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想像力が羽ばたくアート展で、心を刺激する内なる旅へ

芸術の秋が近づいてきました。作品を観て、そのときの気分で解釈したり、自分の思うままに感じ取って心の栄養にすることがアートの楽しさ。もうすぐ開催予定のアート展をご紹介します。


紙がこんなに表情豊かだなんて

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いろいろな形で丸まったり、曲線を描いてしなったりーー不思議な文様をなしている白い素材。これ、平面素材である紙を使ったペーパーアートです。

ヘア&メイクアップアーティストとして活躍するRyujiさんが新たに手掛ける作品は、髪ならぬ「紙」。実験的にスタートしたクラフトワークが写真家の目に留まり、広告に起用されるなど、今その作品に注目が集まっています。

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神事などに使われることも多い白い紙には「浄化」の意味があるとされ、今回Ryujiさんが白い紙にこだわったのも、白が「私たちの心に静寂と安寧をもたらしてくれる」からだそう。

白い紙を切り、曲げたり、たわませたり、貼りあわていくプロセスは、基本、すべて手作業。細かな手仕事、微調整の妙、全体のバランスを整えて、アート作品として成立させること。そこには、ビューティークリエイターとして培われたセンスと技が存分に活かされています。


観る者にゆだねられた楽しみ方、感じ方

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そんな白い紙が生み出す偶然、そして不完全なフォルム。だからこそ、そこに存在する独特の美しさは新鮮で特別ーー。実際に作品を鑑賞できる機会が、9月に訪れます。それが、Ryujiさんの最新の作品が展示されるアート展『立方体の秩序と円錐の不調和』。


今回のアート展は、航空写真の第一人者として知られる写真家Michael Hitoshiさんとの合同展。彼とRyujiさんのコラボレーション作品の展示も予定されています。

Michael Hitoshiさんの写真は、ヘリコプターで5000フィート上空から眼下の街並みを真俯瞰でとらえたドラマティックな作品。いつもと異なる視点から眺めるその光景が、観る者に新しい視点を授け、感情を揺さぶります。

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「それぞれが自分の心の内側で感じることを大切にしてほしい」というRyujiさんからのメッセージ。ぜひ、構えず、自由に。新しいアートとの出合いと、そこから生まれる自分のなかの変化を楽しんでください。

『立方体の秩序と円錐の不調和』
会期:9月1日〜9月11日(11時〜19時)
場所:田中八重洲画廊
http://garou.tanakatochikanri.com/


Profile
Ryuji(りゅうじ)
ヘア&メイクアップアーティスト。東京でフリーランスとして活動した後、2000年に渡米。ニューヨークを拠点に、ヨーロッパ各国で活躍。2009年より東京に拠点を移し、著名人のヘア&メイクを担当するほか、化粧品メーカーの開発アドバイザーや、グローバルに展開する美容室グループのクリエイティブディレクターを務める。メイクアップを駆使した写真やインスタレーションの作品展を開催するなど、アーティスティックな活動も多い。
Instagram @ryujimake

Michael Hitoshi(まいけるひとし)
写真家。上空から真俯瞰で撮影を行う、世界で前例のない作風で知られる。2009年に発表した”Checker board” シリーズを皮切りに、2013年に発表した “LINE” シリーズは、写真界のアカデミー賞と言われるインターナショナルフォトグラファーアワード(USA)スペシャル部門 最優秀賞を受賞。各国で数々の賞を受賞し、全世界で高い評価を得ている。
Instagram @michaelhitoshi_official


TEXT = Humming編集部

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