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これは自分への“最高の贈り物”【小泉里子 / 未来に続くBOOKリスト vol.6】

あなたの本棚には、これからの人生で何度も読み返したい本が何冊ありますか? モデル 小泉里子さんの連載エッセイ「未来に続くBOOKリスト」。読書好きの里子さんが、出合ってきた本のなかから“ずっと本棚に置いておきたい本”をセレクトしてご紹介します。


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BOOK LIST_06

『トップモデルと呼ばれたその後に 個性を売りにしなければ、人生が回り出す』

ジャンル=エッセイ 小泉里子 著/小学館


今月は、私、私、私の本です!(笑)
これは、本棚に残しておきたい絶対的な本ですね。はい。2012年にライフスタイル本を出版してから、ちょうど10年、私自身2冊目の書籍になります。

先日、HummingのH-styleでも書籍に関することや、今のドバイ生活のことなど、いろいろと取材していただきましたが、せっかくなので、ここでもしつこく紹介させてください。

今年の3月に無事に出版することができましたが、この書籍に取りかかったのは2年も前のこと。さぞ、すごい内容なのかと思うかもしれませんが、普通です(笑)。
『トップモデルと呼ばれたその後に』というタイトルには、少し恐縮する気持ちもありましたが、ここはインパクトが大事!ということと、私のことを知らない方でもモデルだということは一発で伝わるかなという思いです。

内容は、これまでの私の思考、プライベートな話、移住先のドバイでの生活、そしてこれから・・・と、とにかく読んでいただければ私という人となりを感じていただける内容だと思います。

子育て中と海外移住で、基本的に今はお仕事をお休みしていますが、今回は本を出版したということで、一時帰国中にいくつかの媒体で取材をしていただきました。その取材を受けるなかで、こんな質問がありました。

「思ったよりもさらけ出していることに驚き、恥ずかしいという気持ちはなかったですか?」

一瞬、なんのことだかわからず、本の内容を頭のなかで必死にグルグル思い返しましたが、あまりにも心当たりがなさすぎて、どのあたりでしょうか?と逆に質問してしまうほど。

まだモデルとして駆け出しのころ、他のモデルさんと自分を比べすぎて悔しい日々だったという話や、表紙を降ろされたときの話など、普通だったらあまり言いたくないような話が赤裸々に語られていたので、ということでした。

確かに、その出来事があったリアルタイムではさすがに言えないけれど、私の場合は消化できた瞬間に、その出来事はプラスに置き換えられてるんだなと、この質問を期にそう気付きました。
なので、恥ずかしいという思いはなかったです。あるとするなら、情けなさかな(笑)。


発売後、たくさんの方から本の感想をいただきました。
私の話で、こんなにも共感してくれる人がいて、涙してくれる人がいて。なかには、何となく中断していた妊活を再開しました、という方もいたりして、それは何よりもうれしい便りでした。

この本を読んで、自分の人生をどう彩っていくか、今しか出来ないこと、この先10年をどんなスタイルで過ごしていくかーーを考えるきっかけにしてもらえれば。自分自身でしかつくれない未来をつくり上げていこうとするチカラを持つことができたら、それは未来の自分への最高の贈り物ですよね。

私自身がまさにそんな気持ちになることができたということは、この本を書こうと思ったときには想像もしていなかったことで、今まさに自分への“最高の贈り物”になったことを感じています。


『トップモデルと呼ばれたその後に 個性を売りにしなければ、人生が回り出す』(とっぷもでるとよばれたそのあとに こせいをうりにしなければ、じせいがまわりだす)

数々のファッション誌のカバーを飾り、同世代の女性たちから圧倒的な支持を得てきたモデル 小泉里子が、そのバックステージで抱いていた想い、仕事を通して得た体験と考え方、そしてライフスタイルの変遷をつづったエッセイ。心に響くリアルな言葉が並んだその内容に、勇気、刺激、やる気をもらえたという声が殺到している話題作。

小泉里子


Profile
小泉里子(こいずみさとこ)
15 歳でモデルデビュー。数々のファッション誌で表紙モデルを務め、絶大な人気を誇り、広告やテレビ番組でも活躍。着こなすファッションはもちろん、ナチュラルでポジティブな生き方が同世代の熱い支持を得ている。2021年2月には第1子となる男児を出産し、同5月より生活の拠点をドバイに移す。ドバイでの生活や子育てにもさらに注目が集まっている。仕事、プライベート、ドバイでの生活を綴った著書『トップモデルと呼ばれたその後に』(小学館)をリリース。
http://tencarat-plume.jp/
Instagram @satokokoizum1


TEXT =  小泉里子
PHOTO = 取田和衣

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