Humming♪

コスメブランドの「海の豊かさを守ろう」活動とは?

肌や体に良いもの、使い心地が良いもの、気分が上がるもの・・・コスメや美容ツールを上手に取り入れて、Hummingな毎日を送りたい。美容ライター 荒木奈々さんがおすすめをご紹介します。


美しい海に思いを馳せながらケアするのもオツ

夏休みに行く海水浴は家族のビッグイベント! 小学生ぶり!? に海に行ってみると砂浜がだいぶ減っていて(?)、写真に残る景色とは違っていたのでびっくりしました。最近は日焼けしたくないからか、海水浴人口も減っているらしいですよね。でも美しい海はみんな大好き、見ているだけで癒やされるし、継承していきたい・・・。海といえばHummingで紹介されたドゥ・ラ・メールしかり、海を敬う取り組みを行うコスメブランドが多数あるって知っていますか?


My select 01:サンゴの植え付けに取り組む〈雪肌精〉

薬用 雪肌精(医薬部外品)200ml ¥5,500/コーセー

SDGs目標14は「海の豊かさを守ろう」。「持続可能な社会のために、海と海の資源を守る」「海と海の資源を持続可能な方法で利用する」ことを目標に、そのための10のターゲットが細かく掲げられています。

国連でSDGsが採択されたのは2015年。それより前から海に対する環境保全を行っているのが、コーセー「雪肌精」。~あなたが美しくなると、地球も美しくなる~と題した雪肌精「SAVE the BLUE(セーブ ザ ブルー)」という夏に開催されるプロジェクトは、今年でなんと14年目を迎えます。

雪肌精といえば雪のイメージですが、青いボトルから連想される美しい海に着目した夏のキャンペーンで、今年は7月1日(金)~8月31日(水)の期間に「雪肌精」ブランドの対象商品を購入すると、商品容器の底面積分のサンゴの育成に貢献できるそう。しかもさすがグローバルでも人気の雪肌精。日本のみならず、雪肌精のチャンネルを持つ中国や台湾など9つの国と地域で各エリアに寄り添った、海のための活動も展開しています。

今回おさらいするのは、発売から37周年の「薬用 雪肌精」。ハトムギエキス、トウキエキス、メロスリアエキス・・・約100種の和漢植物から選ばれたという“透明感レシピ”が特徴のベストセラー化粧水です。私の出合いは学生のとき。初めて自腹で購入したスキンケアが「薬用 雪肌精」で、白濁のローションはコットンに含ませてパタパタするのが夏も冬も気持ちよく、雪の肌を目指してリピートしてきました。1本でもしっかり潤い、しっとり透き通る肌に。

大人になってからは、日やけや雪やけのほてりをおさえたいときにパタパタ。また大人ニキビがポツポツできているときにもパタパタ。肌の弱いところに届くような、マルチな働きかけは、年齢を問わず頼りになるのです。首までのばしたり、紫外線を浴びてしまった腕に塗布したり。

有効成分には肌あれ防止成分、グリチルリチン酸ジカリウムを採用。

最近は毛穴にフォーカスした化粧水のエントリーが目立っていますが、こちらは毛穴の目立ちにもアプローチする元祖!? 毛穴の気にならないふっくらとした肌への手応えも。
「薬用 雪肌精」は香りも独特。ローズとジャスミンの花々から、カモミールの穏やか香りへと移ろうモダンフローラル。心地良いひんやり感のみずみずしいローションは、暑くなりそうな今年の夏もやっぱり活躍してくれそうです。

「雪肌精」の夏のSDGsはサンゴの植え付けですが、冬のサステナブル活動も4年前からスタート。そこでは森林植樹のアクションを行っているそうですよ。


コーセー
https://sekkisei.jp/


My select 02:〈ニュクス〉は海のごみ問題と向き合う

ニュクス プロディジュー ネロリ オイル 100ml ¥5,940/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品事業部

毎年、1000万トン以上!? 想像もつかないとてつもない量ですが、それだけのプラスチックが海に流れ込んでいるらしく、そこにアクションを起こしたのは、オールパーパスなオイルが人気のフランス生まれのニュクス。フランスだけでも年間6,000トンのプラスチックが海へ流れている計算で、ニュクスはNGO OCEANPLASTICと共同で海洋プラスチック汚染を減らす活動を行っています。2020年にはフランス西インド諸島の海岸で行われた廃棄物回収キャンペーンに参加するなど、フランス本国はもちろん、世界の海を守る努力を。

またニュクスではスキンケア製品の主成分、水についても着目しています。

ここ立て続けに、温暖化、水質汚染など環境が裏テーマのドラマを視聴したのですが、日本のように水が豊かで、美しい水に恵まれている国はありがたいな、と。いまだに飲める水を確保しにくい国もありますよね…。ニュクスではカンボジアの農村などにキレイな水を届ける活動を行うフランスのNGO団体「1001fontaines」を支援。子供たちに安全な水を提供する「Water in school」のプログラムなどにも賛同しています。

ブランド創業時、NUXE(ニュクス)のNは NatureのN。そしてラグジュアリーのフランス語のLuxeからブランドネーミングが生まれたそう。ナチュラルで効果的なアイテムを追求していると同時に、上記以外にも自然や人を想う活動がさまざま!

