いや話の聞き方のコツを紹介
コミュ力を上げる方法
コミュ力はトレーニング次第で高めていけると紹介しましたが、具体的にどのような方法があるのでしょうか。一例をご紹介します。
自分から挨拶をする
挨拶はコミュニケーションの基本であり、会話のきっかけにもなります。
たとえば職場に出勤したときや友人との待ち合わせ場所に合流したときなど、自分から積極的に挨拶をするように心がけましょう。
コミュニケーションが苦手で話題を振ることが難しくても、自分から挨拶をすることで雰囲気が明るくなることも多いです。
相手の話を傾聴する
傾聴とは、相手に共感しながら真摯な姿勢で話を聞くことを指します。
コミュニケーションが苦手な方は、まず相手の話を傾聴することから始めてみましょう。真剣に話を聞いてくれていると感じると、多くの人は気持ちよく話題を提供し、会話が弾むことも多いものです。
具体的には、相手の目を見ながら話を聞き、ときには適度な相槌やオウム返しをすることも有効です。
相手の話を否定しない
相手の話を真剣に聞いていると、ときには間違った内容や自分とは相容れない意見を耳にすることもあるでしょう。
しかし、相手の話を遮ったり、直接的に強い言葉で否定するのは避けたほうが良いでしょう。まずは相手の話を最後まで聞き、そのうえで自分の意見を整理し簡潔に伝えることが大切です。
重要なのは相手を否定するのではなく、「自分はこう思う」といったように、あくまで自分自身を主語に意見を表明することです。
相手との共通点を見つける
積極的なコミュニケーションを心がけているにもかかわらず、話が盛り上がらないと悩んでいる方は、相手との共通点を見つけてみましょう。
たとえば、趣味や仕事、出身地、年齢などの共通点から話題を振ったり、質問を掘り下げていくことで話が盛り上がることも多いです。
相手と話のテンポを合わせる
自分から話をする際には、相手の状況を確認しながらテンポを調整することも大切です。
また、相手が早口であるにもかかわらず、自分がゆっくりしたペースで話しているとお互いにストレスを感じることもあるため、相手にペースを合わせて話すことも意識しましょう。
比喩表現を用いる
自分の理解度をベースに話を進めてしまうと、相手の理解度が追いつかず「置いてけぼりにされている」と感じられることも少なくありません。
専門的な内容や複雑な内容を話す場合には、相手に理解してもらえるよう比喩表現や例え話をするのもおすすめです。
相手を名前で呼ぶ
コミュ力を高めるためには、自分に対して親しみを感じてもらい、話しやすい雰囲気をつくることも大切です。
そのためのテクニックとして、相手のことを名前で呼びかけるという方法があります。自分の名前を呼んでもらうことで相手は親しみを感じやすく、徐々に距離も縮まっていきます。
関係性によっては、いきなり名前を呼ぶことに抵抗を感じることも多かったり、そもそも何と呼べば良いか分からないことも多いでしょう。
そのような場合には、相手に対して「何と呼べば良いですか?」と質問してみるのもおすすめです。
▶︎【シーン別】人間関係がめんどくさいと感じる心理や対処法を解説
まとめ
ビジネスの場面はもちろん、プライベートにおいてもコミュ力は欠かせない能力のひとつです。
コミュニケーションが苦手でコミュ力が低いと悩む方も少なくありませんが、今からでも高めていくことは十分可能です。
今回紹介したトレーニング方法の例を参考に、少しずつできる範囲で継続していきましょう。
ノンバーバル(非言語)コミュニケーションの重要性とは?一例も紹介
ノンバーバル(非言語)コミュニケーションは、日常生活のさまざまな場面で信頼関係を構築するために重要な役割を果たします。
本記事では、ノンバーバルコミュニケーションとはなにか、基本的な内容を紹介するとともに、その種類や具体的な行動の例、日常生活のなかで活用できる場面もあわせて解説します。
ノンバーバル(非言語)コミュニケーションとは
ノンバーバルコミュニケーションとは非言語コミュニケーションともよばれ、その名の通り言葉以外の情報や感情を伝達するコミュニケーションの方法を指します。
たとえば、「おはようございます」という挨拶を例にとっても、笑顔で元気な挨拶をしたときには好印象を抱かれやすいですが、小さい声で相手の目も見ないまま挨拶をした場合、暗い印象を抱かれたり、ときには体調が悪いのではないかと心配されたりすることもあるでしょう。
このように、同じ言葉を伝えたとしても、言葉以外の要素によって相手が抱く印象や意味合いは大きく変わってくることから、円滑な人間関係を築くためにもノンバーバルコミュニケーションは重要です。
ノンバーバルコミュニケーションを構成する要素としては、身体的な動きや顔の表情、目の動き、声のトーンなど、さまざまなものが含まれます。
▶︎苦手な人でもコミュ力を上げる方法はある?鍛えるメリットも紹介!
