Humming♪

30代は人生の転換期!?恋愛・健康・性事情まで赤裸々対談

Writing by
大浦 沙織(おおうら さおり)

 

Humming編集部の永野 舞麻と條川 純。もうすぐ40歳を迎える2人が、歳を重ねる中で感じた変化や40代への展望を赤裸々に語り合いました。全く異なるライフスタイルを送る2人に共通していたのは、歳を重ねるごとに感じたポジティブな変化。

 

恋愛観、健康、セックス論まで、等身大の姿を映し出す赤裸々トークをお楽しみください。

 

プロフィール

Humming編集長 永野 舞麻

1984年生まれ。16歳までを日本で過ごした後、海外へ移住。大学で出会ったアメリカ人の夫と結婚し、現在はカリフォルニア在住。3児の母。

高校時代、スイスに住んでいたときに自然の偉大さに触れ、地球環境保全について学び始める。アメリカの美術大学でテキスタイル科を専攻。

今でも古い着物の生地などを使って、子育ての合間に作品を制作し続けている。

 

Humming編集部Project Coordinator 條川純

1984年生まれ。アメリカ生まれ、アメリカ育ち。現在はひとり暮らしをしながら、生涯を共に過ごせるパートナーを探している。
ハミングを通して、自分自身と他者への優しさと共感を広めることをモットーにしている。

 

ライフスタイルは十人十色

ーお二人は同じ年ですが、結婚して3人のお子さんがいる舞麻さんと、ひとり暮らしをしている純さん。ライフスタイルはそれぞれ異なりますよね。人生には様々な選択肢があると思いますが、結婚や家族についてどのような考えをお持ちですか?

 

アメリカでは約2人に1人が離婚する時代。離婚は大変そうなイメージがあるので、必ずしも結婚にこだわらず、おじいちゃんおばあちゃんになっても一緒に人生を歩んでいける方と巡り会えたら幸せだと思います。私はそれほど子どもが欲しいとは思っていないので、時間をかけてじっくり相手のことを知りながら、この人だと思える人に出会えたら良いですね。

 

ただ、年を重ねるほどに自分の気が強くなっているので、そんな私を好きでいてくれる男性がいるのかな……と不安に思うこともあります。理想の相手を探している間に、おばあちゃんになっていたらどうしよう。

 

舞麻私はアメリカ人の夫と結婚して14年目になります。夫とは20歳の時に出会って、同棲も遠距離も経験してから結婚しました。

 

とはいえ、元々結婚願望があったわけではありません。私の両親は離婚しているので、どうせ離婚するくらいなら入籍しなくても良いと思っていたのです。しかし、頻繁に日本とアメリカを行き来していたので、入国審査で手間取るようになり、スムーズに入国するためにという全くロマンチックでない理由で入籍しました。笑

 

ー純さんは相手のことをよく知ってから結婚を考えたいとのことですが、舞麻さんも同棲・遠距離を経験して、相手のことをよく理解してから結婚に至ったのでしょうか?

 

舞麻よく恋愛は3年と言われますよね。誰と恋に落ちてもいつかは冷めるのなら、いつか恋心が冷めた時も、家族として尊敬し愛していける人がいい。それを考えた時にこの人なら!とそう思えたことが夫との結婚の決め手になりました。とはいえ、20年以上連れ添っていても、今でも「この人無理!」と思うこともありますよ。お互いを思いやりながら微調整を続けています。

 

ー微調整とは?

 

舞麻例えば、私たち夫婦は良い関係を保つために別居したこともあるんです。長い間一緒にいると、自分と相手の境界線がなくなってしまい、相手のことなのに、まるで自分のことのように恥ずかしく感じたり、問題視したり、一心同体のようになってしまったからです。一心同体と聞くと聞こえがいいのですが、とてもお節介になってしまったんですね。絶対にこうした方がいいとか、こんな言い方をしない方がいい、とか。

 

物理的な距離をとることで、お互いを尊重できるようになり、新鮮な気持ちになれました。当時の私たち夫婦にとって別居は必要な選択でした。

 

実は、結婚前に遠距離恋愛をしていた時は、オープンリレーションシップを試したこともあるんです。

 

