ファストファッションとは?環境問題・社会問題・未来のサステナブルファッションまで解説
ファストファッションとは?
“安くて早い”流行の裏側
街を歩いていて、つい「プチプラ可愛い!」と手に取ってしまう一着。気軽にトレンドを楽しめるのは、ファストファッションのおかげかもしれません。私自身も学生時代や若いころ、値段を気にせず洋服を買えることが嬉しくて、よく利用していました。
でも、便利さの裏で何が起きているのかを知ると、少し見え方が変わってきます。2000年から2014年にかけて衣類の生産量は2倍に、私たち一人あたりの購入量も約60%増加。これは、ファストファッションの仕組みが大きな影響を与えています。
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ファストファッションの問題点
“着て捨てる”文化が生んだもの
ファストファッションの急成長は、環境や社会に大きな負担をかけています。
- 毎年、生産された衣類の5着中3着が焼却・埋立処分されている
- 繊維生産による温室効果ガスは年間12億トン(国際航空と海運を上回る規模)
- 一部の工場では、低賃金・劣悪な労働環境が続いている
- 安価な服は平均7回の着用で捨てられるとも言われている
こうした課題が若い世代を中心に意識され始め、Z世代やミレニアル世代は「持続可能なファッション」への関心を高めています。
ウルトラファストファッションの台頭
“1日1万点”というスピードの衝撃
ZARAが週単位で商品を投入し始めた1990年代から、さらに進化したのがSheinやTemuといった「ウルトラファストファッション」。
- Sheinは1日最大1万点の新商品を発表
- H&MやZARAよりも半額以下の価格帯
- 米国のZ世代を中心に爆発的な人気
その手軽さと安さは魅力的。でも「本当に必要?」と考えるきっかけにもなります。
サステナブルファッションへの道
“買わない選択”もひとつのスタイル
多くのブランドは2030年の脱炭素目標に遅れており、63%が設定した目標を達成できていません。ですが、進展していることもあります。
- 再生素材や代替素材の普及
- サプライチェーンの脱炭素化への取り組み
- 消費者の意識の変化
私たちが「安くて早い」ではなく「長く着たい」「大切にできる」を基準に選ぶこと。それがファッションの未来を変えていく第一歩になるのだと思います。
まとめ
ファストファッションは、気軽にトレンドを楽しめる素敵な仕組み。でも同時に、環境破壊や労働問題といった影の部分も抱えています。
「この服を選ぶことで、地球や誰かに優しい一歩になるかもしれない」
そんな風に思いながら服を選ぶことが、これからのサステナブルファッションにつながっていきます。
私たちの小さな選択が、未来の大きな変化をつくるのかもしれません。
