フェムケアのやり方は?更年期に実践すべき膣マッサージの方法を紹介
デリケートゾーンの悩みをはじめとして、生理痛や更年期障害など女性特有の悩みは多いものです。
これを解決するために、フェムケアとよばれる言葉が現在注目されています。本記事では、フェムケアとはどういった概念なのか、フェムケア製品の種類や具体的な方法などを詳しくご紹介します。
Contents
フェムケアとは
フェムケアとは、女性を意味する「feminine(フェミニン)」と「care(ケア)」を組み合わせた言葉です。
すなわち、女性の健康や身体のケアをすることがフェムケアであり、それらをサポートする製品やサービスなどの総称としてこの言葉が使われるようになりました。
具体的には、生理や妊娠、更年期などを原因とした女性特有のさまざまな体調不良をケアし、QOLを向上させていくことを目的としています。
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フェムケアが注目されている理由
フェムケアは近年になって登場した言葉であり、社会的にも徐々に認知されつつあります。
しかし、生理や妊娠、更年期といった女性特有の体調不良や悩みは古くから存在しており、なぜ今のタイミングでフェムケアが注目されるようになったのか疑問に感じる方も多いはずです。
この背景には、女性の社会進出が進み、結婚や出産を経ても働き続ける女性が増えていることが挙げられます。
たとえば、生理や更年期に伴う体調不良が慢性化していると、生産性や働く意欲が低下するほか、出勤そのものが苦痛になり会社を退職せざるを得ないケースも出てくるでしょう。
また、近年の日本では少子化の影響もあり深刻な人手不足が続いていることもあり、性別や年齢にかかわらず労働力の確保は重要な課題となっています。
女性のQOLを向上させると同時に、体調不良に悩むことなく優れたパフォーマンスを発揮できるよう、フェムケアは注目されているのです。
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フェムケアの効果・メリット
フェムケアに対応した製品やサービスを利用することで、どういった効果・メリットが得られるのでしょうか。
ホルモンバランスの正常化
人間の身体はホルモンバランスが適切に維持されていることで健康を保っています。
しかし強い生理痛や月経サイクルの乱れ、あるいは更年期障害などによってさまざまな不調が発生すると、それが強いストレスとなりさらにホルモンバランスが悪化していくという悪循環に陥ります。
フェムケアによってデリケートゾーンを中心に適切なケアを行うことで、ホルモンバランスが正常化し不調が改善していくこともあります。
デリケートゾーンの黒ずみやニオイ解消
デリケートゾーンの状態は個人差があるほか、年齢によっても変化していくことがあります。
たとえば、20代・30代の段階ではデリケートゾーンからの分泌液の量が多いことや、蒸れや皮脂、汗なども原因となってニオイに悩む方が少なくありません。
また、年齢を重ねていくとデリケートゾーンに黒ずみが生じ、コンプレックスを抱く方もいます。
そこで、たとえばVIO脱毛をしたり、蒸れが生じにくい下着を着用するなど、さまざまなフェムケア製品やサービスを試すことで解消できる可能性があるのです。
性生活の改善・充実
デリケートゾーンに悩みやコンプレックスを抱えていると、それが原因でパートナーに嫌われてしまうのではないかと心配になり、性生活にも影響を及ぼすことがあるでしょう。
フェムケアを利用することでコンプレックスが解消され、パートナーと円満な関係を維持できる可能性があります。
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フェムケアとフェムテックの違い
フェムケアと似た言葉として「フェムテック」があります。フェムケアと同様、近年注目を集めていますが、両者はどのような違いがあるのでしょうか。
フェムテックは「feminine(フェミニン)」と「technology(技術)」を組み合わせた言葉です。
一言でいえば、ITをはじめとした先進のテクノロジーを活用したフェムケアの製品やサービスなどをフェムテックとよび、それ以外はフェムケアに分類されます。
フェムテックの代表例としては、月経サイクルを記録しておくためのスマホアプリや、オンラインでのピル処方、卵子凍結サービスなどが挙げられます。
また、女性が性的快感を得るために用いられるセルフプレジャートイなどもフェムテックの代表的な例として注目されています。
つまり、フェムケアという概念の一部としてフェムテックがあるというイメージです。
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どんな人にフェムケアはおすすめ?
