40歳を目前に考える、限られた人生の過ごし方
Humming編集部 條川純のコラムをお届けします。
久しぶりに会った友人の子どもの成長に、時の流れの速さを実感する今日この頃。40歳を間近に控え、これまでよりも時間の尊さを感じるようになりました。
私は少し前、2年間交際した彼との別れを経験しました。彼は優しく、私のすべてを受け入れて愛してくれた人。しかし、一緒にいる期間が長くなるに連れて、彼の内面の複雑さを知り、別れを選ばざるを得ませんでした。
けして傷つけられたわけではなく、それどころか彼からたくさんの優しさをもらっていた私。別れを意識しはじめてからは、「私がわがままなだけなのかも……」「ありのままの彼を受け入れるべきなのでは……」と罪悪感を感じることもありました。
しかし、悩んだ末に自分の本心に従うことを決め、その結果、彼を深く傷つけてしまったのです。
この経験を機に、過去を振り返り、これからの人生の過ごし方を深く考えるようになりました。
Humming編集部Project Coordinator 條川純
1984年生まれ。アメリカ生まれ、アメリカ育ち。現在はひとり暮らしをしながら、生涯を共に過ごせるパートナーを探している。 |
流れのままに生きてきた39年間
これまでの人生を振り返ると、私は大きな人生の決断に関して、いつも流れに身を任せるタイプでした。特に恋愛においては、相手の優しさに惹かれ、深く考えることなくお付き合いを始めることが多かったのです。
そういった傾向は、中高時代に感じたコンプレックスが影響しているように思います。私は中学高校の4年間を日本のインターナショナルスクールで過ごしました。そこにいたのはスラリとした美人ばかり。アメリカで生まれ育ち、これまで食事のカロリーや自分の体型を気にせずに過ごしてきた私とはまるで異なっていたのです。
さらに、日本ではスリムで可愛い女の子が男の子から人気を集めていました。いつも友達の影に隠れる私。当時は自分自身をまるで「みにくいアヒルの子」のように感じ、寂しさを感じていたのです。
そんな経験から、男性に優しくされると嬉しさのあまり、深く考えずにお付き合いをしてきました。「私のことを好きになってくれなんて……」という思いが強かったからです。
若さゆえの未熟さから、最終的には自分のことも、相手のことも傷つけてしまうこともありました。
とはいえ、良いことも悪いことも経験したからこそ、今の私がいる。これまでの自分の選択を後悔しているわけではありません。
しかし、40代を間近に控え、さらに彼との別れを経験したことで、今後の自分はどんな人生を歩んでいきたいのかを深く考えるようになったのです。
40歳を目前に考える自分の生き方
広くて綺麗な豪邸に住んだり、高級車を所有したり、ブランド物で着飾ったり、私はそういったことを望んでいるわけではありません。私が求めているのは自分の心に正直に生きること。
仕事においては、情熱を注げる環境を自ら選び、目標に向かって全力で取り組みたい。そして、おばあちゃんになるまで働き続けるのが理想です。
恋愛面では、一生を共に過ごしたいと思える相手と出会い、愛し合い、サポートし合って穏やかに生きていきたい。
そして、人生の終わりを迎える時には、自分に対して「頑張ったね」と言えるような、後悔のない人生を歩みたいと強く願っています。
そのためにも、これからは流れに身を任せて生きるのではなく、キャリアも友情も恋愛関係も、これまでよりも慎重に選択していきたい。人生はあっという間に過ぎ去っていくから、限られた時間をより有意義に過ごしたいからです。
特に恋愛においては、付き合ってから「なんだか違うかも……」ということが起こらないよう、お付き合いをする前にもっと相手のことを知る努力をしたいと思っています。
人生の主人公は自分自身
自分が本当に大切にしたいものは何か。
どんな人生を歩みたいのか。
40歳を目前にした今、私はこんな問いを自分自身に投げかけています。
人生は有限。私たちは毎日着実に死に近づいています。死を意識して生きていくことは、不吉なことや悪いことではないと私は思います。むしろ、限られた時間をどう生きるかを考える良いきっかけになるのではないでしょうか。
どんなに慎重に生きていても、人生には思わぬ出来事や困難があるでしょう。それでも、失敗を恐れずに挑戦し、うまくいかない時は方向転換する勇気を持つ。そして何よりも自分らしく生きることを大切にする。人生の主人公は自分自身なのだから。
あなたはどんな人生を歩んでいきたいですか?