セックスしたくないと思うのはなぜ?私に何か問題があるの?
壊れているわけじゃない。そう感じるのは、それだけ繊細で、まっすぐなあなたの証です。
「もうセックスをしたくない」と感じているなら、あなただけではありません。
以前はセックスがワクワクするものだったり、パートナーとのつながりを感じる時間だったりしたかもしれません。あるいは、最初から複雑な感情があった人もいるでしょう。でも今は、避けたいもの、プレッシャーを感じるもの、あるいは全く考えないものになっている——そんな自分に戸惑ったり、不安になったりするかもしれません。そして、多くの人が最初に抱く疑問はこうです。
「私、おかしいのかな?」
その答えは、いいえ。
でも、あなたのその気持ちは、きちんと向き合う価値のある大切なサインです。
セックスへの関心が薄れたり、まったく感じられなかったりするのは、実はとてもよくあること。特に長期的なパートナーシップの中で、仕事、子育て、感情的な負担、そして未解決の関係の問題などを抱えている女性にとっては、なおさらです。これは多くの人がセラピーに訪れるきっかけにもなっています。
では、なぜ性欲は変化するのか?
それはあなたに何を伝えようとしているのか?
そして、セラピストと一緒に取り組むことで、どうすれば自分自身やパートナーとのつながりを取り戻せるのか——
一緒に探っていきましょう。
関連記事:セックスレスの原因とは?|なりやすい夫婦の特徴や解消法を解説
Contents
セックスしたくないとはどういうこと?
性欲は、生まれつきの性格のように「固定されたもの」ではありません。人生や人間関係の中で、波のように増えたり減ったりする自然なものです。
だから、セックスへの興味に変化を感じたとしても、それはあなたの「失敗」ではなく、何かのサインかもしれません。
性欲が薄れる理由には、ストレス、怒り、疲労、パートナーとの距離感、あるいは性に対する恥の感情など、さまざまな要因が関係しています。けれど、こうしたサインを「ただの自分の問題」だと決めつけてしまう人は少なくありません。
実際には、性欲というのはとても複雑なもの。
それは、人間関係・感情・ホルモン・心理状態など、いくつもの要素が絡み合ってできています。だからこそ、適切なサポートがあれば、自分に合った形で理解し、取り戻すことも可能です。
また、「性欲が低いこと」と「無性愛」は別のものであることも大切なポイントです。
無性愛とは、ごく少ない、あるいはまったく性的な欲求を感じないという性的指向のひとつで、決して「治すべき問題」ではありません。
人間関係・感情・ホルモン・心理状態など、いくつもの要素が絡み合ってできています。だからこそ、適切なサポートがあれば、自分に合った形で理解し、取り戻すことも可能です。
一方で、性欲の低下は、「以前と違う自分に戸惑っている」「パートナーとの関係に影響が出ている」など、悩みや違和感を伴う場合が多いです。
自分がどちらに当てはまるのかわからないと感じるときは、セラピーを通して丁寧に探っていくこともできます。
好奇心と優しさをもって、自分自身を見つめ直す時間を持つこと。それが第一歩です。
今セックスをしたくない理由とは?
性欲が低下するのには、よくある理由がいくつもあります。以下はいくつかの代表的な例です。
1. 頭の中が常にフル回転(メンタルの負担と圧倒感)
多くの女性にとって、セックスには「時間」だけでなく「心の余裕」も必要です。
やるべきこと、家族のケア、仕事のストレスで頭がいっぱいのとき、今この瞬間に集中したり、身体のつながりを楽しむのは難しくなります。
2. 燃え尽きや感情的な疲労
慢性的なストレスや疲労は、自律神経に大きな影響を与えます。
“生き延びるモード”に入っているとき、身体は性的興奮や親密さよりも、まず休息と回復を優先します。これは「失敗」ではなく、生物学的な反応です。
3. パートナーとの距離感やモヤモヤ
欲望は、安全で安心できるつながりの中で育ちます。
感情的に距離を感じていたり、言えない不満やすれ違い、家事や育児の負担が一方に偏っているような関係では、セックスに前向きになれなくて当然です。
4. セックスがしばらく「心地よくなかった」
過去のセックスが、プレッシャーが強かったり、満たされなかったり、一方通行だったと感じる経験があると、体は「また同じ思いをするかも」と予測してしまいます。
これはあなたが壊れているからではなく、神経系があなたを守ろうとしている証拠です。
5. ホルモンの変化や身体的な要因
更年期、産後の回復期、慢性的な痛み、特定の薬の影響なども、性欲に影響を与えることがあります。
こうした身体的・ホルモン的な変化を理解することは、「問題」として扱うのではなく、癒しとケアのスペースをつくるためにとても大切な視点です。
この状態が続くと、やがて感情的な距離が広がったり、スキンシップが減ったり、「自分は魅力がないのかも」といった自己否定の感情につながることもあります。
「セックスしたくない…」が関係に与える影響とは?