フェムケアは年齢を問わず、さまざまな悩みを抱えている女性におすすめです。
具体的には、以下のような悩みを抱えている場合には早めにスタートすると良いでしょう。
- 生理痛が辛く仕事を定期的に休んでしまう
- おりものや分泌物の量が多く下着がすぐに汚れてしまう
- デリケートゾーンのニオイが気になる
- 排卵日や生理周期を簡単に予測しておきたい
- 更年期障害に悩んでいる・または更年期を迎える不安がある
- 尿もれで悩んでいる
- パートナーとの性交渉を楽しみたい
- セルフプレジャーを楽しみたい
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フェムケアのやり方・マッサージ方法
フェムケアには具体的にどういった方法・ツールがあるのでしょうか。また、手軽に自分でできるマッサージの方法もご紹介します。
生理用品
生理用品といえばナプキンやタンポンなどが定番ですが、おりものシートや月経カップなども選択肢のひとつになります。
吸水性や素材、形状にも違いがあり、これらをうまく使い分けることで生理中でも快適な生活を送れるでしょう。
下着
デリケートゾーンの蒸れやニオイが気になる方は、下着にこだわってみるのもおすすめです。
特に、コットンやシルクなどは高価ですが、その分通気性が高く肌触りも良いため、着用感も快適です。
また、薄く軽い素材のため摩擦によって生じる黒ずみも抑えられます。
洗浄
デリケートゾーンのニオイを防ぐためには、洗浄剤の成分や洗い方を見直すことも大切です。
現在では刺激の低いデリケートゾーン専用のボディソープも販売されており、これを使用することで悩みが解決できる可能性もあります。
また、洗浄の際には強く擦らず、たっぷりの泡を手にとって優しく洗い流すようにしてください。
保湿
デリケートゾーンの脱毛や除毛、あるいは生理用品や下着で強い刺激が加わった場合、デリケートゾーンが乾燥し荒れることがあります。
こちらも、保湿力の高いボディソープを使用することで適度な潤いがうまれ、炎症やただれ、かぶれの防止につながります。
膣トレ
膣の緩みや尿もれなどが気になる方は、膣のトレーニング「膣トレ」に挑戦してみるのも良いでしょう。
「ケーゲル体操」とよばれるトレーニングが有名で、尿道から肛門、膣のあたりに力を入れて締めた後、10秒程度キープしゆっくりと緩めます。
机に手を置いた姿勢、仰向けの姿勢、椅子に座った状態、四つん這いの姿勢のいずれかで上記のトレーニングを5セット程度繰り返してください。
膣マッサージ
膣マッサージも膣の緩みを改善するために有効な方法です。
人差し指か中指に専用オイルを塗った後、膣の中にゆっくりと指を入れます。指を膣壁に沿うように密着させ、回しながらマッサージします。
フェムケアが更年期以降にも必要な理由
更年期になると閉経を迎え、生理や妊娠などによる体調の悪化もないことから「フェムケアは必要ないのでは?」と考える方もいるでしょう。
しかし、閉経を迎えることで女性のホルモンバランスは大きく変化し、更年期障害となって現れることも多いのです。
また、閉経後は膣壁が硬くなったり膣からの分泌液が減少するなどして、性交痛の原因になることもあります。
このような悩みを解消し、パートナーとも円満な関係を維持するためにも、更年期以降もフェムケアに取り組むことが重要です。
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まとめ
デリケートゾーンの悩みは他人には相談しにくいことから、病院を受診せず一人で悩みを抱えるケースが多いものです。
しかし、フェムケアという言葉が広く社会に浸透しつつある今、女性特有の悩みはさまざまな方法で解決できる可能性が高いです。
正しいフェムケアの方法や自分に合った製品を選び、いきいきとした生活を送りましょう。