
40代を迎え、以前には感じなかった体の変化を感じることがありませんか?手足の冷えが取れない、夜ぐっすり眠れない、イライラが止まらない……。それはわがままな悩みではなく、変わりゆく体からの大切なサインです。
今回は、香港でよもぎ蒸しサロンを経営するYuriさんに、私たち女性にとってよもぎ蒸しがなぜ良いのか、など大人の女性の体を立て直すヒントを伺いました。
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40代の女性を襲う「冷え」と「不調」の正体
ーー 40代に入ると、急に冷えや体の不調を感じる女性が増えます。こうした悩みに「よもぎ蒸し」はなぜ良いのでしょうか?
40代は更年期に向けてホルモンバランスが大きく揺らぎ始める時期です。よもぎ蒸しで体を芯から温めることには、非常に多くのメリットが期待できます。
まず、体が温まることで血液循環がスムーズになります。これによって冷えの解消に繋がるだけでなく、免疫力の向上も期待できますし、何より「よく眠れるようになった」というお声を多くいただきます。また、高いデトックス作用によってお肌の状態が整うという嬉しい変化も期待できますね。
特に40代の方が悩まれる更年期の諸症状の緩和や、生理痛、PMS(月経前症候群)、子宮系のトラブルといった、女性特有のデリケートなお悩みに対して、そっと和らげてくれるような働きかけが期待できるのが、よもぎ蒸しの最大の魅力です。
驚愕の「粘膜吸収」:デリケートゾーンは二の腕の42倍!?
―― 以前、Yuriさんのサロンで「デリケートゾーンの吸収率は二の腕の42倍」というお話をっ聞いて驚きました。
そうなんです。少し専門的なお話になりますが、私たちの皮膚には「経皮吸収」という仕組みがあります。二の腕の吸収率を「1」とした場合、頬や顎は13倍、背中は17倍。そして、デリケートゾーン(膣粘膜)は42倍という、体の中で最も高い数値を示しているんです。
つまり、ここは「良いものも、悪いものも、最も吸収しやすい場所」ということ。だからこそ、普段使う石鹸なども、擦らずに優しい泡で洗う「フェミニンウォッシュ」のような専用のケアが大切になってきます。
よもぎ蒸しでは、この吸収率の高い粘膜にダイレクトにハーブのスチームを当てます。これによって粘膜が活性化され、普段の排泄だけでは出し切れなかった毒素や、古い細胞・角質などの老廃物の排出を促す効果が期待できるのです。
お風呂とは違う「芯」へのアプローチと「自律神経」の調整
―― 体を温めるならお風呂でも良さそうですが、よもぎ蒸しならではの「整う」感覚の正体は何でしょうか。
お風呂との大きな違いは「女性特有の疾患」への特化と「自律神経」へのアプローチです。
現代女性はストレスが多く、常に「交感神経(活動の神経)」が優位になりがちです。これが自律神経の乱れ、つまり不眠や疲労感の原因になります。よもぎ蒸しで温まると血管が広がり、血流が改善されます。すると、リラックスを司る「副交感神経」が刺激され、心身が解き放たれていくんです。
また、筋肉の緊張がほぐれて酸素が全身に行き渡ることで、自律神経失調症特有の症状も和らぐことが期待できます。特によもぎは「子宮に効く」と言い伝えられてきた歴史があり、産後の子宮ケアや不妊、更年期のお悩みにも効果が期待できます。
―― よもぎ蒸しの後に、普段の汗とは違う「サラサラ感」を感じるのも不思議です。
そうですね。運動でかく汗は水分や塩分、アンモニアなどを含む「ベタつく汗」になりやすいのですが、よもぎ蒸しの汗は体幹から芯まで温まることで出る、老廃物を含んだ「質の良い汗」なんです。水銀やヒ素などの有害重金属や、食品添加物の残留物などを排出するデトックス効果が期待できるため、終わった後は驚くほどスッキリしますよ。
効果を実感するための「理想のペース」とは?
―― 忙しい毎日の中で、どのくらいの頻度で通うのが効果がありますか。
初めてよもぎ蒸しを体験される方には、最初の2〜3回はあまり日を空けず来ていただくのがベストだとお伝えしています。理想は「1週間のうちに3回ほど」続けて座っていただくこと。まずは集中して体を温め、巡りのベースを作ってしまうんです。
その後は、週に1回のペースで継続されるのが理想的ですね。ただし、生理中はお座りいただくことができません。生理の期間は避けていただき、ご自身のサイクルに合わせて週1回を習慣にされると、変化が期待できるかと思います。
―― 生理中は完全にお休みしなければならないのでしょうか?
生理中で体調が優れない時は無理をしないのが一番ですが、当サロンでは「足蒸し」というメニューもご用意しています。膣粘膜ではなく、ふくらはぎに蒸気を当てる方法です。粘膜吸収ほどの効率はありませんが、足を温めることでむくみが取れたり、香りでリラックスできたりといった効果が期待できますよ。

