｢整理整頓を心がけると、気持ちが落ち着きます」

― 日々のなかで、まりかさんが自分の心を整えるために実践していることはありますか？

｢心がザワザワしているときは『身の回りを整えること』を意識するようにしています。例えば、靴をそろえる、水回りをきれいにする･･･などなど。本当は、心を鎮めるための瞑想にも興味があります。ヨガの時間にトライしてみるのですが、正直なところ、うまくできなくて。残念ながら雑念ばかりです（笑）。

もともと整理整頓や掃除することが好きなのですが、片付けに集中していると、自然と心が落ち着くことに気付きました。身の回りを整えることは、心を整えることに直結しているのだなと。さらに意識的になったのは、このお財布を購入したことがきっかけです」

まりかさんが普段使いしているお財布がこちら。

― 美しい！ すっごく素敵なお財布ですね。大人っぽくて端正な印象です。

｢2020年の年末に、『ゴチになります』（日本テレビ系列『ぐるナイ』）のゲストに呼んでいただきました。テレビに自分のお財布が映るかもと思ったとき、それまで使っていたお財布があまりにみすぼらしくて思えて（笑）。そこで、えいやっと奮発して新調しました。

考えていた予算をオーバーしていたけど、シックな佇まいにひと目ぼれして。素敵な反面、とにかく薄くて収納力がありません。そのうえ、革が硬くて、取り出しにくく、使いやすさはゼロです（笑）。でも、だからこそいい！ということに気が付いたんですよね」

－ それはどういうことでしょう！？ 

｢理由は、小銭入れ、お札入れが薄いので、出し入れしにくく、そのため逆に丁寧になります。使わないカードを持ち歩くこともないし、溜めてしまいがちなレシートも日々整理するクセがつきました。きれいな状態を保ちたいと考えるから、より大切に扱うようになって、何だか所作までも美しくなれたような気がします。

白いスニーカーなども同じかもしれません。きれいなところを歩こうとか、帰ったらすぐに汚れを拭き取ろうとか。大切に扱いたいものを選ぶことで、自分自身を“しつけられる”ことがわかったんです」

― なるほど！ “自分をしつける”って、いいですね。暮らしの環境を整えることが、まりかさん流マインドフルネスへのアプローチなのですね。

｢もともと人は、意識をしていないと、怠けてしまう生き物らしいです。なので、一つひとつの仕草を美しくしよう、日々の暮らしを丁寧にしようと心がけることが、今の私にとってはマインドフルネスの第一歩のような気がします。

日々の小さな“丁寧の積み重ね”を入り口にして、自分を満たすことだったり、人を思いやることだったり、最終的に地球に優しくすることだったりにつなげていければいいなと考えています」

白ブラウス￥19,800、グリーンパンツ（ベルト付き）￥29,700／ともにアンスリード（アンスリード青山店）　サンダル￥57,200／ペリーコ（アマン）　ブレスレット￥20,900／アジンコ（ロードス）

｢溜め込まずに巡らせることを意識しています｣

― さて、まりかさんの美の秘訣を教えてください。

｢とにかく心がけているのは『老廃物を溜めないこと』。体質的にむくみやすい方なので、水分もしっかり流してどんどん出すようにしています。東洋医学では“水毒”といって、水を溜め込みすぎるのは毒なのだそう。なるべく塩分と糖分を減らすようにして、しっかり循環させることを意識しています。といっても、ご飯もパンもパスタも大好きなんですけどね（笑）」

ー 体を気遣って、意識して口にしているものはありますか？

｢そうですね、今試しているものを厳選してご紹介するとーー。まず、毎朝欠かさず飲んでいるのが遠藤青汁。生ケール100%で、安心かつお財布にやさしいので、持続可能なコールドプレスジュースといったところでしょうか。be my floraの酵素と混ぜて飲むと飲みやすいですよ。それから感激したのは、同じくbe my floraのトマトジュース。本当に甘くて美味しい。ぜひ一度お試しあれ！

そして私の最強最高の常備おやつは、こんぶ土居のIRIKON。食の安全、美味しさ、価格のすべてを追求されていて、消費者を大切に思ってくださっているのがひしひしと伝わってきます。私は出合ったときに、感動してしまいました。

昨今、食品添加物表示のガイドラインが変更されて、表示義務のない添加物が多くなりました。そんな背景もあるなかで、こんぶ土居さんはすべての原材料を表示するという透明性も素晴らしくて。ここまでやっている企業は、なかなか見つかりません。本当に良いものだけを、信じられないほどの買いやすい価格で提供してくださる。土居さんに感謝しかないです。ほかの商品や、ブログも必見です」