メラビアンの法則とノンバーバルコミュニケーションの関係性
ノンバーバルコミュニケーションの重要性を裏付けるものに、米国の心理学者であるアルバート・メラビアンが提唱した法則があります。これは「7-38-55ルール」、または「3Vの法則」ともよばれます。
メラビアンは「コミュニケーションにおいて言葉から受け取る情報はごくわずかで、視覚や聴覚から得られる情報が多くを占める」ことを提唱しました。
具体的には、その人の見た目や表情などが全体の55%、声の大きさや話し方などが38%、そして言葉そのものから受け取る情報は全体の7%程度に過ぎないという内容です。
実に9割以上がノンバーバルコミュニケーションで占められており、特に強い影響力をもっていることがわかります。
ノンバーバル(非言語)コミュニケーションの重要性
学術的な側面では上記で紹介した通り、ノンバーバルコミュニケーションが重要であることがわかりました。では、実際のビジネスの場面や日常生活において、ノンバーバルコミュニケーションはどのように役立っているのでしょうか。
細かいニュアンスを伝える
ビジネスや日常生活のなかでメールやチャットなどのテキストメッセージをやり取りすることも多いですが、文章だけでは真意が伝わりづらいこともあります。
たとえば、相手の話を理解したことを伝えるためには「了解しました」と短い文章でも意味は伝わりますが、相手との関係性によっては冷たい印象をもたれてしまう可能性もあるでしょう。
電話や対面など、ノンバーバルコミュニケーションが可能な環境であれば、声のトーンや表情などから細かいニュアンスも伝えられます。
相手に対して安心感を与える
上記で紹介したような最低限の情報をやり取りするコミュニケーションでは、機械的で冷たい印象をもたれるばかりか、お互いの心情が分からず不安を抱くこともあります。
その結果、本音でコミュニケーションが取りづらくなり、なんとなく話しかけづらい雰囲気やコミュニケーション不足が生まれる可能性もあるでしょう。
ノンバーバルコミュニケーションが可能な環境にあれば、そのような不安もなくなりお互いが安心して話し合うことができます。
相手の状況を理解する
コミュニケーションにおいて重要なのは、自分が言いたいことや伝えたいことを一方的に話すのではなく、相手が理解しているかどうか様子を見ながら会話をすることです。
もし、話の内容が理解できていないとき、困った表情や首をかしげるなどの仕草が見られることもあります。一方で、十分話が理解できていれば、頷く回数が増えたり、相手の目を見ながら話を聞き入ったりすることも多いです。
ノンバーバルコミュニケーションでは相手の様子を確認しながら話を進めることができ、認識の齟齬が起きにくくなります。
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ノンバーバル(非言語)コミュニケーションの効果
細かなニュアンスや感情を伝えたり、相手に対して安心感を与えたり、さらには相手の状況を理解するうえでもノンバーバルコミュニケーションは欠かせません。
これらを総合的に考えると、ノンバーバルコミュニケーションによって得られる効果は信頼関係を構築し、良好な人間関係を維持できるということです。
お互いの認識の齟齬を防ぐことでビジネスでもプライベートでもトラブルを防止できるほか、安心感を与えることでお互いに本音で話せる環境が整います。
また、相手の理解度に応じて表現や伝え方を変えることで、お互いのことを理解し合え、誤解を招く心配もなくなるでしょう。
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ノンバーバル(非言語)コミュニケーションの種類と例
ノンバーバルコミュニケーションには具体的にどういった種類があるのでしょうか。
身体動作
身体動作とは、いわゆるボディランゲージともよばれるものです。
言語が異なり言葉が通じない間柄であっても、身振り手振りを交えることで意思疎通が図れるという特徴があります。
たとえば、「はい」、「いいえ」という言葉を発さなくても、うなづいたり首を横に振ったりすることで意思表示をすることも可能です。
身体の特徴
身体的な特徴としては、身だしなみを含めた外見的な特徴を指します。具体的には、髪型や髪の色、体型などが挙げられます。
たとえば、清潔感のある髪型の人は好印象を抱かれやすいといったものもノンバーバルコミュニケーションのひとつといえるでしょう。
接触行動
接触行動とはその名の通り、身体の一部に触れる行動を指します。
たとえば、相手に対して親しみや好意を伝える際、言葉だけでなく握手やハグなどをすることで気持ちが伝わりやすく、代表的なノンバーバルコミュニケーションのひとつといえます。
