Humming♪

ホラン千秋のヘルシー思考「心をマイナスにしない努力」

ホラン千秋さんの生き方、自分らしさを探るH_Styleインタビューの最終回。忙しい毎日を過ごすうえで、心身ともに元気をキープするためのセルフケアについて伺いました。


ホラン千秋

トップス¥18,500、スカート¥18,500/コントワー・デ・コトニエ(コントワー・デ・コトニエ ジャパン)


「必要以上にネガティブにならないように」

Hummingのインタビューvol.1ではホランさんの自分らしい生き方について、そしてvol.2では仕事スタイルについて話していただきましたが、その的確な表現力と聡明な言葉選びに聞き惚れてしまいました。

ー きっとプライベートでもテキパキとアクティブに行動されているに違いないと、ポジティブに頑張る姿を想像してしまいますが、「できればソファでゴロゴロとしていたいタイプ」というから意外なギャップです。

「“ポジティブなひと”というイメージを持たれやすいのですが、かなりネガティブです(笑)。基本、最悪の選択肢から考えるタイプ。裏を返せばリスク管理がしっかりしているといえるのかもしれませんが、つい後ろ向きに考えがちなので、必要以上にネガティブにならないようにしています。心が荒まないよう、マイナスをゼロに戻す作業というか・・・」

― 具体的には、それはどんな作業なのでしょうか?

「心を変えようとするのは難しいので、体を動かします。昨日までは、この世の終わりくらいに思えていたことも、運動した後は『なんとかなる!』と前向きになれたりするものです。

正直、運動は苦手なのですが、食べることが大好きなので、体型維持を兼ねて運動をするという選択をしました。食べる量を減らすこともできるけれど、パワーもなくなるし、肌や髪のハリつやも失われてしまいます。健康的な体をつくるためにも、しっかりと食べて体を動かす方がいい。過度な食事制限をして“これしか食べられないのか”・・・とマイナスな気持ちになるのか、苦手でも運動を取り入れて“頑張っているじゃん自分”とプラスに思うのか。結果、同じ体重だったとしても、とらえ方は180度違うと思います」


ホラン千秋


― 苦手な運動をすることでポジティブなマインドを手に入れるというのは、なかなか高度なテクニックのような・・・。

「そうですよね(笑)。ジムに行かなくて済むのであれば、怠け者の私としてはうれしいですけど。だから到着する5秒前まで帰りたいと思っています。でも、運動したあとの“頑張ったな”感とか、汗を流す爽快感、翌日の筋肉痛もけっこう楽しかったりして。それに、1時間前の自分よりも確実に磨かれているし、健康的になっている。そのちょっとした達成感で、ポジティブになれる。運動ってすごいなって思います」

―「1時間前よりも磨かれた自分」。この考え方、素敵ですね。

「時間は巻き戻せないので、年齢でみたら今よりも若くはなれないわけですよね。スキンケアにしてもそうですが、今の状態を維持するためのケアは大変だなと思うこともあるけれど、今日より若くはなれないから“今やらないと!”と(笑)。疲れていてもケアは怠らないようにしています。どんな大富豪でも“時間”をお金で買うことはできません。そう思うと、時間は有効活用しないともったいないですよね!」

「自然に触れることでパワーをチャージ」


― ブログで紹介されている手作り弁当が話題になったこともあるホランさん。食べることが大好きとのことですが、今も日常的に料理はされていますか?

「できるときにするくらいで、無理はしないようにしています。今日はつくるのが面倒だなと思ったときは、テイクアウトに頼ります。

ホラン千秋

お取り寄せした安打餃子。

コロナの影響もあって、おうちで楽しめるお取り寄せを試すようになりました。自分では出せない味を家で手軽に楽しめるのは、やはりうれしいですよね。ネットで探したりすることもありますし、テレビで紹介されていたものを購入したり。番組のロケでお世話になったお店のものをお取り寄せすることもあります。薬膳餃子やピザなど、たくさんの自分的ヒットを見つけました! 美味しいものが家にあると幸せを感じます」

― 平日の帯番組に出演しながら、バラエティ番組や雑誌の連載、CM出演など多忙な毎日かと思いますが、仕事のことを忘れる時間はあるのでしょうか?

