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セキララカードが目指すヘルシーリレーションシップ。会話から、人間関係や社会を変えていく

Written by
大浦 沙織(おおうら さおり)
Written by
條川純 (じょうかわ じゅん)

© 2026, セキララカード Sekirara Card

 

HummingのセレクトECショップでも人気を集めている、身近な人とのコミュニケーションをやさしく後押ししてくれる「セキララカード」。

 

Humming編集部には、編集長を含め、アメリカを拠点に活動しているメンバーもいます。アメリカでは、カードをきっかけに恋人や友人と会話を深める文化がある一方で、日本では、コミュニケーションカードをあまり見かけません。

 

 

おすすめ記事: セキララカードで本音トーク。Humming編集部が試してみた!

 

 

「日本にも、こんなツールがあったらいいのではないか」そんな思いから編集部メンバーが探す中で出会ったのが、セキララカードでした。

 

今回は、株式会社セキララカード代表取締役・藤原紗耶さんに、セキララカード誕生の背景や、このカードを通して目指している世界について伺いました。

 

 

本音を言えなかった過去の恋愛が、セキララカードの原点

 

― セキララカードが生まれた背景には、藤原さんご自身の恋愛経験があるそうですね。差し支えなければ、どんな経験だったのかお話を伺いたいです。

 

 

 

藤原:過去の私は好きな人と楽しい話はできるのに、少し疑問に思うことや、ネガティブな話題は、なかなか口に出せませんでした。

 

たとえば、「私たちの関係って何?」といった深い話を避け、曖昧な関係を続けてしまったり、本当はセックスをしたくない時でも相手に合わせて応じてしまったり。

 

「本音を言って相手が離れてしまうくらいなら、言わないほうがいい」。そんなふうに自分を納得させながら、結果的に傷つく恋愛を繰り返していました。

 

当時はアメリカに住んでいたのですが、転機となったのは、友達が貸してくれた「カップル向けの質問カード」です。それは、パートナーと話すきっかけを自然につくってくれるものでした。

 

自分から切り出すには勇気がいる話題でも、カードを使えば無理なく言葉にできる。「このカードがあれば、私の恋愛は変わるかもしれない」と希望を感じました。

 

日本では、こうしたコミュニケーションカードがまだなかったので、「自分で作ろう」と思ったことが、セキララカードの始まりです。

 

 

セックスやお金の話が気軽にできるように。20代から熟年夫婦まで、世代を超えて届く声

 

ー セキララカードのユーザーさんからは、どのような声が届いていますか?

 

 

藤原:「付き合う・付き合わない」フェーズにいる20代前半の方たちからは、「セキララカードのおかげで自分からは言いづらかったことを話せるようになった」という声が届いています。

 

また、結婚や同棲を考えているカップルからは、「 『この人と一緒に暮らせるか』『結婚できるか』を考えるきっかけになった」という話も聞きました。

 

特に印象的だったのは、長年連れ添ったご夫婦のケースです。「子育てが落ち着き、会話が減っていた中、旅行先でお酒を飲みながらカードを使ってみたところ、普段あまり話さないご主人がたくさん話し始め、家族の雰囲気がとても良くなった」という嬉しいエピソードもありました。

 

特に、離婚経験のある方はセキララカードの意義を深く理解してくれます。大きな痛みを経験しているからこそ、対話の大切さを実感しているのだと思います。

 

あとは、世代を問わず、「お金」と「セックス」の話ができることに価値を感じてくださる方が多いです。

 

― 確かに、お金の話は、自分の人生をそのまま覗かれているような感覚になりますよね。 「今月、何にお金を使ったの?」と聞かれると、特に悪いことはしていないのに、なぜか答えづらい。そんな経験、きっと多くの人があると思います。セキララカードの質問は、どなたが考えているのですか?

 

 

藤原: 私が考えたり、海外のカードゲームを参考にしたりすることもあります。大学院で夫婦学やコミュニケーション学を教えている教授にチェックしてもらい、最終決定しています。

 

 

© 2026, セキララカード Sekirara Card

 

 

パートナーとのいい会話の鍵は「言語化・傾聴・未来」

 

― 藤原さんが思う、カップル間での「いい会話」の鍵は何だと思いますか?