近言語
近言語とは、主に声の大きさやトーン、会話のスピード、相槌などを指します。
相槌のなかには頷きも含まれますが、近言語の場合は「えぇ」、「あぁ」といった言葉が挙げられます。
プロクセミクス
プロクセミクスとは、相手との距離感や距離の取り方を指します。
たとえば、日本人の場合は初対面や顔見知り程度の人とは一定の距離を空けがちですが、親しくなっていくと徐々に物理的な距離も縮んでいきます。
人工物の使用
人工物とは、一般的に衣服やアクセサリー、メイクなどを指します。
友人や家族など親しい人と会うときにはラフな格好、仕事場や取引先、フォーマルな場で人と会うときにはスーツなどを着用するのが一般的です。このようなTPOを考慮することで、相手に対して敬意を払っているか、親しみを感じているかといったサインになり、ノンバーバルコミュニケーションのひとつといえます。
環境
環境とは、その名の通り部屋の照明や温度などを指します。
一見ノンバーバルコミュニケーションとは無関係のように思われますが、たとえば冷房や暖房を入れて快適な温度に設定しておくことで、相手を快く迎え入れるという意思を表示できます。
ノンバーバル(非言語)コミュニケーションを活用できる場面
ノンバーバルコミュニケーションはさまざまな場面で欠かせないコミュニケーション手段であることがわかりましたが、具体的にどのようなシーンで活用できるのでしょうか。
ビジネス
ビジネスの場面では、上司や取引先、顧客などに複雑な内容を説明をしたり、商談でプレゼンを行ったりすることも多くあります。
一方的に説明をするのではなく、相手の表情や仕草をうかがうことで、疑問に感じていることや不安を引き出すことができるでしょう。
円滑なコミュニケーションによって認識の齟齬をなくし、トラブルの未然防止にもつながります。
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友人関係
プライベートな場面では、良好な友人関係の構築・維持にも役立ちます。
たとえば、帰省の際に久しぶりに会った同級生や親友に対し、握手をしたりハグをしたりすることで、言葉以上の親しみを表現できます。
また、会話の際に積極的に相槌をうったり、目を見て話したりすることで、相手への信頼を示すこともできるでしょう。
夫婦関係
同じ家のなかで暮らす時間が長くなっていくと、お互いのことを男性または女性として見られなくなり、夫婦関係に溝ができることもあります。
そこで、たとえば服装の雰囲気を変えてみたり、アクセサリーを身に着けたりすることで新鮮な印象に映り、夫婦のコミュニケーションが増える可能性もあるでしょう。
また、相手の話にはきちんと耳を傾けたり、目を見て話すといったことも夫婦間に求められる基本的なノンバーバルコミュニケーションのひとつです。
恋愛
恋愛においても夫婦関係のノンバーバルコミュニケーションと共通する部分は多いです。
ただし、好意を抱いている人がいて、これから交際に発展させていきたいという場合には、接触行動やプロクセミクスなどが重要といえます。
たとえば、複数人で食事や飲み会に行ったとき、あえて対面や横の席を確保することで距離が縮まり、好意を抱いてもらえる可能性もあるでしょう。
また、会話のなかで話が盛り上がったとき、自然と膝や腕、肩などにタッチすることも有効な場合があります。ただし、執拗な接触行動は相手を不快にさせる可能性もあるため注意が必要です。
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まとめ
非言語コミュニケーションともよばれるノンバーバルコミュニケーションは、円滑なコミュニケーションを行ううえで欠かせないものであり、さまざまな種類があります。
特に日本語はわずかな表現の違いで相手を不快にさせたり、誤解を生じさせてしまう可能性もあるため、特に重要なコミュニケーション手法といえるでしょう。
ビジネスの場面はもちろんのこと、友人関係や夫婦関係、さらには恋愛関係に発展させるうえでも役立ちます。
正しい知識を理解したうえで、ノンバーバルコミュニケーションを日常生活に役立てていきましょう。
相談1:子供の心を垣間見る方法 (3歳〜小学生低学年向け)
読者からの相談:
子供たちとのコミュニケーションについて悩んでいます。
3歳と6歳の子供がいます。子供たちが学校から帰ってくると 「今日、学校はどうだった?」とか「友だちと何をしたの?」など質問をしていますが、子供たちは 「別に」「特になにもない」と短い答えで済ませることが多いです。
子供がもっと答えやすいように、質問のしかたを変えてみるべきでしょうか。それとも、「そうなのね」とだけ返事をして、そっとしておくべきでしょうか?
