インターネットやSNSの発達により、私たちは世界中の情報を瞬時に手に入れられるようになりました。便利な反面、膨大な情報に振り回されてしまうことも……。
SNSで流れる友人の幸せそうな投稿を見て、自分の人生と比べてしまったり、ニュースで報道される出来事に不安を感じたり、気がつかないうちに心が疲れてしまうことがあるのではないでしょうか。
そんなときには、一度立ち止まって、自分自身と向き合ってみることが大切です。心の中に溜まったざわつきを手放し、内なる平穏を取り戻す。その1つの手段が「瞑想」です。
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そもそも、瞑想とは
瞑想とは、自分自身の心と向き合い、内面を見つめるための方法の一つ。自分の心の状態を客観的に観察するためのツールと言えるでしょう
瞑想の方法は様々ですが、基本的には、静かな場所に座り、目を閉じ、呼吸に意識を向けることから始まります。瞑想中は、仕事の心配事、昨日の出来事、今日のやることなど、様々な考えや感情が頭の中に浮かんでくるものです。
最初はこれらの雑念を追い払おうとしがちですが、瞑想の目的は、雑念を無理に消し去ることではありません。むしろ、雑念をそのまま受け入れ、まるで空を流れる雲を眺めるように、客観的に観察することが大切なのです。
例えば、仕事の心配事が頭に浮かんできたら、「私は仕事の心配をしているな」と認識し、その考えにはあまり深入りせず、ゆっくりと呼吸に意識を戻します。このように、雑念をあるがままに受け入れ、静かに観察する練習を重ねることで、次第に自分の心の動きを客観視できるようになっていきます。
とはいえ、「瞑想を日々の生活に取り入れたい」と思っても、何から手をつけたらいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、誰でも気軽に始められる簡単な瞑想法をいくつかご紹介します。
初心者OK。今日から始める5つの簡単瞑想方法
1日5分、何もしない時間を作る
忙しい現代社会では、仕事に家事に育児と、毎日やることが山積みで自分と向き合う時間が後回しになりがちです。
だからこそ、意識的に自分と向き合う「無になる時間」を日々の中に取り入れてみましょう。最初は5分間でも大丈夫。継続することで少しずつ変化を感じることができるでしょう。
例えば、寝る前や起きる前の5分間、ベッドの上に寝転がり、目を閉じます。吸う息で腹部を膨らませ、吐く息で腹部を凹ませる。呼吸は心を落ち着けるための強力のツールです。ゆっくりと深呼吸をしながら、呼吸に意識を向けてみましょう。
最初のうちは、5分間でも長く退屈に感じるかもしれません。しかし、これを習慣づけていくうちに、次第に瞑想に集中できるようになり、心が落ち着いてくるはずです。
感じたことをノートに書き出す
朝目覚めた直後、まだボーっとしている間に、頭の中に浮かんでくる様々な思いを、そのままノートに書き出してみましょう。これは「モーニングページ」と呼ばれる手法で、頭の中をスッキリとさせ、一日をフレッシュな気持ちで始めるのに効果的です。
ノートを開いたら、思いつくままに書き始めます。例えば、「昨日は夜遅くまで仕事をしていたから、まだ眠い…」「今日は友人との約束があるから、楽しみだな」「最近運動不足だから、今日は公園を散歩しよう」など、何でも構いません。
大切なのは、文章の形式や見た目にこだわらず、自分の感情や思考を自由に表現すること。スペルの間違いや文法の誤りを気にする必要はありません。目安は3ページ。頭の中を言葉にして、ペンを走らせてみてください。
「モーニングページ」を毎朝続けていくことで、自分の思考パターンや感情の変化に気がつけるようになるでしょう。
ヨガをする
ヨガは心身のバランスを整える古代からの知恵です。ポーズに合わせて深く呼吸をすることで、体に酸素を十分に取り込み、老廃物を排出できます。同時に、呼吸に意識を向けることで雑念が消え、心が静まっていくのを感じられるでしょう。
今では、YouTubeでも様々なヨガのレッスンを気軽に受けることができます。
「朝ヨガ」や「夜ヨガ」といった、時間帯に合わせたプログラムや「自律神経を整えるヨガ」など、特定の目的に特化したプログラム、また、5分や10分といった短時間で完結するレッスンも多数あります。
これなら忙しい日々の中でも、隙間時間を見つけてヨガができるでしょう。ヨガを通して、心身のバランスを整え、不安感を和らげていきましょう。
瞑想グッズを取り入れる
瞑想を始めるにあたって、専用のグッズを取り入れるのも一つの方法です。香りや視覚的なアイテムなど、自分に合ったグッズを探してみましょう。
たとえば、アロマディフューザーを使って、お気に入りの香りを部屋に広げるのも効果的です。ラベンダーやカモミールなどのリラックス効果のある精油を使えば、心が落ち着き、瞑想に集中しやすくなります。
他にも、ビー玉が流れるオブジェを眺めているだけで今に集中できる商品なども販売されています。視覚的に心を落ち着けるアイテムを自宅に飾り、「無になる習慣」を作るのも一つの方法です。
不安に襲われたときは、瞑想の力を借りよう
不安感に襲われたとき、私たちは「あの時こうしていれば…」「もし〜だったらどうしよう」といった考えを繰り返し、ネガティブな思考から抜け出せなくなることがあります。
そんなときこそ、瞑想の力を借りてみましょう。深呼吸をして今この瞬間に意識を向け、不安な感情をそのまま受け止めるのです。
最初は難しく感じるかもしれませんが、毎日5分でも自分自身と向き合う時間を持つことで、徐々に瞑想が習慣化され、不安への対処法が自然と身についていくでしょう。
心の平穏を取り戻す第一歩は、自分自身と向き合うことから始まるのです。
ライター:プロフィール
1987年東京生まれ。
大学卒業後、損害保険会社の営業事務を6年間経験。
その後、夫の海外赴任に帯同するため退職し、1年間インド・ムンバイにて海外生活をおくる。
帰国後は、「おうちで働く」を一つの軸に、ベビーマッサージの先生、Webデザインの勉強、物販のお手伝い、ブログ運営、様々なことに挑戦しながら、最終的に「ライター」の仕事に巡り逢う。
興味のある分野は、人の働き方・生き方、マインドフルネス、教育。推しはBE:FIRST。プライベートでは2児の母。