多くのカップルにおいて、性欲の低下は特定のパターンを生み出します。
ひとりが求め、もうひとりが避ける。
そしてふたりとも、拒まれたように感じたり、イライラや戸惑いを抱えたりする——そんな悪循環が生まれてしまうのです。
この状態が続くと、やがて感情的な距離が広がったり、スキンシップが減ったり、「自分は魅力がないのかも」といった自己否定の感情につながることもあります。
セックスがない=関係に問題がある、と考えてしまいがちですが、実はセックスへの興味の低下は、関係そのものではなく、その関係が存在している“環境”に原因があることも多いのです。
そんなとき、セラピーは大きな助けになります。
「セックスしたくない…」が関係に与える影響とは?
多くのカップルにおいて、性欲の低下は特定のパターンを生み出します。
ひとりが求め、もうひとりが避ける。
そしてふたりとも、拒まれたように感じたり、イライラや戸惑いを抱えたりする——そんな悪循環が生まれてしまうのです。
この状態が続くと、やがて感情的な距離が広がったり、スキンシップが減ったり、「自分は魅力がないのかも」といった自己否定の感情につながることもあります。
セックスがない=関係に問題がある、と考えてしまいがちですが、実はセックスへの興味の低下は、関係そのものではなく、その関係が存在している“環境”に原因があることも多いのです。
そんなとき、セラピーは大きな助けになります。
セラピーが「セックスしたくない」気持ちに寄り添い、つながりを取り戻す手助けに
個人でもカップルでも、セックスセラピーは「性欲との関係性」を深く理解し、自分に優しく向き合うための力強いサポートになります。
必ずしも「危機的な状況」である必要はありません。
「なんだか自分らしくないな」
「前はもっと親密だったのに、今はそれがない」
——そんな小さな気づきがきっかけでセラピーに訪れる人も多くいます。
セラピーで得られるサポートの一例:
● 恥や罪悪感のない、安全な対話の場
「なぜ今セックスをしたくないのか」を無理に説明したり、すぐに解決しなきゃと焦る必要はありません。
経験豊かなセラピストは、あなたの「今ここにある感情」をそのまま大切に扱ってくれます。
● 神経系を整えるためのツール
性欲が低下しているとき、多くの人は無意識に慢性的なストレスや緊張状態にあります。
セラピーでは、マインドフルネスを取り入れた方法などを通じて、自分の身体と穏やかにつながり直すサポートが受けられます。
● カップルで再びつながるための対話サポート
カップルセラピーでは、「セックスしなきゃ」というプレッシャーを和らげ、感情的な親密さを育むことを目指します。
それは、率直な会話の練習や、長年のわだかまりを解消するプロセス、今の2人に合った“つながり方”を再定義することかもしれません。
● 欲望に対する新しい見方を育む
性欲はいつも自然発生的で情熱的とは限りません。
「リラックスできる」「大切にされている」「安心できる」——そんな土壌の上に、ゆっくり芽生える“反応的な欲望”もあります。
セラピーでは、他人と比べることなく、自分にとっての欲望のかたちを丁寧に見つめ直すことができます。
セックスしたくない…でも、どこから始めればいいの?
それで大丈夫です。すべてを完璧に理解している必要なんてありません。
むしろ、セラピーとは「わからないままの自分」にも居場所がある場所です。
「セックスしたくない」と感じること、 パートナーとの関係にモヤモヤがあること、
自分の心や体にピンとこない感覚——そうした違和感や戸惑いも、セラピーでは大切な入り口になります。
セラピーは、あなたの今いる場所から、 無理なく、自分らしい一歩を見つけていくためのサポートです。
セラピーでは、性欲の低下やセックスへの不安、 感情的・身体的なつながりの難しさなど、 個人やカップルが直面するさまざまなテーマに、 安心・丁寧に向き合うことができます。
ひとりでも、パートナーと一緒でも。 「どうしたらいいかわからない」から始めても、もちろん大丈夫。
セラピーは、あなたの今いる場所から、 無理なく、自分らしい一歩を見つけていくためのサポートです。
「セックスしたくない自分」を責める前に──セラピーという選択肢
診断があるわけでも、深刻な危機があるわけでもなくていいのです。
こんなふうに感じているなら、セラピーが助けになるかもしれません:
- 自分の身体や性欲から切り離されたように感じる
- セックスが「選択」ではなく「義務」のように思える
- パートナーと親密さについて話さなくなった
- 自分の性欲の程度について、罪悪感・恥・混乱を感じている
- 親密な時間に、もっと「今ここ」にいて、つながりを感じたいと思っている
あなたの感じていることには意味があります。
その思いを整理する場所として、セラピーはとても有効な手段です。
あなたは壊れてなんかいない。ただ、人間らしいだけ。
性欲の低下は、欠点でも異常でもありません。
それは、心や身体が「ちょっと立ち止まってほしい」と送ってくれているサイン。
そしてそのサインは、多くのセラピーで、癒し・気づき・深いつながりへの出発点になります。
この気持ちを、ひとりで抱える必要はありません。
セラピーは、性との向き合い方や、自分自身・パートナーとの関係を見つめ直す安全な場所です。
「なんだかうまくいかない」「自分でもよくわからない」——そんな曖昧な感覚からでも大丈夫。
今感じていることにそっと寄り添い、あなた自身のペースで一歩ずつ進んでいくために、セラピーは力になれます。