 

 

藤原:大きく分けて、3つあると思っています。

 

一つ目は、自分の気持ちをきちんと言葉にすること
たとえば、 「ムカつく」「イライラする」で終わらせてしまいがちな感情を、「どんな言動に対して」「なぜそう感じたのか」まで掘り下げて考えてみる。すると、怒りの感情の奥に、実は寂しさがあったり、過去の経験が重なっていたりすることがあります。

 

二つ目は、相手の話を最後まで聞くこと
当たり前のようで、これがなかなかできないことなんです。途中で「でも私は」と口を挟みたくなってしまう。

 

自分の気持ちを伝えるのと同じくらい、相手の話を受け取る姿勢が大切です。

 

そして三つ目が、これからどうしたいかを二人で話すこと
言い合って終わりではなくて、「次に同じことが起きたらどうする?」と未来の話をする。ここまでできると、「話してよかった」と思えるし、二人の関係がより心地よくなると、私は感じています。

 

 

― うちの両親も「最後まで聞いてよ」と夫婦喧嘩の時に言っていました。相手の話を最後まで聞くのは、簡単そうで難しいですよね。
どうして私たちは一番近い存在に対してこそ、オープンに、正直に話すことが難しいのでしょうか?

 

 

藤原:その人の存在が大切だから、だと思います。

 

失いたくないからこそ、離れてしまうリスクのある話題は避けたくなる。結局は、相手を失いたくないのと同時に、自分が傷つきたくないからなのかもしれません。

 

― でも、話さないと、逆に失ってしまうこともありますよね。

 

© 2026, セキララカード Sekirara Card

 

 

すべてのカップルに、会話をするきっかけを

 

― どんな人にセキララカードを使ってほしいですか?

 

 

藤原:世界中のすべてのカップルに使ってほしいです。 婚姻届を出したらセキララカードがもらえるくらいの感覚で。

 

中でも特に届けたいのは、過去の私のように、自分を犠牲にする恋愛をしている人。 「思いやり」のつもりで我慢を重ねて、苦しくなってしまう。自分を責めてしまう人たちに、「関係は二人でつくっていくものだよ」、「嫌なことは嫌だと言っていいんだよ」ということを、セキララカードを通じて伝えたいです。

 

カードを眺めるだけで、 「パートナーとは、こういう話題が話せたほうがいいんだ」と気づきがあるかもしれないし、これまで恥ずかしくて避けてきたけれど、セックスの話に興味があると感じる人もいるかもしれません。

 

セキララカードが、新しい自分を見つけるきっかけになれたら嬉しいですね。

 

 

会話から、社会を変えていく。ヘルシーリレーションシップを日本に広げたい

 

― 最後に、セキララカードが今後目指していることを教えてください。

 

 

藤原:まず一つは、セキララカードの種類をもっと充実させることです。 家族向けのものや、チームビルディングに特化したもの。カップル向けでも、結婚前や出産前など、関係性のフェーズごとに分けたカードも作ってみたいですね。
その一方で、私たちが本当に目指しているのは、「ヘルシーリレーションシップ」という考え方や文化を、日本に広げていくことです。

 

そのためには、カードを作るだけでは足りなくて、「教育」と「エンタメ」の両方が必要です。

 

教育だけでは、正しさは伝えられても広がりにくい。エンタメだけでは、広がっても深くは浸透しない。だからこそ、この二つを両輪として進めていくことが大切だと思っています。

 

家庭内DVやデートDV、夫婦関係や親子関係の問題、学校でのいじめ、職場でのパワハラやセクハラ…..。今の社会にある多くの課題は、突き詰めると「人と人との関係」から生まれているものです。

 

言葉にすることの大切さを、社会全体で共有していかなければ、問題は増えていく一方です。

 

だからこそ、「ヘルシーな関係は、努力して築けるもの」「察するのではなく、ちゃんと言葉にすること」、そうした価値観を、カードづくりと並行して広げていきたいです。

 

 

― 世界的にも課題になっていますが、インターネットが普及したことで、対面で会話をする機会が減っています。特に若い世代では、その傾向が強まっていますよね。だからこそ、会話をすることの大切さを伝えていくことは大切ですね。本日はありがとうございました。

 

 

株式会社セキララカードについてはこちら▼
https://sekiraracard.com/

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ライター:プロフィール

1987年東京生まれ。

大学卒業後、損害保険会社の営業事務を6年間経験。

その後、夫の海外赴任に帯同するため退職し、1年間インド・ムンバイにて海外生活をおくる。

帰国後は、「おうちで働く」を一つの軸に、ベビーマッサージの先生、Webデザインの勉強、物販のお手伝い、ブログ運営、様々なことに挑戦しながら、最終的に「ライター」の仕事に巡り逢う。

興味のある分野は、人の働き方・生き方、マインドフルネス、教育。推しはBE:FIRST。プライベートでは2児の母。

インタビュー:條川純 (じょうかわじゅん)

日米両国で育った條川純は、インタビューでも独特の視点を披露する。彼女のモットーは、ハミングを通して、自分自身と他者への優しさと共感を広めること。


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