※オープンリレーションシップとは、パートナー以外の人とも身体的・精神的な関係を持つことを、お互いに合意している恋愛形態のこと。ただし、それぞれのカップルによってルールは異なり、お互いの合意の下で行われる。

 

ーオープンリレーションシップ?!それはアメリカではよくあることなのですか?日本だとあまり耳にしないかもしれない。

 

アメリカでは30〜40代のカップルでオープンリレーションシップをする方が多いと耳にします。実際に私の友人にはオープンリレーションシップを試している夫婦が2組いますよ。オープンな関係になることで、お互いに感謝できるようになり、相手を愛する理由を思い出せたそうです。お互いに納得しているのであれば、良い刺激になるのかもしれないですね。

 

舞麻確かに、ずっと一緒にいると、相手の存在に有り難みがなくなり、馴れ合いになってしまうこともありますよね。我が家は今はオープンな関係は望まないけれど、別居したことでお互いを思いやれるようになった経験があるので、相手と一定の距離をとることの大切さは理解できます。

 

ー夫婦やパートナーと一定の距離をとることは、より良い関係を築くための1つの手段なのかもしれないですね。

 

 

歳を重ねるほどに深まる、セックスの満足度

 

ー女性のセクシュアリティについても扱っているハミングだからこそ、お二人の性生活についてもお聞きしたいと思います。年齢を重ねるにつれて、性に対する考え方に変化はありましたか?

 

性に対する考え方は、20代と30代で、ものすごく変化しました。正直、20代の頃はセックスがあまり好きではなかったんです。痛かったし、そもそも自分の体が好きではなかった。性欲に対して恥ずかしさもありました。しかし、30代半ばからは、セックスを楽しいと思えるようになってきました。

 

ーそれはどうしてでしょう?

 

新しい人とセックスするたびに、新たな発見があるからです。アメリカ男性の多くは、女性が満足することを最優先に考えてくれるんです。だからこそ、私が喜ぶことを積極的に聞いてくれます。そのおかげで、自分の要望を相手に伝えられるようになり、セックスがより楽しめるようになってきました。

 

舞麻私は出産するたびにセックスが気持ちよくなったんです。一人目を出産した後、産む前とは全く違う感覚を味わいました。そのため、出産によって快感が増すものだと思っていました。しかし、純さんの話を聞くと、年齢を重ねたことや経験を積んだことも、セックスの満足度に関係しているのかもしれませんね。

 

時々、私はセックスそのものを楽しんでいるのか、それとも愛されている、求められていると感じることに喜びを覚えているのか、区別がつかなくなることがあります。肉体的な気持ちよさだけではなく、自分の存在が相手に求められている感覚に心地良さを感じます。

 

その気持ちすごくわかります。私も長く付き合った相手とのセックスは心が満たされます。

 

ーセックスは、体だけでなく、心も満たされる行為ということですね。歳を重ねるに連れてセックスが楽しめるようになる、歳をとるのも悪いことばかりじゃないですね。

 

健康面での不安を感じる40代。瞑想で今と向き合う

 

ーお二人とも、歳を重ねることについて、不安に感じることはありますか?

 

歳をとるに連れて、体が思うように動かなくなっていくことが怖いです。大好きな旅行に行けなくなったら本当に悲しいと思うんですよね。

 

高齢になると足腰が弱くなるとよく聞くので、35歳からジムに通って本格的に筋トレを始めました。また、バランスの取れた食事を心がけるようにもなりました。

 

舞麻私は自分がどんな更年期を迎えるのかが少し不安ですね。私よりも少し年上のママ友でホットフラッシュなどの症状に苦しんでいる方がいて、自分ももうすぐそうなるのかな……とか。先日読んだ本には、更年期は女性ホルモンの減少によって心臓病や動脈硬化のリスクが高まると書かれていて、さらに不安が増しました。

 

ー歳を重ねると、健康面での不安が増えてきますよね。そういった不安とはどのように向き合っていけば良いのでしょうね。

 

舞麻私は、不安を感じた時には、瞑想する時間を増やすようにしています。

 

なぜなら、瞑想することで過去や未来のことを考えるのではなく、今この瞬間に集中できるからです。起こるか起こらないかわからない未来に不安を感じるよりも、今、確実に起こっていること、例えば自分の呼吸に意識を集めることで気持ちがだいぶ楽になります。

