Humming♪

洗いながらスキンケア。目的別3つのクレンジングバーム

肌や体に良いもの、使い心地が良いもの、気分が上がるもの・・・コスメや美容ツールを上手に取り入れて、Hummingな毎日を送りたい。美容ライター 荒木奈々さんがおすすめをご紹介します。


クレンジングバームは洗うことが不得意な人向き!?

メイクしたまま寝てしまった翌朝の肌はザラザラで、化粧ノリが相当悪い。スキンケアをお休みすると逆に肌の調子が良くなるときがありますが、落とすことを忘れるといいことないんですよね。それに気づいてからはどんなに疲れていても、洗うことだけは欠かさないように。クレンジングバームは数年前のブーム時からちょこちょこ使い続けています。落としすぎる、逆に洗えていない問題を解決しながらスキンケア効果も高いので。そこで今回は、目的別クレンジングバームをフィーチャーしたいと思います。


My select 01:肌を鎮静!? 敏感肌にもザボディショップのクレンジングバター

ボディショップ

カモマイル サンプチュアス クレンジングバター 90ml ¥2,970/ザボディショップ

落としすぎるのは肌の負担になるというブームにのっかり、朝はお湯で洗うだけ、夜は優しいクレンジング&洗顔にシフトしたことがあります。メイクなどの油性汚れはクレンジングで落とす、不要な角質やクレンジングで落としきれなかった水性汚れは洗顔で落とすというW洗顔で育ってきたこともあり、しっかり洗いたい派のはずだったのに、しばらく経つと洗わないのがラクで安心なんて思うように。するとどうでしょう、毛穴のファンデ詰まりは気になるし、こめかみのあたりにニキビができる。洗えていないトラブルが次々とあらわれてきたのです。

ごわつき、乾燥、ベタつき、赤み、かゆみ、テカリなどの肌トラブルは、クレンジングや洗顔の間違いが原因だったりするといわれますよね。ではそこには何がいいの?というわけで、メイクなどの汚れはしっかり落としつつ、肌の潤いはちゃんと残す、クレンジングバームにたどり着きました。

ザボディショップの「カモマイル サンプチュアス クレンジングバター」は、世界で15秒に1個売れている(2020年1月~12月1日12時間/日、週7日での全世界売上)もの。デビューは2013年ですが、昨年のブランド人気No.1(2021年1月~12月リテール売上)アイテムで、自社のWEBサイトだけでなく、口コミサイトでの評価も相変わらず高いロングセラークレンジングのひとつです。

乾いた肌に使用。円を描くようにメイクになじませながら広げると、皮膚温によってバターのように溶けてオイル状に変化し、頑固な汚れを負担なく浮き上がらせます。その後はコットンで拭き取っても、お湯で洗い流してもOK。セットで洗顔を。
特長的なのが、マザーズハーブと呼ばれるカモマイル(ローマカミツレ花油/保湿成分)を配合していること。カモマイルは、ヨーロッパで古くから民間療法に用いられ、香りのリラックス作用や保湿作用が優秀といわれています。そのほか、イタリア産のオリーブオイル(オリーブ果実油/保湿成分)やガーナ産のシアバター(シア脂/保湿成分)などの保湿成分も配合。洗った後もバームの潤いヴェールが残るよう。つっぱり感は一切なく、ベルベットのように柔らかな肌へと整います。そんなクレンジングバターは、敏感肌の方にもおすすめ。日本人好みの穏やかで爽やかなハーブの香りも人気の理由です。

現在、ザボディショップのWEBサイトのランキング上位に入っているのが、クレンジングバターの限定版「カモマイル サンプチュアス クレンジングバター ジャパニーズカメリア」。従来のクレンジングバターに美容成分のジャパニーズカメリア(椿オイル※ツバキ種子油/保湿成分)を追加配合し、洗うことでハリ・弾力までが叶う特別品。そちらもこの機会にお見逃しなく。

限定品はフローラル&ウッディの香り。カモマイル サンプチュアス クレンジングバター ジャパニーズカメリア90ml ¥3,300/ザボディショップ(数量限定販売中)

ナチュラル素材にこだわるザボディショップは、コミュニティフェアトレードの活動が盛んなことも良く知られています。クレンジングバターに採用されているオリーブオイルやシアバターもそこでの調達で、ブランドのアイコニック成分でもあるシアバターは、ガーナ北部の女性たちが木から落ちたばかりのフレッシュな実を収穫、伝統的な手法で作っているものなんだとか。

以前このコラムでB Corp™認証の取得ブランドとして紹介したザボディショップは、「企業には世界を良くする力がある」という理念がブランドの原動力。創業当初より化粧品の動物実験反対をスローガンに掲げ、国連に提出した署名運動も数年前に話題になりました。現在は全製品の6割が世界最古のヴィーガン協会「The Vegan Society」のマークを取得しています。2023年までにはすべての製品をヴィーガン処方にする方針。

それからザボディショップは、サステナブルのストア素材の活用でも他社をリード。再生アルミ、FSC認証を受けた木材、環境負荷の少ない床材などを使用する「アクティビストワークショップ」を新店舗をはじめとして全国で拡大しています。国内のメインストアである東武池袋店には、ザボディショップの歴史を見られる「ブランドストーリーハブ」を設置。社会を良くするためのザボディショップ発信のキャンペーンをダイジェストで知ることができます。


ザボディショップ
www.the-body-shop.co.jp


My select 02:栄養充填。ケア効果が秀逸なバンフォードのクレンジングバーム

バンフォード

ライフ クレンジング バーム(オーガニックコットンクロス付き)100ml ¥14,300/バンフォード

歯磨きのように毎日の当たり前で、減りだって早いクレンジング。どうせ落とすものだし、奮発は不要では? あるとき美容家さんに“肌の未来を考えるなら、まず投資すべきは落とすもの”と教えてもらって、オーガニック スパブランドのバンフォードの「ライフ クレンジング バーム」を入手。

