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“気分が上がる”アイテムに囲まれた暮らし【二人の部屋だからできること】

一人暮らしの自由さもいいけれど、パートナーと一緒につくるライフスタイルにはまた別の広がりがあります。二人暮らしを楽しむカップルの部屋から、“二人だから”生まれたインテリアのセレクト、バランス、ハーモニーを披露していただきました。


“気分が上がるかどうか”が二人のもの選びの基準

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BEAMSに勤める社内カップル、西村尚悟さんと加瀬谷純奈さん。もともとインテリアが大好きだった加瀬谷さんと、凝り性であり、また仕事でVMDに携わっている西村さん、そして何よりファッション業界で働く二人の“暮らしを楽しむ”センスが、居心地の良い空間を生み出しています。そんなカップルがこよなく愛するアイテムとは?

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イギリスのヴィンテージチェスト

ダイニングテーブルの正面にあり、家の顔ともいえる位置にあるのが、1960〜1970年代のイギリスのブランド「G-PLAN」のフレスコシリーズというサイドボード。「この家に引っ越してきてから、僕が勢いで買ってしまったものです(笑)」と西村さん。日本の家庭にもしっくり収まるやや小ぶりなつくりが人気なのだそう。

「京都にある70B(セブンティービー) INC.というアンティークショップで購入しました。僕がこのタイプのものを探していたのを知っていたアンティーク好きの上司が、“すごい価格で出ていたよ”と教えてくれたんです。相場よりかなり値ごろに手に入れました(西村さん)」

この棚の上はあくまで“飾る空間”。仕事でVMDも担当している西村さんは、質感や色、形など、飾るアイテムのバランスを見極めているそう。

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アフリカやインドの木のオブジェたち

リビングに並んでいるのは、アフリカやインドの木工オブジェや椅子。

「アフリカの雑貨の美しい形が好きで。右の二つ重ねてあるスツールはアフリカのセヌフォ族のもので、1本の木から削り出して作られているんです。真ん中のUの字のものは牛の首につける飾りのようなもの。手前の細いものもちゃんとスツールなんです(西村さん)」

壁に飾った布は、インドの洞窟に描かれれていた絵を転写したものだそう。虫ピンを活用して壁も上手に飾っています。

「生活必需品じゃなくても眺めているだけで気分が上がるアイテムは、私たちにとっての“必需品”なんです(加瀬谷さん)」

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デンマークのソファとファブリック

風合いも色合いも雰囲気たっぷりの3シーターソファは、デンマークの無名メーカーのもの。

「古着の世界では“グッドレギュラー”といってヴィンテージまでいかないけれどちょっと古い、そして名もない品だけれどいい感じの味わいを持っているものも人気があります。このソファもちょうどそんな感じ。’60年代のものだと思いますが、色や素材、チークの感じも絶妙なんです(西村さん)」

ソファにしっくりと馴染んでいるクッションとブランケットは、二人が行きつけの自転車用品店のオリジナルだそう。

「自転車関連の小物をオリジナルで出している店なのですが、デンマークの’70年代のデッドストックの生地が手に入ったということで自転車から離れたこんなアイテムも作っていたんです。デンマーク同士ということで、やっぱり相性がいいですね。ファッションでもトップスと靴の国を揃えたりする楽しみ方があるのですが、そんな遊び心の一つです(加瀬谷さん)」

「有名すぎるアイテムよりも、ちょっとめずらしいものを探したい。リーズナブルに手に入ったらもっとうれしい!」という二人。週末は自転車でインテリアショップや美術館巡りをしたり、友人を招いて料理を振る舞ったりするのが楽しみなのだそう。今回ご紹介いただいた品々にも、暮らしを楽しむモノ選びのヒントが溢れていました。


Profile
西村尚悟&加瀬谷純奈(にしむらしょうご、かせやじゅんな)
BEAMSに勤務しているおしゃれカップルは、現在住む家に引っ越して1年半ほど。二人とも古着好きで、それまでは服ばかり買っていたそうですが、今ではその予算と時間がすっかり家具やインテリアに傾いているそう!


TEXT = 吉野ユリ子
PHOTO = 名和真紀子

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