 

私も最近瞑想をするようになりました。Hummingに関わるようになってから、メンタルケアの大切さを実感しています。

 

過去の経験が自信に繋がり、自分を好きになる

 

舞麻私は瞑想やカウンセリングを受けて自分と真正面から向き合うようになってから、自分のことをだんたんと好きになれました。

 

特別に美人なわけでもないし、モデルのようなスタイルでもない。出産の痕である妊娠線もちょっとあるし、時には家族に厳しく当たってしまうこともあります。それでも、自分と向き合うことで、過去の経験や嫌いな癖など全てを含めた今の自分を受け入れ、認めてあげられるようになりました。

 

瞑想だけでなく、ジャーナリングやヨガなど、自分と向き合う時間を大切にしている人は、そのままの自分のことを受け入れられている気がします。

 

私も歳を重ねるにつれ、少しずつ自分と向き合う余裕がでてきたなと。若い頃は、背が小さく、腰幅が大きいことにコンプレックスを抱いていましたが、今はジムに通ったり、瞑想したり、自分磨きに力を入れることで昔よりも自分を好きになれました。

 

また、これまでお付き合いしてきた男性から「あなたは美しいね」と褒めてもらえた経験が積み重なり、自信に繋がっていると感じています。

 

舞麻私は子育てを通して自信がついたかな。責任を持たなければいけない大切な存在ができたことで、強くなれたんです。私はこんなに大事な命を世に送り出したんだぞって。出産・子育てを経験したことで、宇宙の偉大さというか、自分のちっぽけさに気がついて、謙虚にもなりました。

 

ーお二人とも、恋愛や出産・子育てなどを経験することで、自分に自信を持てるようになったのですね。

 

自分に自信が持てるようになったからか、30代後半からは人間関係も楽になりました。人生は短いのだから、合わない人と無理に付き合う必要はないなと。

 

今いる友達は私に何かあればすぐに駆けつけてくれる、心の通い合った大切な存在です。たくさんの友達がいなくても、深い絆で結ばれた友達がいることに満足しています。

 

 

40代のビジョン。自分の幸せ・他者への貢献

 

ー最後になりますが、これから迎える40代。どのように過ごしていきたいですか?

 

40代はマイペースに楽しく生きたいですね。最近同棲していた彼氏とお別れしたので、引っ越しをして1人暮らしをはじめました。これまで1人暮らしの経験があまりなかったので、今は1人の空間を味わいながら、自分と向き合いたいです。そして、自分らしさを大切にしながら、仕事も頑張って、さらに生涯を共に過ごせるパートナーと出会いたいですね。

 

舞麻私は20代は働いてお金を稼ぐことに集中していて、20代の終わりから30代は子育て、そして30代半ばからは内面的なことやスピリチュアルなことに目を向けてきました。

 

これから迎える40代は自分磨きを続けながら、ボランティア活動などを通して、人のために活動していきたいです。

 

ホスピスでのボランティアや、シングルマザーが子育てしやすいような環境づくりのサポートなどに関わりたいと思い、登録を進めています。

 

私は自分のために、舞麻さんは誰かのために。だいぶ違いますね……。笑

 

舞麻自分のための時間も大切!

 

ーお二人のお話を伺って、30代半ばを境に、人生に対する姿勢や価値観に変化があったように感じました。過去の経験が自信に繋がり、自分らしい生き方を追求できるようになる。まさに、30代〜40代は人生の転換期と言えるかもしれませんね。これから迎える40代での変化も楽しみですね。

ライター:プロフィール

1987年東京生まれ。

大学卒業後、損害保険会社の営業事務を6年間経験。

その後、夫の海外赴任に帯同するため退職し、1年間インド・ムンバイにて海外生活をおくる。

帰国後は、「おうちで働く」を一つの軸に、ベビーマッサージの先生、Webデザインの勉強、物販のお手伝い、ブログ運営、様々なことに挑戦しながら、最終的に「ライター」の仕事に巡り逢う。

興味のある分野は、人の働き方・生き方、マインドフルネス、教育。推しはBE:FIRST。プライベートでは2児の母。


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