はじめまして。森カンナです。俳優をやっています。
私の連載「ごきげんなさい」始まります。

とにかくごきげんに暮らしたい。
夜眠るとき、ごきげんに眠りにつきたい。
ごきげんにおやすみなさい。
そんな意味です。

このような連載は初めてなのでどうなるのか･･･と心配ではあります･･･。でもマネージャーから「原稿の締め切り何日までです！」とか言われるとなんだか私、作家さんみたいでカッコいい！とか思ってウキウキしています（笑）。

でもほんと大丈夫かしら？

きっと数ヵ月後、数年後、読み返したらムズムズとむず痒くなるかもしれない。思考も変化しているかもしれない。いやっむしろ変化していたい。

そんな私が今感じていること、思うことをそのまま書いてみようと思います。

よろしくどうぞ。

｢言葉の力」

最近の私はというと俳優人生初の舞台に挑戦していた。
やっと千穐楽を迎えたばかりで、髪でも切ろうかな〜とか、すっかり演劇にハマってしまった私はどの作品を観に行こうかな〜とか、この数ヵ月間に出来なかったことのやることリスト制作で忙しくしている。

残念ながらリストを書くだけで満足して、飼っている犬2匹と猫1匹と昼寝したり、映画を観たり、人を助けたり（ゲーム）、島を守ったり（ゲーム）するだけの日々を送っている。

私は今年に入ってから舞台に挑戦してみたいと言っていた。願わくば私の大好きな演出家 蓬莱竜太さんの作品がいいな〜と、とにかく言い続けていた。ちょっとしつこいくらい。

するとなんと9ヵ月後、私は蓬莱さん作・演出の舞台に立っていた。

蓬莱さんが書く台詞を喋れること、演出では蓬莱さんの頭のなかが少し覗けたような気がして、とにかくうれし楽しい日々だった。

日頃から私は言葉の力を信じている。

言霊はあると思うし、自分の吐く言葉、幼少期に親から浴びる言葉、周りから浴びる言葉で人は作られていると思っているほどだ。
なので私は基本的に愚痴やネガティブな言葉は吐かないようにしている。もちろん出てしまうときはあるが、「疲れた〜」と言ったらなんか余計疲れる気がしてしまうし、疲れた＝憑かれただし、なんかちょっと重くなる感じもする。

私の仕事は本当にいろんな人と接する。びっくりするくらいに素敵な人もその逆も･･･（笑）。
たまに口を開けばネガティブな言葉ばかり吐く人がいる。えっなんか大丈夫･･･？と思うほど。

そういう人はまずハツラツとしているようには見えない。どよ〜んとしていて聞いているこちらもなんだかどよ〜んとしてくる。なんでそんなことばかり！と、腹が立ってくることもある。ネガティブな言葉の力ってとっても強いんだろうなぁと思う。

もちろんその逆も、この人からマイナスな言葉って聞いたことないぞ？ってな人もいる。
そういう人は言わずもがな、ハツラツとしてキラキラとしている。性格が明るいとか暗いとか関係なしに、気持ちがいい。

皆さんも感じたことないですかね？

この人と会ったらなんだか軽くなる〜とか、重くなる〜とかっ。愚痴を言った本人は軽〜くなって、「なんかスッキリした！ ありがとう！」ってハツラツと帰っていくことがある。
受けた側は「なんかあなたの愚痴聞いて私もスッキリした！」って帰れることってまずない（笑）。

ホント、言葉の力っておそろしい。
人の背負っている重りを外してあげることも出来るし、切り裂いて二度と立てなくすることもできる。

否定ばかりして自分自身を傷つけてはいないか、周りに愚痴モンスター、人の心切り裂きジャックはいないか、そういう人間とは関わらないが一番！

つまり自分を元気にハツラツとさせるのも、どよ〜んとさせるのも、すべては自分次第だなと思う。最近なんだかな〜･･･と思っている方、ちょっと「言葉」に注目して生活してみてほしい。

私も言葉に気を付けて、今日も想いを言葉にのせてみる。

｢あ〜美味しいお寿司が食べたいな〜」

舞台上での一枚。今年33歳な私、中学生を演じました。この仕事っておもしろい。

Profile
森カンナ（もりかんな）
俳優。富山県出身。映画『地獄の花園』『鳩の撃退法』、TBS『プロミス・シンデレラ』、フジテレビ『ラジエーションハウスII』など、数々の映画やドラマに出演。さらに、自身初舞台となった蓬莱竜太演出『昼下がりの思春期たちは漂う狼のようだ』では、600人のなかからオーディションによって選ばれ、観客を魅了。活躍の幅を広げている。

https://kannamori.com/
Instagram @kanna_mori