「韓国ドラマでロマンスを注入しているときかな(笑)。
旅行も好きなので、そのときは仕事のことは忘れて楽しみます。仕事でロケに行ったときも時間に余裕があれば美味しいお店を探したり、観光したりと自分の時間を少しでもつくるように心がけています。

ホラン千秋

ロケ先でのひとコマ。

熊本の黒川温泉でのんびりしたいなとか、金沢でお寿司を食べたいなとか、今は行きたい場所リストをつくって、コロナが落ち着いたあとの楽しみにしています。

海外にも行けるようになるといいですよね。フィンランドが大好きで、コロナ前の最後の海外旅行がフィンランドでした。

ホラン千秋

ホラン千秋

北欧のライフスタイルや人の温かさ、自然の素晴らしさ・・・心が豊かで健康的な国だと感じて、そこにいるだけで私の心も解き放たれるような気がします。自然と触れ合うことで、パワーをいただけますし。ご飯もとても美味しいんです! ぜひまた行きたいですね」

「無駄を削ぎ落としたシンプルなものが心地いい」


前回のインタビューで「自分の現在地を知る」というお話がありました。自分を知ることによって、ファッションのアイテム選びも変わってきたそうですね。

「以前は、凝ったデザインの方がおしゃれだと思っていましたし、同じ値段ならシンプルなものより一癖ある服の方がお得な気がしていました(笑)。
テレビや雑誌のお仕事でさまざまなテイストの服を着る機会がありますが、そのおかげもあって自分に似合うもの、似合わないものがわかってきました。そんななかでたどり着いたのが、シンプルなシャツとデニムです。

ホラン千秋

 

いつも同じ服を着ているのかと思われるくらい、似たような形のシャツとデニムがクローゼットに並んでいます。白シャツも大好きですし、ストライプのシャツなら、同じ色でも幅が微妙違うだけで欲しくなっちゃって。最近はノーカラーシャツにハマっていて、気付いたら10枚くらい持っていました。
デニムも、同じでしょ?と思われてもおかしくないくらい微妙な差しかないないけれど(笑)、好みのタイプを何本も揃えています。

ホラン千秋

でも、どんなにデザインや色が気に入っても、試着をしてサイズが合わなければ諦めますね。フィット感を大事にしていて、自分にフィットしていなければその服の魅力は最大限に活かせないので。

好きなものがころころと変わるタイプではないので、長く愛せる服であることが選ぶ基準です。本当に必要か、長く着られるか、30代になってより考えるようになりました」

「プライベートの目標はできるだけ低く」


― 仕事以外では、頑張りすぎないということがキーワードでしょうか?

「プライベートは無理をしない、が基本です。仕事は詰め込み型でガツガツやっている方だと思うので、オフの時は自分の欲望に素直になってもいいのかなって。高い目標を掲げたとしても、できなかったときは自分が嫌になり、気持ちもマイナスになってしまう。だったら、はじめから目標は低くていいと思っています。

腹筋が割れるまで筋トレを頑張ろうと思い立っても、目標が高すぎてやめてしまうかもしれない。だから最初は運動できない日があってもいいし、やりたくない日はやらない。週1で1時間できたらOKにしていれば、いつかそれが習慣になり、時間を増やしてみよう、週に2~3日はやってみようと徐々にステップアップできるから。

低くても継続できる目標のほうが意味があるし、できれば楽しんでできるほうがいい。仕事では高い点数をとりたいけれど、プライベートは“マイナスにならなければいいや”と思っていると、気持ちが楽になって落ち込まない気がします。マイナスにさえならなければ、むしろゼロ点でも及第点です(笑)」


仕事でもプライベートでも、きちんと自分自身と対話をしているホランさん。何が好きで何が嫌いか、何ができて何ができないのか。それは、自分を知り、大切にケアして、より自分らしく生きるためのプロセス。彼女に漂う凛とした、それでいて優しく穏やかな空気は、そんな背景から生まれたものなのでした。


Profile
ホラン千秋(ほらんちあき)
1988年東京都生まれ。アイルランド人の父と日本人の母をもつ。5歳よりモデルを始める。現在は、「Nスタ」(TBS)、「SONGS OF TOKYO」(NHK)をはじめ、バラエティ・報道番組などで数々のレギュラー番組に出演するほか、新聞でも連載をもつ。
Brog https://ameblo.jp/chiakihoran/
Instagram @chiakihoran_official


SHOP LIST
コントワー・デ・コトニエ ジャパン 
https://www.comptoirdescotonniers.co.jp/


PHOTO = 古谷利幸
STYLING = カワダイソン
HAIR & MAKE-UP = 窪田健吾
TEXT = 岩淵美樹
SPECIAL THANKS = シャンパン・バー by テルモン(ANAインターコンチネンタルホテル東京)

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