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2022.08.09 YOUという生き方「ネガティブなことには鈍感。そうやって生き延びてきた」

インタビュー自分スタイル自分を知る

私たちを惹きつける特別な魅力を持つひとは、誰にも負けない“個性”という輝きを放っています。各界で活躍し続けている彼女や彼に、“自分らしく”を大切にする生き方についてインタビュー。そのオリジナルなスタイルの秘密を探ります。ここから3回にわたり、タレント、俳優、エッセイストなどジャンルレスに活躍するYOUさんをフィーチャーします。

you

楽しめなくなったら、この仕事も簡単に辞めると思う

バラエティや情報番組では絶妙かつ的確な発言で場を和ませるご意見番として、ときに独特の空気感をまとい、その繊細な演技で忘れ難い印象を残す俳優として、メディアによって異なる魅力を放ち、観る者を魅了するYOUさん。その存在感は、彼女だけの、似ているひとさえ見当たらない唯一無二のもの。

ー 現在の仕事のスタイルが出来上がるまでに、どんな道筋があったのでしょうか?

「自分の仕事のスタイルなんて、ぜんぜんないですよ。今も出来上がっていないし、完成させようとも思っていません。映画もドラマも舞台も、バラエティもやらせてもらうけど、それぞれの仕事で“こうしよう!”と決めていることなんて何もないんです。ただ、その現場に興味を持って、楽しむってことだけ。何かこれをしたいってこともないんですよ。

私の仕事は、毎回違う内容で、同じ現場なんて一つもないから、そこにいるひと、あるものを一つひとつ発見して、それに対峙したときに自分がどう思うか、どう感じるかってことだけを大切にしていますね。演技でもバラエティでもそれは同じ。

私、本来飽きっぽいというか、ある程度までできたらもういいやって、次に行っちゃう。子供のころ、書道やら水泳やらたくさんの習い事をさせてもらったけど、できるようになったら生意気にもすぐに辞めていました。極めようとせず、はい次!って。若いころは飲食店でバイトもしていたけど、仕事を覚えて、お客さんのことも把握したら、これもはい、次!とお店を辞めていました。

だから、この仕事をこんなに長く続けているってことはずいぶん奇跡的。でも今の仕事だって同じですよ、新しい発見がなくなって、楽しめなくなったら、簡単に辞めると思う。辞めてないうちは、楽しんでいるんだなって思ってください(笑)」

you

― 何か一つの仕事や形に縛られることがないんですね。

「一つの会社にいて勤め上げるという考えや、一つの仕事を極めるという経験がないんです。一つのところにいる幸せを知らないし、何なら“嫌になったらいつでも辞められる”ってことで安心しているんですよ。安定って素晴らしい、って聞くから結婚もしてみたけど、“果たして結婚は安定なのか?”と思っただけでしたね(笑)。人それぞれだと思いますが、不安定な状態の方が私には心地いいんですよね。だって安定してずっと幸せとか、ずっと楽しいって、本来あり得ないことでしょう。だから嫌だな、大変だな、悲しいなって思うことがないと、私は幸せを感じられないんです」

― バラエティ番組では、ここでYOUさんが何かいいことを言ってくれるーーと観ている方はいつも期待してしまうのですが、そういうプレッシャーを感じることはありますか?

「30代、40代のころは、ちょっとあったかもしれません。キレイでいたいし、モテたいし、面白いことも言いたい。人の目も気になる。でも50代に入ってからはそういうプレッシャーは一切なくなりました。上手いコメントは若い子が言えばいい、それで育っていけばいい。だから私は今、ただただ好き勝手なことを言っているだけなんですよ(笑)。

とはいえ、バラエティの現場は勝負事みたいな感覚がある。他の出演者のキャラクターを考えて、自分はどこで出てどこで引くか。自分をそうやって客観的に眺めて『今だ、行け!』とやっているのが、すごく楽しいんです」

― 自分を客観的に見て、瞬時に判断して振る舞う。それは、芸能界に入ったときからですか?