普通に売られている煮干しやこんぶのおつまみは、塩味や糖分、添加物も過多なものが多いそう。「IRIKON」は塩味も甘味も良質かつとても控えめ。添加物は、もちろん未使用。しかも、煮干しも昆布も、商品の出汁に使ったあとの栄養満点の副産物だそうで、とてもエシカルなのです。

ー 良い情報をシェアしていただき、ありがとうございます。巡りのいい体づくり、大切ですね。

｢もう一つ気を付けているのは、やはり『心の持ち方』でしょうか。ネガティブなことを考えていると、それが顔に出てしまう気がします。私も以前、気持ちに波があるときは、今より顔つきがキツかったかな（笑）。先ほどの『老廃物を溜めないこと』と一緒で、ネガティブな感情もどんどん流して、なるべく心をクリアにしておきたい。心模様と表情は、つながっていると思います」

― まりかさんが“美しい”と感じる、注目している人物は誰でしょうか？

｢アンジェリーナ・ジョリーのような、行動できる女性に憧れます。地球環境や貧しい人々のことを考え、行動しているのがアンジー。私は日本に生まれたというだけで最低限不自由のない暮らしをしているけれど、一方でそれが叶わない子供たちもいる。世界を見渡すと、フェアじゃないなと思うことがたくさんあります。

これからは、少しずつ地球環境や子供の貧困などの問題にも目を向けていくことができたらと思っています。俳優として注目していただけるようになった今、少しでも発信力があるのだとしたら、それは有意義なことに使っていきたいから。それも私のやりたいことだし、やるべきことじゃないかなと感じ始めています」

ピアス￥34,650／ドーラ、右手の人差し指リング￥2,640、薬指リング￥2,640／ともにオギー（すべてロードス）

｢“ありのまま”をブラッシュアップしていける自分でありたい」

― まりかさんの見つめる先には、何だかとても広い景色が広がっているように思います。“これから”について考えていることを伺えますか？

｢一度きりの人生だから、いろんなことをやってみたいなと思っています。
私たち人間はただ生きているだけで地球環境を汚してしまう存在だー－といわれていますよね。でもそれを仕方のないことだと放置してしまったら、人間がこの世界に生まれた意味がわからなくなってしまう。私は、自分が生きたことによって、少しでも地球を良い方向にすることができればいいなと思っていて。そのために何ができるのか、ふと気が付くと考えている自分がいます。笑われてしまうかもしれないけれど（笑）、それが密かな野望なんです」

― すごく夢のある野望だと思います！ その野望を実現していくために、今まさに“丁寧を積み重ね”ていく、ということなのですね。

｢本来の私はまだまだ幼くて、未だ自分を知っていく過程にいると思っています。自分を偽らずに、“ありのまま”を大切にしたいし、自然体でお芝居に臨みたい。でも“ありのまま”というのは、“このままでいい”という意味ではないなと。素の私、ありのままの自分をブラッシュアップしていくことを怠っては駄目ですよね。

そういう試行錯誤を繰り返すことで、自分を知って、自分をもっと認めていくことができれば。自分を愛せるひとは、身近なひとに、さらに見知らぬひとに、もっと大きく、地球にだって愛情を注げるのではないかな。ー－まさか私がこんなふうに考えたり、語るようになるなんて、自分のいろいろな変化にも驚きますが（笑）。背伸びしすぎず、でも自分にできる“愛情の循環”についてを、こうやって少しずつ考え始めて、自然体で実行に移せることができたらと思っています」

俳優としての目標を掲げて進んでいく一方で、一人の人間として地球にまで思いを巡らせているまりかさん。彼女と話していると「美しいひとはなぜ美しいのか？」ー－その答えを見つけた気持ちになりました。美しく、志高く、必要以上に飾ることなく生きるその姿が、これからも多くの人を惹きつけ、そして前向きであることの大切さを伝え続けてくれるに違いありません。

Profile
松本まりか（まつもとまりか）
1984年東京都生まれ。2000年、NHKドラマ『六番目の小夜子』でデビュー。2018年、ドラマ『ホリデイラブ』の井筒里奈役で注目を集める。Amazon Prime Videoにて配信中の『雨に叫べば』にて主演を務める。土曜ナイトドラマ『妖怪シェアハウス－帰ってきたん怪－』が放送中。今年6月、映画『妖怪シェアハウス』『極主夫道　ザ・シネマ』が公開予定。
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