Humming♪

エシカルなもの選びで、もっと地球に貢献したい【NY在住アリサ・ナッパのお気に入りアイテムLIST】

その道のプロに聞く、今の自分に必要なお気に入りアイテム。今回は、サステナブルなスタートアップブランドとして注目の「nuhü division(ヌフ・ディビジョン )」のマネージャー、アリサ・ナッパさんに、エシカルライフに欠かせないお気に入りアイテムを教えていただきました。


自分の力で未来を変えたい。もの選びにもこだわりを持つ

「一人ひとりが、少しでも行動することで、未来を変えていけると思うのです」そう話すアリサさん。「使っているだけで、自分も役に立っていると実感できてモチベーションアップになる」というポイントが、彼女の選択基準でした。

アリサ

日常生活から少しずつ取り入れる、サステナブルな雑貨たち

アリサさんがエシカルライフを強く意識するようになったのは、実は3年ほど前から。
「きっかけは、すでに環境保護活動に熱心だった親友。彼女が私の家に遊びに来たときに、使い捨てのプラスチックストローを使っているのを見て、洗って何度も使えるステンレス製ストローを教えてくれたんです。それ以来、外出時もマイストローを持ち歩いています」

さらにその友人から「Package Free」というエコフレンドリーな雑貨専門店を教えてもらい、その可愛いくてエコな品揃えに夢中に。その店に通って、生活必需品を買い足していったそう。

「乾燥機に入れるドライヤーシートって、ポリエステル基板と呼ばれるプラスチックでできていて、皮膚や呼吸器系を刺激する人工香料を含む化学柔軟剤でコーティングされているって知ってます? それを知って以来、100%堆肥化可能なウールドライヤーボールを使い始めました。服のシワや静電気、乾燥時間を自然に減らしてくるので、省エネ効果もあるんですよ」

その他にも、スーパーマーケットに行くときは、エコバッグのみならず、メッシュのプロデュースバッグを持参。野菜や、細かな食材を買ったとき、ついうっかりもらってしまう透明のポリ袋を受け取らないようにしているそう。

「使い捨てのキッチンペーパーもやめて、洗って何度も使えるディッシュクロスに変えました。可愛い柄もお気に入りです。定期的に交換が必要な歯ブラシも、竹製にすれば地球にも体にもやさしいと思いました。まずは、日常的に使うものに少しずつ意識を向けて、続けていくことが大事かなと思っています」

山田ヒロミ

素材も染料も地球にやさしい、「nuhü division」のバケットハット

コロナ禍でスタートした「nuhü division」は、環境問題に取り組んでいるだけでなく、NYの街を少しでも明るく元気にしたいというコンセプトで、カラフルなカラー展開が特徴です。商品には色番号が刻印され、NYのエリアやランドマークなどのネーミングがつけられているのも楽しい。

「2021年のAWコレクションは、オーガニックコットンと、リサイクルポリエステルの混紡で作られたジャガード織りタオル素材のラインも登場し、デザインのバリエーションが増えました。素材に気をつかっているのはもちろんだけど、服の生地とお揃いの帽子やトートバッグもおすすめ!」

以前からバケットハットが好きだったというアリサさん。写真のハットを試着したところ、すごく被り心地がよく、思わず色違いでまとめ買い。ただ今、ヘビーローテーション中なのだとか。

「なかでもお気に入りは、“ブルックリンブリッジ”と名付けられたブラウンです。nuhu division の製品は、OKEO -TEX(R)の認定を受けた、毒性がなく、有害な化学物質が含まれていない染料を使っています。“ブルックリンブリッジ”はNYのアイコン的な場所だから、エクスクルーシブな感じがするし、私もブルックリンに住んでいるので思い入れがあります」

山田ヒロミ

体につけるものはクリーンビューティで、安心して使えるものをリピート

「私自身が敏感肌だったこともあり、化粧品には気を使っています。NYのソーホーや、ブルックリンにあるクリーンビューティのコスメ専門店『credo』を知ってからは、使われてる素材にもにこだわるようになりました」

日本、そしてアメリカの美容業界でも広まりつつある「クリーンビューティー」という言葉。オーガニックやナチュラルな原料などで肌や環境にやさしい成分を使用し、その原料や生産過程の透明性を明確にしたもの。さらに、動物実験をしない(クルエルティーフリー)、サステナビリティに配慮するなどの要素を備えたブランド・製品は、アリサさんの目指すエシカルライフにとてもマッチしているそう。

「『W3LL PEOPLE(Well People)』のオーガニックなアイブロウとマスカラは、植物性の顔料を使っていて、深みのある色が気に入ってます。まつ毛のコンディションもヘルシーに整えてくれます。それから、ニューメキシコの山間の街、タオスで生まれたブランド 『Taos Aer』もお気に入り。この制汗ジェルも植物性の活性物質とミネラル成分で、肌に安心。サラッとしているのに、しっかりデオドラントしてくれます。ラベンダーの香りにも癒されますよ。パッケージのリサイクルプログラムも利用して、リピート買いしています」

アメリカで化粧品を買う際には、EWG(mental Working Group)という健康的な環境生活を保護するため、食料や化粧品の成分、その安全性を消費者に知らせている環境団体の認証マークをチェックすることもおすすめしてくれました。

山田ヒロミ

Profile
アリサ・ナッパ(Alisa Nappa)
「nuhü division」マネージャー。イタリア人の父と日本人の母を持ち、イタリア生まれ。家族でアメリカに移住し、テキサスのダラスで育つ。ボストンの名門、バークリー音楽大学を卒業後、NYでシンガーソングライターとして活躍する傍ら、ソーシャルメディアマーケティングマネージャーとしてのキャリアもスタート。公私ともに、環境問題、サステナブルに関心が高かったこともあり、2021年10月よりNY発のサステナブルなスタートアップ「nuhü division」でマネージャーに。
Instagram @nuhudivision
 https://nuhudivision.com


TEXT = HIROMI YAMADA
PHOTO = HIROMI YAMADA

関連記事