メディテーションの意味とは?瞑想やマインドフルネスとの違いは?
ものごとをネガティブにとらえてしまい、いつまでも引きずってしまう方は多いのではないでしょうか。
このようなネガティブ思考を改善するための方法のひとつに、メディテーション(瞑想)があります。
本記事では、ネガティブな人でも自己肯定感を高めるために、普段からできるメディテーション(瞑想)の方法について解説します。
Contents
メディテーション(瞑想)の意味とは?
メディテーション(瞑想)とは、精神を集中させるためのトレーニングのことを指します。
日本語では瞑想とよばれることも多く、定期的に行うことで心身ともに健康な状態をつくり上げることが可能です。
もともと瞑想は仏教の世界で広く取り入れられており、本来は真理や悟りを拓くために行われてきた歴史があります。
真理や悟りを拓くためには瞑想以外にもさまざまな修行が必要であり、私たちにとっては難しいものだと捉えられがちです。
しかし、メディテーション(瞑想)は誰にでも手軽にできるトレーニングです。
視覚や聴覚などの一切の外部刺激を断ち、静かな空間で瞑想をすることで自分自身と向き合う時間ができ、精神的な安定と前向きな気持ちにつながっていきます。
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メディテーション(瞑想)とマインドフルネスの違い
メディテーション(瞑想)と似た概念として、マインドフルネスとよばれるものがあります。
どちらも精神を集中させ、メンタルを安定的に維持することを指しますが、厳密にいえば両者にはわずかな違いがあります。
メディテーション(瞑想)は精神を集中させるためのトレーニングであり、具体的な方法は瞑想です。
これに対しマインドフルネスとは、現在起こっている事柄や行動に対し意識を集中させる行為を指します。
両者の違いを一言で表すとすれば、メディテーション(瞑想)の最中に実践する行為がマインドフルネスといえるでしょう。
すなわち両者は密接に関連しており、メディテーション(瞑想)を習得することでマインドフルネスの効果も得られるというわけです。
メディテーション(瞑想)の効果
メディテーション(瞑想)は1回行ったからといって劇的な変化が見られることはありません。
メディテーション(瞑想)を習慣化し毎日のように実践することで、さまざまな効果が得られるようになります。
メディテーション(瞑想)の代表的な3つの効果は以下の通りです。
- ストレスの緩和
- 集中力の向上
- 過食・暴飲暴食の防止
ここでは、代表的な3つの効果について紹介しましょう。
①ストレスの緩和
まずはストレスの緩和が挙げられます。
社会生活を送るうえで、人とのつながりや仕事は避けて通れないものです。
しかし、人間関係や仕事が原因で少なからずストレスを感じることもあり、人によってはそれが精神的負担としてのしかかってくるケースもあるでしょう。
メディテーション(瞑想)を習慣化することにより、自分自身と向き合い精神を落ち着かせ、ストレスを緩和することができます。
②集中力の向上
仕事に集中しなければならないのに、ほかのことが気になってなかなか進まないといった悩みをもつ方も多いのではないでしょうか。
そのようなとき、メディテーション(瞑想)を実践することで雑念を取り払うことができ、目の前の仕事に集中することができます。
メディテーション(瞑想)は時間や場所に関係なくすぐに実践できることから、仕事を始める前に習慣づけることでパフォーマンス向上が期待できます。
③過食・暴飲暴食の防止
ストレスの根本的な原因を解決できなかったり、ストレスとうまく付き合うことができていないと、必要以上の食事を摂取する過食や暴飲暴食の症状が現れることもあります。
食生活は健康の基本であり、偏った食生活を改善できないと肥満や重篤な病気などにつながるおそれもあります。
メディテーション(瞑想)を実践することにより、ストレスが緩和され健康的な食生活を送れるようになるでしょう。
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メディテーション(瞑想)のやり方
メディテーション(瞑想)はいつでもどこでも、簡単に始められます。
どういった方法・手順で行うのか、基本的な流れは以下のとおりです。
