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生理直前のカラダが教えてくれること――PMSの症状を見逃さないで

 

 

生理直前になると毎回やってくる、イライラやむくみ、腹痛や肌荒れ。

 

「いつものことだから」とPMSの症状を軽く見たり、現代医療では“正常の範囲”とされることも多いため、気づかないうちに無理をしてしまっている人も少なくありません。

 

でも、そのPMSの症状、本当に「普通」で済ませてしまって大丈夫ですか?

 

「何の不調もなく、生理が自然と始まる…くらい快適だったらいいのに」

そんな理想を思い描きながらも、現実は生理直前になると心も体も乱れてしまう…という人も多いはず。

 

月に一度やってくるサインだからこそ、自分の心と体の声に耳を傾けてみることが大切です。

 

 

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生理直前に気持ちが不安定になるとき――それ、PMSの症状かも?

 

落ち込みやイライラ、気分の浮き沈み、不安感など、感情の変化は生理直前に多くの人が経験するごく一般的なPMSの症状のひとつです。

 

こうした感情の変化が仕事や日常生活に支障をきたすほど強くなる場合、“月経前不快気分障害(PMDD)”と診断されることがあります。PMDDと診断された場合、うつや不安症の治療にも使われる薬が処方されることが多いです。

 

“生理前の気分の落ち込みやイライラは一般的なPMS症状ですが、日常生活に支障をきたすほど強い場合はPMDDの可能性があり、医療機関での相談が推奨されます。”

 

ただし、念のために言っておくと、生理直前にパートナーにちょっときつく言ってしまったり、保護犬のCMを見て号泣してしまった――そんな経験だけでPMDDと診断されるわけではありません(誰にでもありますよね)。

 

PMDDとは、PMSの症状の中でも特に感情の変化が強く、日常生活に明らかな支障を与えている場合に下される臨床的な診断です。もし気分の落ち込みや不安が生理が終わっても続くようなら、ホルモンとは別の原因がある可能性もあるので、一度医療機関で相談してみることをおすすめします。

 

 

生理直前に起こるトイレの変化――それもPMSの症状のひとつです

 

 

「最近、生理直前になるとお腹の調子が不安定になる…」と感じているなら、それはあなただけではありません。

 

ガスが溜まったり下痢になったりといった腸の変化は、生理直前のホルモンバランスの影響でよく起こります。これは、プロゲステロンの急激な減少によって、腸の動き(蠕動運動)が活発になり、下痢を引き起こしやすくなるためです。

 

生理直前のPMSの症状としてよく見られるもののひとつですが、不快な変化をやわらげるには、食物繊維を多くとり、カフェイン、アルコール、辛すぎる食べ物などの刺激物は控えるのがポイントです。

 

 

生理直前の「おなかパンパン」感――PMSの症状としての腹部の膨満感

 

下腹部の膨満感、なんだかお腹が張って重たい感じ…。これもまた多くの人が生理直前に経験するPMSの症状のひとつです。
主な原因は、エストロゲンとプロゲステロンのホルモンバランスが乱れることで体内に塩分や水分が溜まりやすくなることにあります。

 

“生理前の下腹部の張りや膨満感はPMSの一症状で、ホルモンバランスの変化による水分・塩分の滞留が原因とされ、塩分を控えたりマグネシウムを取り入れることで和らげられます。”

 

特に生理直前は塩気のあるものを無性に食べたくなる時期ですが、塩分の摂りすぎはむくみを悪化させるので、控えめにするのが理想です。

 

この時期には、マグネシウムのサプリメントを取り入れてみるのもおすすめ。マグネシウムは電解質のバランスを整えたり、やさしく体内の余分な水分を排出してくれたり、こわばった筋肉をリラックスさせてくれるなど、生理直前の不快なむくみや張りを和らげるのに役立ちます。

 

 

生理直前のPMSの症状としての腹痛(生理痛)

 

生理直前になると、おなかの痛みや鈍い違和感を感じる人は少なくありません。

 

これは、子宮内膜がはがれ落ちる準備として、体が実際に「子宮の収縮」を起こしているためです。

 

 

出産のような激しさはないにしても、体は“何かを外に排出しよう”と動いており、その働きはプロスタグランジンというホルモン様物質によって引き起こされています。

 

ただし、生理直前の腹痛が日常生活に支障をきたすほど激しく、数日以上続く場合は「子宮内膜症」などの病気が隠れている可能性もあります。

 

これは、子宮の内膜に似た組織が本来あるべきでない場所に増殖する疾患で、激しい生理痛、卵巣嚢腫、性交痛、腰痛、骨盤痛、不妊など、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。

 

生理直前の腹痛については、「痛みの強さ」と「続く期間」にしっかり目を向けましょう。

 

 

・いつもより痛みが強く感じる
・日常生活や仕事に支障が出る
・生理が終わっても痛みが続く
・市販薬が効かない
・毎月のように痛みで学校や仕事を休んでしまう

 

これらに当てはまる場合は、できるだけ早く婦人科で相談を。早期発見と適切な治療がとても大切です。

 

 

生理直前に起こるPMSの症状としての強い疲労感

 

 

生理直前に突然やる気が出なくなったり、疲れがどっと押し寄せることはありませんか?

 

この強い疲労感も、PMSの症状のひとつです。

 

その背景には、エストロゲンやプロゲステロンの急激な減少によって、セロトニンなどの気分を安定させる神経伝達物質が乱れることが関係しています。

 

エネルギーが湧かず、普段なら簡単にこなせる仕事や家事すら手につかないような強い倦怠感がある場合、それは月経前不快気分障害(PMDD)のサインである可能性もあります。

 

「ただの疲れかな」と流さず、気になる場合は医療機関に相談してみることをおすすめします。適切なサポートを受けることで、生理直前のPMSの症状をぐっとラクにできるかもしれません。

 

 

生理直前に起こる肌荒れ――PMSの症状としてのサインかも?

 

生理直前にニキビや吹き出物が増える…そんな肌トラブルに悩まされる人も多いのではないでしょうか。

 

これはPMSの症状のひとつで、プロゲステロンの減少によって皮脂腺の活動が活発になり、さらにエストロゲンの低下によって、排卵後〜生理前にテストステロンの影響が強く出ることが原因とされています。

 

“生理前の肌荒れはホルモンバランスの変化によるPMSの一症状で、食生活の工夫で改善が期待でき、症状が長引く場合は医療機関への相談がおすすめです。”

 

このホルモンバランスの変化が、肌をオイリーにし、吹き出物を引き起こしやすくするのです。

 

対策としては、食物繊維や抗酸化作用のある食品、オメガ3脂肪酸などを意識的に摂ることで、体内の解毒をサポートし、過剰な皮脂分泌を抑える効果が期待できます。

 

生理直前に起こるPMSの症状の多くは「よくあること」として見過ごされがちですが、それが長引いたり、日常生活に支障をきたすほど辛い場合は、医療機関でのチェックをおすすめします。

 

あなたの体が「いつもと違う」とサインを出しているときは、その声にしっかり耳を傾けてあげることが大切です。

 

※このコンテンツは情報提供のみを目的としており、医師の診断・治療・アドバイスに代わるものではありません。健康上の不安がある場合は、必ず医療機関にご相談ください。Humming は本記事における情報に基づくいかなる損害、損失、請求等についても責任を負いかねますので、ご了承ください。


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