ジョアンナさんの回答:
多くの親が抱く疑問ですね。幼い子供たちは、「今この瞬間」に集中しているものです。 自分の人生が今動いているということに全神経がいっています。 つまり、多くの子供たちにとって、家に帰って来た時には、学校での出来事はすでに過去のものとなっています。
子供にとって何かとても重大だと感じたことが起きた時には、そのことを親に伝えたがるものです。しかし「普段の生活」の詳細を話すことが大切だとは思っていないことが多いでしょう。
さらに、とても幼い子供の場合は、自分が今日した活動の全てを、親のあなたがすでに知っていると思い込んでいる場合もあるのです。
アドバイスの1つとしては、回答に制約を設けないオープンエンドの質問をすることで、会話が始まることもあります。例えば、こんな風に声をかけてみたらどうでしょうか。
- 今日、学校で絵を描いた人はいるのかしら?
- 今日、とってもおいしいおやつを持ってきた人はいるのかな?
- 学校では、手びょうしやダンスをしながら歌を歌うの?
- 今日、お友達の〇〇ちゃんは学校に来たかな?
- 今日は、学校でおもしろいお話を聞いたかな?
- 今日は少し雨が降っていたね。おそとには行けたかな?
- 学校で鬼ごっこをしたりする?
- もし、あなたの一日の絵を描くとしたら、どんな絵にしたいかな?
また、1日中、学校で過ごした子供は、ゆっくりする時間も必要になります。
幼い子供たちにとって、社交的に集団行動に合わせる学校での1日はとても疲れる時間です。また、内気で内向的な子供にとっては、さらに負担を大きく感じるかもしれません。そういう子にとって、家に帰ってきてから、しばらくは会話をしたり、社交的に振る舞うのはおっくうに感じるかもしれません。そういう場合は、おやつを食べたり、静かな時間を過ごしたりするのが良いかもしれませんね。
「今、何をしたい?」と聞くと、ちゃんと教えてくれる子もいます。少しリラックスできた後なら、パズルをしたり絵を描いたりなどの別の遊びをしながら、気軽に話をしはじめることもあるでしょう。
私の住むここアメリカでは、例えば家族がそろった夕食時に、みんなでその日のことを話す時間を設けている家庭もありますよ。その日に一番良かったこと、一番いやだったこと、一番楽しかったことや一番つらかったこと、または最も楽しかったことや最も退屈だったことなど。
ここでとても重要なのが、「静かに聞く」という姿勢です。
質問やアドバイス、リアクションなども控えて、心から子供の言葉に耳を傾けることを徹底します。例え、子供の話がトンチンカンだったとしてもです。
子供たちは、親が自分の言いたいことをすでに知っていると思ったり、親にだめだと言われると感じれば、沈黙する傾向があります。子供がこの場は自分の本音を話しても安全な空間なんだと思えるようにすることが最も大切です。
もし、何かコメントをしたければ、子供の言ったことをリフレーミングしてみましょう。
「今日は〇〇なことを感じた日だったのね」「今日は、〇〇があったのね」など、聞いた言葉をリピートするだけで十分です。
そして、家族のみんなが参加することで、自分の一日についてシェアすることが習慣になり、子供の心の内側が少しずつ垣間見ることができるようになりますよ。
子供のペースはゆっくりです。また習慣の変化も1日2日試したからと言って起こりません。ゆっくり気長に楽しみながら少しずつ起こる変化を観察していってみてくださいね。
ジョアンナ・ウィギントン氏
助産師として600人以上のお産に携わる。
教育者であり、アーティスト。北カリフォルニア在住。
20年以上にわたりオルタナティブ教育施設であるカスパー・クリーク・ラーニング・センターを創設・指導してきた。
現在はNPO組織Flockworksの活動に参加し、子供や教師をサポートしている。
アートの力を広めるためのプログラムを展開中。すべての人がアーティストであるという強い信念を持ち、若者から年配の人までが創造力を探求する機会を作り出している。