- できるだけ静かな場所に移動する
- 背筋をまっすぐにして座る
- 呼吸のみに集中する
- 1週間に数回のペースで継続する
ここからは、基本的な流れについて紹介しましょう。
①できるだけ静かな場所に移動する
まずは、できるだけ静かな場所に移動しましょう。
周囲の人から話しかけられたり、物音がうるさい場所では集中の妨げになるため、はじめのうちは静かな場所で実践するのがおすすめです。
たとえば、仕事の合間にメディテーション(瞑想)を行いたくなったら、トイレや休憩スペースなどに移動するのも良いでしょう。
②背筋をまっすぐにして座る
メディテーション(瞑想)は無理のないリラックスできる姿勢で行うのが前提となりますが、このとき重要なのは背筋を曲げないよう意識することです。
背骨に沿って長い棒が刺さっていることをイメージしながら、背筋を伸ばして座りましょう。
③呼吸のみに集中する
静かな場所で背筋を伸ばした状態で座ったら、目を閉じて呼吸のみに集中します。
メディテーション(瞑想)の時間は明確に決められていませんが、はじめのうちは数分程度、慣れてきたら10分程度の時間に挑戦してみましょう。
なお、呼吸のみに集中しようと考えていても、無意識のうちにほかのことを考えてしまう場合もあります。
その場合も、焦らずに呼吸へ意識を向けるようにしてください。
④1週間に数回のペースで継続する
メディテーション(瞑想)で重要なのは、できるだけ長い時間にわたって呼吸のみに集中することと、定期的に継続し習慣化させることです。
毎日継続することは難しくても、1週間のうち数回のペースで継続していくことがおすすめです。
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メディテーション(瞑想)を実際にしていた著名人
メディテーション(瞑想)を仕事や私生活に取り入れ、実際に成功を収めた著名人も少なくありません。
①スティーブ・ジョブズ(Apple創業者)
Appleの創業者である、故スティーブ・ジョブズ氏は、禅に精通していたことは有名なエピソードですが、仏教を学ぶなかでメディテーション(瞑想)も積極的に取り入れていたといいます。
メディテーション(瞑想)によって精神を統一し、心を落ち着かせることで革新的なアイデアを生み、無駄がなく一切の妥協を許さない製品づくりにも生かしていました。
②イチロー(元プロ野球選手)
2019年にメジャーリーグを引退したイチロー氏は、試合が始まる前に入念なストレッチとメディテーション(瞑想)を行うのがルーティーンであったといいます。
特に、メディテーション(瞑想)の時間は数十分にもおよび、毎日必ず試合に向けて精神を研ぎ澄ましていたようです。
ここぞというときに結果を残し、長年にわたってメジャーリーグの第一線で活躍できたのもメディテーション(瞑想)の賜物といえるのかもしれません。
メディテーション(瞑想)は自己肯定感アップにつながる?
メディテーション(瞑想)に取り組むことは精神的・肉体的にもさまざまな効果があると紹介しました。
メンタル面において特に重要な効果といえるのが、自己肯定感のアップです。
自己肯定感とは、その名の通り自分自身を受け入れる感覚のことを指します。
自分自身というのは、長所だけでなく短所も含まれます。
すなわち、自己肯定感が高い人は自分自身の良い部分と悪い部分を客観的に把握できており、そのうえで前向きにとらえているのです。
メディテーション(瞑想)は、マインドフルネスによって自分自身と向き合う行為ともいえます。
そのため、これを毎日のように習慣づけることによって自分の長所と短所が客観的に把握できるようになり、短所を長所に変えるにはどうすれば良いかが具体的に見えてくることもあるのです。
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まとめ
メディテーション(瞑想)の手順や方法そのものは簡単ですが、わずか数分だけであっても雑念を取り払い呼吸のみに集中することは意外と難しいものです。
はじめのうちはさまざまな事柄が頭に浮かんできて集中力が続かないこともあると思います。
しかし、その都度呼吸に意識を向けるようにすれば効果は高まっていくはずです。
まずは2〜3分程度、週に数回を目安にメディテーション(瞑想)を継続してみましょう。