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大切な想い出をまとうアイテムに囲まれて【素敵な彼女のタカラモノ拝見 vol.02】

蚤の市で見つけた掘り出し物、祖母や母から受け継いだ大切な品、そして小さい頃から愛用している分身のようなアイテムまで、年月を超えて大切にされてきた品々は暮らしに豊かなストーリーを添えてくれます。おしゃれに暮らす素敵な女性たちに「いつまでも大切にしたいアイテム」を見せていただきました。今回は、アートディレクター 兼松エリさんの3つの“タカラモノ”をご紹介します。


ストーリーがあることと、“フェミニンさ”もハズせないこだわり

ブライダルやジュエリーなどのアートディレクションを手がけている兼松さんは、自身も赤やピンク、そして甘いフェミニンな世界観が大好き。そしてそれと並ぶくらいに大切にしていることが、人やものとの出会いなのだそう。家のなかにあるどれもこれもが、家族や友人との思い出や旅の記憶が詰まった宝物のようなアイテムばかり。もちろん、それぞれに大切なエピソードがありました。

おしゃれ部屋

祖父母の家にあった、白い食器棚

最近ヴィンテージマンションを購入した兼松さんがインテリアの軸にしているのが、この食器棚。実はもっと大きなサイズだったものを、上下を分けて真ん中を切り取り、残った左右をつないだのだそう! 下の部分はリビングのチェストとして使い、そして上の部分を、ドレッシングルームの飾り棚に使っています。アーチ型にくり抜かれたガラスは、まるでドールハウスの家具のよう! 中の棚にはアクセサリーやオブジェが美しく並べられています。
「脚はオーダーして取り付けました。この部屋のヘリンボーン柄の床板に合わせた、ヴィンテージ感のあるシルエットがお気に入りです」

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友人のデザインしたリング

友人がデザイナーであり、自身も運営や展示のお手伝いをしている「マリエジュエリー」のリングたち。繊細さや華やかさ、カラフルさがあり、一つひとつが丁寧に作られたものばかり。
「いつも見ているうちにどうしても欲しくなって。お小遣いを貯めて、手に入れたときの喜びといったら(笑)。将来、大切な人に受け継ぎたいリングです」

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母や祖母からのお下がりの服

兼松さん自身も普段からヴィンテージドレスを着ていることが多く、自分スタイルが確立しています。そして、お母様やおばあ様も服が大好きだったそう。
「右のパンツが祖母から、左のワンピースが母から譲り受けたもの。この2着はシックですが、他にカラフルなワンピースなどもあって、今見ても新鮮でおしゃれ。しかも、丁寧に作られたものばかりです。昔の服は、金色のボタンや小さなリボンなど凝った装飾が多くてお気に入りです」

そのアイテムが持つストーリーに、さらに自分自身のストーリーを重ねていく楽しみも味わいながら、大切に長く付き合っていきたいタカラモノたち。自分にとって“特別”なものに囲まれた、豊かな暮らしを育んでいきたいものです。

おしゃれ部屋

Profile
兼松エリ(かねまつえり)
アートディレクター。「アリスアート&デザイン」主宰。イベント企画、カフェ、ジュエリーブランドなどでさまざまなものをデザインするほか、個人に向けてイメージに合った絵画を描くプロジェクトも運営。
https://a7ice.jimdofree.com
Instagram @a7ice


TEXT = 吉野ユリ子
PHOTO = 名和真紀子

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