「いえいえ。ただただ現場で学んできた感じでした。出るべきところで出られなかったらガッカリはするけど、落ち込んでいる時間がないくらい、次の現場、次の現場と続いたので、まさに叩き上げですね。

というと、とても忙しかったみたいに聞こえますけど、ちゃんとプライベートの時間もありましたよ。毎日飲み歩いてましたし、20代から40代の20年間はずっと睡眠時間は3時間くらいでした。仕事で、じゃないですよ、勝手に遊んで勝手に寝てないだけ。でも仕事ってなるとちゃんとスイッチ入りましたし。何か私、異常にタフなんですよ(笑)。

タフでいられたのは、たぶん、やりたいことがいっぱいあったから。服も好きだからコレクションにも行きたいし、子育てもあったし。全部ぜんぶ、やってみたかったんですよね」

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失敗の理由の本質は、他のところにある場合が多い

― やりたいことを全部やる、心も体もタフでいるためには、何が必要でしょうか?

「一つ言えるのは、鈍感力を鍛えるってことかな。何か嫌だな、辛いなってことは絶対あるはずだけど、そういうことに敏感になりすぎない。自分の都合のいいように常に変換する。ネガティブなことには鈍感でいるってこと。だから私は、怒りとか痛みに異常に強いし、ストレスも溜め込まないでいられる。そうやって生き延びてきた気がします。

どうやってその鈍感力を鍛えたのかといえば、やっぱりそれも、とんでもない数の現場に行って、毎回とんでもなく初めてなことをしていくなかで、身についたのかもしれない。悔しいこととか、恥ずかしいことがあっても、全然大丈夫になりましたもん。

逆にハッピーなことに対しては、敏感でいたいですよね。だから楽しそうなことを探して、毎晩飲みに行っていたんでしょうね。それに、仕事で溜まったストレスは、違うところで発散しないと。失敗した場所に立ち戻って現場検証をすることも大事だけど、失敗の理由の本質は、他のところにある場合が多い。だから常に、他の逃げ場も持っていないとね」

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―ネガティブなことに鈍感でいる・・・それは案外と難しそうですね。

「私、ひとの悪口をめっちゃ言うし、それでストレス解消しているところもあるけど、でも誰かのせいにしないってことは意識してきました。他人のせいにして、鈍感力とか言ってたら、人間として終わっているでしょう(笑)。

だから、自分が落ち込まないために自分の失敗を他人のせいにする、それだけはダメだとずっと決めていた。人間関係においても、相手が悪い、ではなくて、あくまで自分の責任にして、そのひととの距離の取り方を冷静に考えればいい。

それでも上手くいかないときは、私のなかで指標とする存在がいて、そのひとに意見を聞いています。このジャンルはこのひとに相談、こういうことはこのひとの考え方が素敵、というふうに何人かいて。年上も年下も男も女もさまざまなんですが、自分が迷っているときはそのひとに話をしてみる。で、『そうじゃないよ』とか『間違ってないよ』とかアドバイスをもらって進んでいく感じですね。たくさんの現場に行って、毎回たくさんのひとに会ってきたからこそ、そういう素敵な人々に出会えた。それってこれまでの人生においての、財産みたいなものですからね。

まぁ、そこで意見を言われて反省するってことはもちろんありますけど、仕事の場合、まったく同じ現場って二度とないので、後悔するとか反省しするぎるっていうんじゃなくて、よしわかった、はい次!って進む感じですね」

日々の痛みや苦しみをかわしながら、自分だけの地図を描いて歩いてきたYOUさん。その芯には、とてもしなやかで強い軸がある。自分らしく、自分のペースで歩いていく彼女の姿は、私たちのあこがれであり、指標。自分のやり方で、無理をしすぎず、楽しむことに貪欲であれ。仕事を持続可能にする大切なヒントが見つかりました。次回は、日々自分をどうケアしているのかについてじっくりと伺います。


Profile
YOU(ゆう)
8月24日生まれ、東京都出身。18歳でモデルデビューしたのち、歌手としても活躍。’91年『ダウンタウンのごっつええ感じ』に出演、以降数々のバラエティ番組に出演。2004年にはカンヌ国際映画祭に出品された映画『誰も知らない』に出演。その後『歩いても歩いても』『ボーイズオンザラン』など多くの作品で活躍。現在ドラマ『魔法のリノベ』(毎週月曜22時~/フジテレビ系)に出演中。
https://www.circleline.co.jp/talent/you.html


PHOTO = 嘉茂雅之
HAIR & MAKE-UP = 諏訪部留美
TEXT = 安井桃子

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