Humming♪

コスメ選びの新基準!?
B corp認証取得ブランドの卓越したこだわり

肌や体に良いもの、使い心地が良いもの、気分が上がるもの・・・コスメや美容ツールを上手に取り入れて、Hummingな毎日を送りたい。

 

美容ライター 荒木奈々さんがおすすめをご紹介します。


サステナブルをリードする3ブランドの注目品

 

個人的にエコを強く意識するようになったのは、やっぱり2020年のレジ袋有料化がきっかけだったと思います。

 

サステナブルへの意識は企業、個人にも浸透していますが、ビューティ界ではサステナブルなアクションをしていないブランドが見当たらないくらい。

 

ただサステナブルとひと言で言っても大きな差があるようで・・・。そこをより透明化しているのが、B corp認証のビューティブランド。

 

コスメの素材一つひとつにこだわるのは当然で、企業としての努力も凄すぎるのです。

 

そもそもB corp(Bコーポレーション)とは、

 

企業活動を通じて地球環境やそこに住む人々にとってプラスの影響を与えることを目的とする、米国ペンシルバニア州に本拠地を置く団体の認証制度。(ダヴィネス社資料より抜粋)

 

を指します。

 

認証制度はいろいろありますが、B corp(Bコーポレーション)は、サステナブルに正しく取り組む企業に与えられる認証で、ビューティ企業で取得しているのは世界で30社ほど。

 

またひとつの企業では成し遂げられない環境や社会に対する解決に立ち向かうため、この2月にB corpビューティ連合なるものが結成されました。

 

そこに加盟するのが、イタリアのダヴィネスグループ、イギリスのザボディショップ、スイスのヴェレダグループなど。

 


My select 01 サステナブルなヴィレッジから届くヘアミルク

ダヴィネス オイ ミルク 135ml ¥3,520/コンフォートジャパン

 

1983年に創設されたイタリアのダヴィネスグループ。

 

1993年にヘアケアブランド「ダヴィネス」を発表し、現在は世界90カ国で展開、日本でもナチュラル好きでヘアケアにこだわりのある方からの支持が厚いブランドです。

 

はじめてダヴィネスのヘアケアを手にしたとき、ふにゃっとするあまりに薄い容器にびっくり。

 

それが品質を保つための必要最低限の薄さで、リサイクルプラスチック&バイオベースのプラスチックで作られていながら、食品に使用できるレベルの“フードグレード”という高品質なものだというのは後から知りました・・・。

 

ヘアマスクは四角いケースなので、使い終わった後はプランターとしてリユースも可能。

 

それは一部のサステナブルですが、環境や社会に対する長年の貢献度や影響力が認められ、ダヴィネスグループは2016年にB corp認証を獲得しています。

 

ダヴィネスのサステナブルの集大成といえるのが、「ダヴィネスヴィレッジ」。

 

ダヴィネス社の3つの価値感、“美・持続可能性・幸福”をかたちにしたというイタリア・パルマの社屋のことで、広大な敷地の約80%が緑! オフィスやラボだけでなく、温室や庭園もある一大ヴィレッジで、そこでの電力は太陽光、地熱など自然エネルギーを使用しているそう。

 

またオフィスや工場などで排出した二酸化炭素は数値化され、その同量の酸素を植林活動によって地球に還元するなどの取り組みも。

 

さらに、イタリアがルーツというスローフード、いわゆるご当地でしか栽培できない野菜や果実にフォーカスしつつ雇用も守るという活動や芸術のリストアプロジェクトにも参加。

 

「~美しさを創造する企業にとって、私たちを取り巻く世界や社会から課せられた任務~」とサステナビリティをとらえています。

 

ダヴィネスの数あるヘアケアの中でもまず知っておきたいのが、乾燥髪におすすめのオイシリーズです。

 

希少なルクの実から採取したエキスはβ-カロチンを豊富に含み、カラーリングや紫外線のダメージでパサついている髪に潤いを補給しながら、髪を守るアプローチも。

 

ホコリやチリ、花粉のせいでしょうか。バサバサになる髪に使いたいのが、洗い流さないトリートメントの「オイ ミルク」。スプレータイプの髪用オールインワン乳液で、タオルドライした後や、乾いた髪にも使用できます。

 

ドライヤーの熱から守ってくれるうえ、ふんわりサラサラなツヤ髪に。「ダヴィネスヴィレッジ」で、手塩にかけて育てられた1本です。

 

>>ダヴィネスのWebサイトはこちら


My select 02 自然派コスメ界の異端児が作るオイルクレンジング

カモマイル クレンジングオイル 160ml ¥2,420/ザボディショップ

 

