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同じ想いを持った仲間と、豊かな食の可能性を広げていきたい
【ヴィーガンフードクリエイター YOKOのIt’s My Story】

目を引くカラフルなビジュアル、食欲をそそるスパイスやハーブが効いた五感を刺激する美味しさが評判のヴィーガンフードのケータリング「SUNPEDAL(サンペダル)」。手がけるYOKOさんは、コロナ禍をきっかけに野菜などの“素材”を見つめ直す旅へ。新しい未来へ向かってペダルをこぎ続つける彼女の目指すものとは?

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ヴィーガンの可能性は無限大! “レシピ”がないからこそ作れる、サプライズな味

免疫力を高めるといった健康志向や環境問題への関心の高まりから、ますます注目を集めている、ヴィーガン。肉や魚に加え、卵・乳製品など動物性食品をとらない“完全菜食主義”というジャンルです。

ヴィーガン料理の魅力をもっと多くの人に広めたい、という思いで「サンペダル」を立ち上げたYOKOさん。独立後すぐに依頼が入った、ファッション撮影でのケータリングの要望を受け、まるでアートのような目を引くビジュアルとヴィーガンとは思えない美味しさから評判を呼びます。

「サンペダルは、ヴィーガンレストランでマネージャーとして働いていたとき、副業的に週末だけポップアップイベントで料理を出したのが始まりです。独立の際、ケータリングでやっていくと決めていたわけではないのですが、導かれてここまできました」

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サンペダルに込めた思い、野菜に降り注ぐ“太陽”と前にしか進まない“ペダル”。「自転車が好きで、そのペダルからとりました。前にしか進まない、というポジティブな願いもこめて」

ロンドン留学時に培った、YOKOさんならではの異国情緒あふれるハーブスパイス使い。五感が刺激され、ヴィーガンとは思えないほどの美味と満足感で、特に意識の高いファッション関係者やクリエイターを中心に支持を集めています。

タレントや女優さんの指名も多く、細やかな心遣いによるパーソナライズや“レシピがない”からこそ創り上げる毎回アップデートされる味はサプライズ感も満載!

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「ヴィーガンフードの魅力はその組み合わせが無限大にあること。旬の野菜やキノコ、豆などにスパイス、ハーブをミックスして、その時の一番ベストなものを作っています。レシピがあるとそれ以上にはならないですよね。きっちり計量して作るのが苦手という、私の性格もありますけど(笑)」

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素材を見つめ直すことで気づいた、自分らしいサステナブルなアクション

常にクリエイティブなヴィーガンフードを生み出してきたYOKOさんですが、コロナ禍をきっかけに見つめ直したのが、素材への探求だったそうです。

「今までケータリングに力を注いできて、使っていた野菜がどういう土地で育てられているのか、ふと知りたくなりました」

縁あって以前から購入していた近所の直売所の野菜の産地、群馬の“あっちゃーふぁーむ”を訪ね、感銘を受けたのだとか。

「暮らしぶりが豊かなんですよね。ネパールや中国、チベットを放浪し、群馬県に移住された方が家族で古民家に暮らしていて。山が見渡せる自然豊かな場所で、野菜や調味料を作って、庭には手作りのアースオーブン(土窯)があって調理をしたり。今まで東京で走り続けてきた私には、とても刺激でした」

なによりも野菜を作っている人の顔、土地を見たことで料理するときの意識が変わったといいます。

「シンプルに大切に料理しようと思いが強くなりました。忙しいと食べきれなくて無駄にしたりしてしまうけど、気持ちのマインドが変わりますね。それも一種のサスティナビリティだな、と思って」

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サンペダルの料理は、ヴィーガン・砂糖不使用・100%天然由来着色・化学調味料・代替肉不使用。多国籍なハーブやスパイスに和素材を組み合わせた無国籍フュージョン。

同じマインドを持つ仲間とつながり、“さんぺだる旅マルシェ”を開催!

群馬での出会いをきっかけに、南伊豆や長野などの農家や東京から移住した友人を訪ねたりと、昨年は地方への旅を続けたYOKOさん。

「エシカルやサステナブルという言葉が出てくる前から、作り手として真摯にその土地と向き合いクリエイトしてきた人たち。本当に面白い方、エネルギーをいただく方との出会いに恵まれ何もかもが新鮮で、私にとっては海外に行って英語を話している感覚でした」

そのコミュニティのなかに入り、サンペダルとしてイベントに参加したり、濃厚な時間を過ごしたことで、「コロナ禍で人との関係が間引かれていったぶん、心が通じ合い、共感する人とのつながる速度は速いな」と感じているそう。

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そんな素材を追求する旅で築かれた人と人との縁が、また導かれるようにサンペダル主催のイベント「さんぺだる旅まるしぇ」(2月2日~8日、新宿伊勢丹本館2階=アーバンクローゼットで開催予定)へとつながったそう。

北は仙台から、群馬、長野、静岡、兵庫の淡路島、南は沖縄まで、YOKOさんの世界観に共感する仲間たちが、衣食住、アートなどさまざまな分野から20ブランドも集結します。
サンペダルとしては初の調味料“さんぺだる塩”もローンチ。17種類のハーブとスパイスがブレンドされた異国の香りと味わいは、パフュームをまとうように日々の料理に“香りを、味の彩りを感じてほしい”という願いが込められています。

「ライフスタイルに寄り添うこの調味料が、私が想像もつかないような新しい食への広がりにつながるとうれしいです! サンペダルのエッセンスを生活や旅先、キャンプなどで楽しんでほしいですね」

 

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ヴィーガンという枠にとらわれず、これからも食の可能性を探っていきたいと語るYOKOさん。自身もオープンマインドで、人の心を開くのもとても上手、そして何よりも好奇心の強さ。そんな彼女のパーソナリティが、仕事で、日常や旅先でも、多くの人々を引き寄せているのかもしれません。食を通じて豊かな未来が創造できる。そんなポジティブなエネルギーを感じるサンペダルをぜひお試しあれ。

YOKO

Profile
YOKO(ようこ)
宮城県石巻市出身。健康志向の母、輸入漁業関係で働く父のもとで育ち、大学卒業後にイギリスに留学。ゆるベジな食生活と、ホームステイ先のイランとスペインのハーフの同居人の影響でスパイスやハーブが身近に。帰国後はチーズ専門店を経てヴィーガンレストランに勤務。ヴィーガンの美味しさに目覚め、自身も卵や乳製品も口にしないヴィーガンに。2018年より「SUNPEDAL」を立ち上げ、独立。ヴィーガンフードのケータリングを主軸に、ポップアップイベントやオンラインではアイコニックなスイーツ「エナジーボール」を販売する。2月には新たに調味料「さんぺだる塩」をローンチ、2月2日~8日に新宿伊勢丹で開催予定の「さんぺだる旅まるしぇ」で初お披露目する。
https://www.sun-pedal.com/
Instagram @sunpedal


TEXT = 菅原絢子
PHOTO = 角田明子

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