本場・韓国の最高品質と日本のホスピタリティ
―― Yuriさんのサロンは、使っている道具へのこだわりがすごいですよね。
ありがとうございます。当サロンで使用している椅子や壺は、本場・韓国の陶芸家が焼き上げた最高級品です。良質な天然黄土を使っているので、熱を加えることで良質な遠赤外線が放出され、お体をより深部から温めることができます。
薬剤も、デトックス・子宮ケア・美肌に特化した配合の無農薬ハーブのみを厳選しています。香りの癒やしも重要で、嗅覚から脳の感情を司る部分へは、わずか0.2秒以下で信号が届きます。良い香りを嗅いで「あぁ、幸せ」と感じる瞬間、すでに体はリラックスモードに切り替わっているんですよ。
―― 香港の大都会にありながら、一歩サロンに入ると「ここは日本?」と感じるような別世界ですね。
外はガヤガヤしていますが(笑)、サロン内では「日本ならではのおもてなし」を大切にしています。海外生活は想像以上にストレスが溜まるものです。言葉の壁を気にせず、日本人である私に体の悩みを打ち明け、心を緩めていただける場所でありたいですね。お客様からは「ここは東京ですか?」なんて言っていただけることもありますね。
Yuriさんが実践する「基本」のセルフケア
―― 最後に、日々忙しく過ごす女性たちへ、Yuriさんが大切にしている習慣を教えてください。
意識的にこういったことをケアしていますね。
1. 朝の白湯: 年中通して、まずは火にかけた白湯を飲む。眠っていた内臓が動き出すのが分かります。
2. 発酵食品と大豆: 香港は外食も多いですが、家では野菜たっぷりの豚汁や納豆、豆乳を欠かしません。イソフラボンや麹の力は、女性の味方です。
3. 睡眠の質: ネットフリックスを夜更かしして見すぎない(笑)。睡眠不足はすべてのパフォーマンスを下げ、メンタルにも影響します。
結局、子供の頃に親から言われていた「よく食べ、よく寝て、体を温める」という基本が、40代以降の体には何よりの薬になるんですよね。年齢を重ねることは、こうした基本に立ち返ることなのかもしれませんね。

Yuriさんプロフィール
香港の湾仔にてよもぎ蒸しサロン経営。ロンドンでの生活を経て2011年に香港に移住。2012年にイメージコンサルティングサロンを始め、2022年からはよもぎ蒸しも導入。外見と内面の両面からキレイになるサロンを運営。
https://www.instagram.com/yomogimushi.hk

ライター:プロフィール

著者:堀江知子(ほりえともこ)|香港在住ライター
民放キー局にて、15年以上にわたりアメリカ文化や社会問題についての取材を行ってきた。
2025年からは香港に移住しフリーランスとして活動している。noteやTwitterのSNSや日本メディアを通じて、アフリカの情報や見解を独自の視点から発信中。
出版書籍:『40代からの人生が楽しくなる タンザニアのすごい思考法 Kindle版』。
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