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収集癖(ホーダー)を解消!片づけが楽になるための第一歩

収集癖(ホーダー)の娘が学んだ「モノがあふれる」状態との向き合い方

 

 

はじめまして。子どもの頃、わたしは友達を自宅に招いたことがほとんどありませんでした。

 

厳しく止められていたわけではありませんが、当時のわたしには「うちの家が普通ではない」と感じる部分があり、誰かに見られるのが恥ずかしかったのです。

 

振り返ってみると、それがわたしの“収集癖(ホーダー)をもつ親”の娘としての始まりでした。

 

ここでは、モノがあふれる状態とどう向き合い、心地よい暮らしを取り戻したかをお話しします。

 

収集癖をもつ親と暮らす日常

 

 

家が“普通”じゃないと気づいた日

いつから自分の家がほかの人の家と違うと気づいたのかは、はっきり覚えていません。

 

でも、おじいちゃんやおばあちゃんの家を訪れると、部屋が整理整頓されていて、食卓もすぐにセッティングできました。

 

その光景を見て「うちとは違う」と子ども心に思ったのです。わたしの父は収集癖の気質が強く、「いつか誰かが必要になるかもしれない」という“念のため”の考え方でリサイクルショップやフリーマーケットに通い、家具や部品をどんどんため込んでいました。

 

一方の母は買い物で幸せを感じたいタイプだったようで、朝から夜遅くまでショッピングに出かけ、戦利品をそのまま部屋に置きっぱなしにすることを繰り返していました。

 

子どもながらに「なんだか変だな」とは感じつつも、当時はそれが自分にとって“普通”の生活だと思っていたのです。

 

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収集癖がわたしにも受け継がれた瞬間

 

 

“感情の隙間”を埋めるために増えるモノ

大人になってから気づいたのですが、わたし自身も「モノを持つことで心の穴を埋めようとしていた」面がありました。

 

押し入れには山ほどのシャンプーやコンディショナー、ボディソープなどがストックされ、クローゼットにはタグ付きの服や使わないアクセサリーがあふれていました。

 

「このままじゃ本当にまずい」と思った瞬間、幼い頃に見た父や母の姿が頭をよぎりました。

 

自分もまた収集癖を引き継いでいたと気づいたのです。

 

収集癖の思考と向き合うための第一歩

 

 

1カ所ずつ小さな片づけから始める

いきなり「家じゅうのモノをすべて捨てる!」と大規模な片づけを行うのは、収集癖をもつ人には大きなショックとなり、結局モノが戻ってしまうことが多いです。

 

そこでわたしは、まず1カ所ずつ分割して片づける方法を選びました。

 

たとえばキッチンの引き出しだけ、クローゼットの一段だけというように区切ると、心の負担が減ります。

 

不要なモノを捨てたり寄付できるよう「専用ボックス」を家に常備し、満杯になったらそのまま処分する習慣をつけました。

 

こうしてモノが再び増えるサイクルを断ち切ったのです。

 

買い物の「蛇口」を閉める

片づけを進めながら、新しいモノを買い続けていては意味がありません。

 

たとえば、お風呂の栓を抜かずに水を出しっぱなしにするようなものです。

 

まずは「本当に必要か?」と自分に問い、衝動買いをやめました。

 

シャンプーを買いたくなったらまず家にあるストックを確認し、まだ使えるなら新しく買わないようにしたのです。

 

その分のお金を「体験」にまわし、友人との食事や旅行、習い事など心が満たされることに使うようにしました。

 

すると「モノを買わなくても意外と平気かも」と感じられるようになったのです。

 

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思い出の品をどうするか

 

 

大切なモノは飾ることを意識する

祖母の帽子や両親の雑貨など、実家から譲り受けた品は大切にしたい気持ちがあります。

 

しかし、それらを引き出しの奥にしまいっぱなしでは、折角の思い出も活かせません。

 

わたしは「飾りたい」と思ったものだけを残し、それ以外のものは欲しがる家族や親戚に譲ったり、リサイクルショップで手放しました。

 

形あるモノをすべて持っていなくても、思い出そのものは消えないのだと気づいてからは、手放すことへの抵抗も少なくなりました。

 

収集癖との決別で得られた心の変化

 

 

多すぎるモノを減らすと心が軽くなる

部屋を少しずつ片づけていくうちに、驚くほど気持ちが穏やかになったのを感じました。

 

物理的なスペースが広がると、心にも余裕が生まれるのです。

 

モノを減らす過程で「本当に必要なものは何か」「どんな生き方をしたいのか」と自分の内面に向き合うきっかけにもなりました。

 

最終的には部屋が見違えるほどスッキリして、帰宅したときには「ホッ」と落ち着ける空間になりました。

 

これこそが父と母が本当に求めていた「居心地のいい家」だったのだと思います。

 

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まとめ

 

収集癖(ホーダー)は「いつか必要になるかもしれない」という不安や「買い物で一瞬の幸せを得たい」という思いによって、モノがどんどん増えていくのが特徴ですが、一気に大量のモノを捨てるやり方では心理的負担が大きく、結局は元に戻りがちです。

 

少しずつ区切って片づける方法を取り入れ、買い物の蛇口をしっかり閉めることで増え続けるサイクルを断ち切り、本当に必要なものを選び取る習慣を身につければ、自宅が心から休まる場所になり、気持ちにも余裕が生まれます。

 

わたしの経験が同じような悩みを抱える方や、そのご家族の暮らしを楽にするヒントになればうれしいです。


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