クレンジングの剤型もいろいろありますが、水分をほとんど含まずオイルが固形化された練状のクレンジングバームは、肌の上でじゅわっととろけるテクスチャーが格別で、お手当感が高いような・・・。バンフォードのクレンジングバームは特にそう。少量でもスルスルのびて、肌がじんわり温まるような、こわばりをほぐしてくれるような手応えをもたらしてくれます。そして濡らしたクロスで拭き取るのが英国式のステップらしく、時間があるときはそのひと手間もやってみたりしています。

バンフォードのクレンジングバームは2016年に日本に上陸。オーガニックのシアバター、ココナッツオイル、アルガンオイルなどの保湿成分が配合されており、汚れを落とすだけでなく栄養までチャージ、だから落としたそばから肌がイキイキするんです。さらにストロベリーシールド(整肌成分)やアロエベラ(保湿成分)配合で、肌を潤し、むっちりとした弾力までプラスしてくれます。洗うだけなのに、パックしたかのような明るくクリアな肌に。時間がないときは洗い流しですませることもありますが、ラベンダー、ネロリ、ローズマリーの上質な香りのクレンジングバームは今日イチのご褒美!

英国発祥のバンフォードは、スキンケア、バス&ボディ、ベビー、ホーム、ギフト、ファッションまでコレクションが多岐にそろっています。スキンケアは日本をはじめ、世界のラグジュアリーホテルのアメニティやスパで使用されていますが、もともとは英国コッツウォルズのバンフォード ヘイバーンスパのプロユースのためにつくられた製品だそうで、使用されている素材はさすがの高品質、世界中から集められたオーガニック植物が用いられています。

スキンケアシリーズの花が咲くように開くパッケージや、クレンジングバームに付属されているハート型の木製スパチュラなど、細部に緻密なこだわりが。バンフォードはギフトにも喜ばれそう。自宅ではクレンジングバーム以外にも、深い眠りを誘うピローミストや、芳醇な香りのディフューザーも愛用しています。

「真のラグジュアリーは、環境と人に優しい」というのがバンフォードの信念。バンフォードを立ち上げたレディ キャロル・バンフォードは、英国のサステナブルな有機農場「デイルズフォード」の創設者であって、「肌につけるものは、食べ物と同じくらい大切」という考えから生まれたブランドでもあります。環境に配慮したコスメづくりは自然な成り行きと捉え、パッケージの簡略化なども順次着手しています。

余談ですが、コッツウォルズの有機農場「デイルズフォード」内のレストランは、フードロスの削減、環境に配慮する生産者の支援など、サステナブルな食の取り組みの評価として注目を集める、ミシュランのグリーンスターを獲得しているそうです。いつかバンフォードの地を訪れてみたい!


バンフォード
https://bamford.purity.co.jp


My select 03:#毛穴デトックス。SKIOのクレンジングバームは時短派に

SKIO VC クレンジングバーム 90g ¥4,400/ロート製薬

そうはいっても多忙な毎日、クレンジングに手間はかけられないという時短派はSKIOのクレンジングバームを。2020年誕生のSKIOは、ロート製薬が開発したコスメシリーズ。ラテン語の「SCIO(知識、知る)=サイエンスの語源」と「SKIN=肌」を掛け合わせた名前で、コンセプトは「無理なく、無駄なく、美しく」。いつでもどこでもクイックに購入できるECブランドであり、ステップも簡潔。時短でも高効果が欲しいという欲張りな声に応え、気になるシミと毛穴に働きかけるVC ホワイトピールシリーズと、保湿とハリ不足などのエイジングケア対策のVB リンクルクリアシリーズの2ラインが用意されています。

後発でデビューしたVC ホワイトピールシリーズのクレンジングバームは、お手入れの効率化を重視。スパチュラで取るというちょっとしたケアのわずらわしさを解決するために、ジャーではなくチューブタイプを提案。これまでチューブタイプがなかったのは、バーム特有のとろける感じが保ちにくく、さらに硬すぎるとチューブから出にくいという問題があったためだそうで、そこをロート製薬のリップクリームの知見を活かしてクリア。柔らかさとコクを両立した独自のクレンジングバームは、体温に近い温度でぐんぐんとろける!

乾いた手にとり、両手で軽くこすり合わせたら、顔を洗うように顔全体に円を描きながらオン。なんて簡単! 毛穴が気になる人はバームを押し込むようにハンドプレスを。

心地いい感触に注目が集まっていたクレンジングバームですが、ここ最近は機能を謳うタイプが続々。SKIOのクレンジングバームもビタミンC×酵素配合の攻めの処方設計。ラメ入りのアイメイクなどのメイク汚れ、毛穴の黒ずみ、古い角質、くすみを一気にオフできるうえ、バームのラップのような作用によって、美容成分を肌のすみずみに運搬。その潤い効果は1時間以上高いまま!

W洗顔不要なのもうれしい提案。オレンジの精油を配合したディープシトラスの香りはリラックスできて、その短時間クレンジングを癒しのエステタイムに。私は予定よりも早く使い切ってしまいました。

SKIOは緩衝材と外装を一体化したバブルパックを採用しているところも今どき。ゴミをなるべく減らし、分別の手間も少ないのがありがたいです。ちなみにこの素材は80%リサイクルもの。


SKIO
https://www.skio-net.com


洗いながらスキンケア効果を狙うなら、クレンジングバームを選択肢の一つに。クレンジング上手になれるし、お手当してるような感覚で、洗いあがりは肌だけでなく気分も浄化できますから。


TEXT = 荒木奈々

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