そんなニュクスの象徴アイテムは「プロディジューオイル」。オイルには肌にも、ボディにも、髪にも使えるマルチなものが多いですが、ニュクス製品もブランド発足時に忙しい女性を見つめて開発された多機能派です。ただ肌になじませるだけではもったいない! いろいろな使い方を自分なりにアレンジできるのです。

その「プロディジューオイル」にネロリの香りを添えたのが「プロディジュー ネロリ オイル」で、WEBサイトの直近のランキングでは王道オイルを抑えてNo.1。昨年の秋に誕生した「プロディジューオイル」の3番目の香りとして、天然由来成分100%、ブランド初オーガニック認証を取得しています。ネロリ、ベルガモット、ラバンジンをブレンドしたアロマティック。手のひらにのせて少し温めてから爽やかな香りをかぐだけでも、満足感を味わえます。

使われているオイルは、プルーンの種子油から抽出したオーガニックのエンテプラムオイルと、オーガニックのセサミオイルなど。オイルといってもベタベタしにくいドライオイルタイプで、砂漠に水がスーッと入っていくように、肌にスーッと染み入るように浸透します。顔、ボディにも使いますが、私の場合は髪への使用頻度が高めです。ブランド推奨のスペシャルケアは、プレトリートメント使い。シャンプー前に髪全体になじませて約10分置いた後にシャンプーをすると、とぅるとぅるのスタイリングしやすいピュア髪に。バスタブに数滴入れて、ネロリの香りを楽しむバスオイル使いも試したいお手入れ法です。


ニュクス
https://www.nuxe.co.jp/


My select 03:ヒトデの恵みを肌に届ける〈シン ピュルテ〉

AG コンセントレイト セラム a 30ml ¥8,140/シン ピュルテ

アンバサダーに錦戸亮さんを起用したことでも話題のシン ピュルテ。独自提案の空間に香りを漂わせてからお手入れする “スイッチング美容”は、肌と心を同時に整えるアプローチで、一度試すとヤミツキになります。

そのマインドフルビューティーを提案するシン ピュルテのもうひとつの主役が、海にまつわる成分を配合したAGシリーズ。海由来の成分は植物同様に未知でパワフルといわれ、スキンケアにもいろいろ応用されていますよね。ただヒトデエキスを採用したのは、シン ピュルテが日本初!

ヒトデエキスと呼ばれるJuventide™(サポニン、海水、グリセリン)は、次世代レチノールともいわれる肌にハリをもたらす成分です。レチノールはやや刺激を感じる肌もあるといわれますが、こちらは自然由来で穏やかさが自慢。そのJuventide™のもととなるAsterias vulgarisというヒトデは、北大西洋のみで生育しており、そのなかでもシン ピュルテでは海水の質が良いカナダ東部での収集されているものを採用。ただヒトデは海洋生物。ストレスを与えないのはもちろん、傷つけることもなく体腔腋のみを摂取し、その後は海にリバースするといった生態系を決して壊すことのない、サステナブル抽出を叶えています。

特別な海の恵み、ヒトデエキスを高濃度配合している「AG コンセントレイト セラム a」は、ナイアシンアミドやハトムギ種子発酵液(サッカロミセス/ハトムギ種子発酵液)、セルラーオイル(オリーブ葉エキス)などもブレンドされています。ファーストタッチは驚くはず。糸を引くような粘り気のあるテクスチャーは、驚くほどのなじみの良さで、肌にピタッとフィット。キメの一つひとつがその場でふっくら、使い続けることで透明感がまぶしいハリ肌にゴールできそうです。

AGシリーズの香りは~どんなときでもパワーを与え、前向きな自分へ導く~がテーマ。ダマスクローズ、ゼラニウム、ラベンダー、パチョリなどの精油が共鳴しあう香りは、深い呼吸を誘い、アクティブ&ポジティブマインドへ。


シン ピュルテ
https://sinnpurete.com/


夏は海に気を配るブランドやコスメに、ぜひ清き一票を!


TEXT = 荒木奈々

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