環境やコミュニティなど5つの部門を審査するB corp認証は、申請受理率が5%未満!? 厳しい審査であることも有名なんだとか。

 

その基準を満たしたのが、世界に約3,000店舗を構える自然派化粧品界のメガブランド、ザボディショップです。

 

2019年に認証を取得しています。

 

1976年イギリスで誕生したブランドは、動物実験は行わない、コミュニティフェアトレードなど、事あるごとに自然派化粧品会社としての問題提起と解決法を見せつけてくれました。

 

そして今また、日本独自のサステナブル、異業種とのコラボが斬新なのです。

 

昨年春からオープン&リニューアル店舗のレジカウンター、ウィンドウフレームなど店内什器に加えて、クリームなどの製品をすくう際に使うスパチュラにも用いられているのが、引退した東海道新幹線の車両アルミ! 高純度のアルミ合金のみを抽出する手法で叶ったマテリアルリサイクルで、新しくアルミを作るよりもエネルギーを抑えることができ、CO2の排出量をなんと97%も削減しているそう。

 

化粧品とは想像つかないところからのリサイクルに拍手!

 

ザボディショップといえば、詰め替えという概念がなかった46年前からリフィルサービスを提供。

 

今も、新店舗から順次導入している「リフィルステーション」として、専用のアルミボトル&ポンプを購入すると、リフィルでボディシャンプーやハンドソープを購入できるサービスがあるそうです。

 

またフェアトレードで調達したプラスチックを含む、100%リサイクルプラスチックをパッケージに利用している製品があったり、昨年秋からは、店頭での使用済み空き容器の回収も一部店舗でスタート。

 

そんなザボディショップで、今絶賛されているのがカモマイルのクレンジングシリーズ。

 

花粉が気になる季節は手早くクレンジングしたいので、そちらのオイルタイプを。「カモマイル クレンジングオイル」は、英国産カモマイルオイル、ヒマワリシードオイル、パパイアシードオイルなど95%天然由来成分配合。

 

オイルといってもオイルフリーでウォーターのようなさらっとした感触。汚れをしっかり取り除き、肌をすっきり洗い上げてくれます。

 

>>ザボディショップのWebサイトはこちら

 

My select 03 老舗オーガニック化粧品のお手軽スカルプケア

ヴェレダ ローズマリー スカルプクレンジング 200g ¥3,300/ヴェレダ・ジャパン

 

創立100年の節目の年、2021年10月にB corp認証を取得したヴェレダ。

 

オーガニック化粧品のパイオニアとして責任を果たすため、B corp認証は大きな課題で、100人を超える従業員が関わる壮大なプロジェクトに・・・。

 

化粧品でよく聞く、植物由来、自然or天然由来。ほとんどがそれをうたっているし、どんな基準かもよくわからない・・・。

 

ヴェレダはオリジナルの薬草植物園(ヴェレダガーデン)を持ち、原料との向き合い方が真面目。

 

コスメに使う原料は100%天然由来成分(80%は有機栽培原料、20%は野生採取やミツロウなどの自然成分)であることはもちろん、

 

  • 生物多様性を守りながら、透明性のある倫理的な原料調達の実施
  • 健やかな土壌と遺伝子組み換えでない種子を守る
  • 生物多様性を守るだけでなく、回復もサポート

 

など原料のスタートから終わりまでを透明化。

 

そうそう、雇用においてもさすがの先進性! 女性のマネージャーの登用も多く、現社長も女性だそうです。

 

1921年に登場したローズマリーのヘアオイルは現オーガニック ヘアオイルとして残る名品ですが、今日本で人気を博しているアイテムもローズマリーが中心成分。

 

「ローズマリー スカルプクレンジング」は日本開発処方で、クレンジング、マッサージ、トリートメントの3in 1。頭皮全体をほぐしながらなじませると、2種のクレイと竹炭の洗浄成分が、頭皮の毛穴に詰まった汚れを吸着。

 

同時にローズマリー葉やシラカバ葉など保湿成分が、頭皮の水分・油分バランスを整えてくれます。

 

頭皮のかゆみが気になる時季や、ニオイが気になる夏に試したい、爽快なヘッドスパクレンジング。

 

洗い流した後は頭皮や髪が健やか、髪もふんわり。

 

>>ヴェレダ・ジャパンのWebサイトはこちら


今後信頼できるコスメ選びの基準になりそうなB Corp認証。

 

ブランドの垣根を超えたB Corpビューティ連合の今後の活動にも期待したいですよね。


TEXT = 荒木奈々

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