感情の起伏が激しい人や少ない人の特徴|上手にコントロールする方法とは
感情に身を任せて烈火のごとく怒っていたかと思えば、次の瞬間には急に悲しんだりと、感情の起伏が激しい人は存在します。
自分自身でも改善したいと思っているものの、うまく感情がコントロールできず悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、自分の感情とうまく向き合い、感情の起伏をコントロールするためにはどうすればいいのか解説します。
「感情の起伏」の意味とは
「あの人は感情の起伏が激しい」などと表現されることもありますが、そもそも感情の起伏とはどういった意味を指すのでしょうか。
喜怒哀楽という四文字熟語があるように、私たちの感情は「喜び・怒り・哀(悲)しみ・楽しみ」などさまざまな状態に分けられます。
さまざまな出来事に応じて私たちの感情は変化していきますが、この変化こそが「感情の起伏」とよばれるものです。
そして、感情が極端に変わりやすいことを「感情の起伏が激しい」と表現します。
感情の起伏が激しい人の特徴や原因
感情の起伏が激しい人にはどういった特徴があるのでしょうか。
また、そのような状態になるにはどういった原因が考えられるのかもあわせて解説します。
感情の起伏が激しい人の特徴
感情の起伏が激しい人は、ついさっきまで上機嫌に笑っていたのに、ある出来事や一言をきっかけに激怒したり、大粒の涙をこぼして号泣したりと、極端に感情が変化しやすい特徴が見られます。
これは、見方を変えれば感情がうまくコントロールできていないと捉えることもできます。
感情の起伏が激しくなる原因
感情の起伏が激しくなるのはどういった原因が考えられるのでしょうか。
代表的なものには以下の2点が挙げられます。
1. ストレスの蓄積
ストレスとは無縁の生活を送っていると、精神的な余裕が生まれて安定します。
しかし、日々の生活のなかでストレスが蓄積していくと、精神的な余裕がなくなり感情のコントロールも失ってしまいます。
心のなかの糸がつねに張り詰めた状態にあるため、自分の思い通りにいかないことがあったりすると大きなショックを受けて悲しんだり、怒りの感情が生まれたりすることもあります。
2.肉体的疲労の蓄積
肉体的な疲労が蓄積していくとストレスも溜まりやすくなり、間接的ではあるものの感情のコントロールを失う原因になり得ます。
自分自身に対して元気であると言い聞かせていても、肉体的に限界が近づいてくるとメンタルも徐々に張り詰めるようになり、感情が爆発することがあるのです。
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感情の起伏が少ない・ない人の特徴や原因
上記とは反対に、感情の起伏が少ない人も存在します。
こちらも、どういった特徴があるのか、感情の起伏を抑えられる原因についても解説しましょう。
感情の起伏が少ない人の特徴
感情の起伏が少ない人の特徴は、上記とは対照的です。
つねに冷静にものごとを捉え、何らかの出来事や言葉をかけられても取り乱すことはありません。
ただし、これは決して無表情・無感情ということではなく、状況や場面に応じて感情を表に出します。
スイッチを切り替えるように喜怒哀楽を示すのではなく、その変化が緩やかであるという特徴が見られます。
また、感情の起伏が少ない人は、一人でいることが好きなケースが少なくありません。
他人に依存したり影響されたりすることなく、一人でも充実した生活を送ることができるのです。
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感情の起伏を抑えられる原因
感情の起伏を抑えられるのは、どういった原因・要因が考えられるのでしょうか。
1.ストレスを発散できる
感情の起伏が激しい人は、つねにストレスを溜め込んでいる傾向があると紹介しました。
これとは対照的に、感情の起伏が少ない人はストレスをうまく発散でき、溜め込まないようにしています。
もともと一人でいることが好きという傾向も見られ、他人に影響されることが少ないからこそ、ストレスそのものが溜まりにくいという見方もできるかもしれません。
2.自分のことを熟知している
もう一つの重要なポイントとして、自分のことを熟知できていることが挙げられます。
たとえば、自分が怒りの感情を抱きやすい事柄や事象、ストレスを抱え込みやすい状況などがわかっているからこそ、そのような場面・状況になる前に回避することができます。
感情そのものをコントロールするというよりは、負の感情を抱いたりストレスを感じないように行動しているため、感情の起伏を抑えられているのです。
感情の起伏が与える周りへの影響について
感情の起伏が激しいと、自分自身が疲れたり人間関係が悪化したりするだけでなく、周囲にもさまざまな悪影響が及ぶことがあります。
①精神的な疲労
感情の起伏が激しい人が身近にいると、できるだけ穏やかに過ごすために気を遣ってしまうものです。
たとえば、ランチや飲み会へ誘う際にも声を掛ける順番に配慮したり、失礼な言い方をしないよう細心の注意を払ったりしなければなりません。
しかし、このような行動は精神的な疲労を感じやすく、ストレスの種にもなり得ます。
また、ランチや飲み会へ出席するメンバーもつねに気を配らなければならず、楽しむことができません。
②業務効率・生産性の低下
感情の起伏が激しいと、仕事に直接的な影響を及ぼすこともあります。
たとえば、ちょっとしたことで怒りやすい人には気軽に声を掛けづらく、仕事の依頼や相談が後回しになることも考えられるでしょう。
その結果、重要な連絡や相談が遅れたり、連絡漏れが発生したりして生産性に影響することも。
また、感情の起伏が激しい部下がいると、ちょっとした言葉の行き違いでハラスメントが疑われることもあるでしょう。
部署・チーム内での雰囲気や人間関係が悪くなり、業務が停滞する原因を招く可能性があるのです。
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感情の起伏を抑えるコツや感情をコントロールする方法
感情の起伏が激しい人にとって、感情をコントロールすることは難しく感じられるものです。
ときには自分自身を否定された気持ちになり、さらに感情の起伏が激しくなる可能性もあるでしょう。
しかし、その一方で「自分でもどうにか改善したい」と考える人が多いことも事実です。
感情の起伏を抑えるためには、まず自分自身と向き合うことを意識してみましょう。
どういった場面で感情が爆発することが多いのか、どういった言葉を投げかけられたとき、怒りの感情が湧いてくるのか、など、客観的な視点に立って自分を分析してみます。
そして、それぞれの状況に応じて感情をどのようにコントロールするかシミュレーションをしてみましょう。
このとき役立つのが、過去の記事でも紹介したアンガーマネジメントです。
以下の記事も参考にしながら、まずは一旦落ち着いて感情を沈めて、冷静なコミュニケーションを図るようにしましょう。
◆【怒りを抑える】アンガーマネジメントのやり方・テクニックをご紹介!
感情の起伏と上手に向き合うために必要なこと
感情の起伏を穏やかにするためには、まずストレスを溜め込まないことを意識してみましょう。
ストレスが溜まってきたら、スポーツや趣味などを楽しんで発散することも重要です。
また、ストレスの原因となることを避けるのも有効な対策のひとつです。
苦手な人とのコミュニケーションは最低限に留めたり、ストレスが溜まりやすい場所に足を踏み入れないことも大切です。
まとめ
さまざまな状況に応じて感情が変化するのは当たり前のことであり、時と場合によっては感情を表に出すのは悪いことではありません。
しかし、感情の起伏が激しいと自分自身が苦しむほか、周囲の人にもさまざまな悪影響を及ぼすことがあります。
ストレスとうまく付き合い、アンガーマネジメントなどを参考にしながら自分自身と向き合うことで改善していきましょう。