幸せの科学:ポジティブなニュースが心と体にもたらす効果
もし、あなたのX(旧Twitter)のタイムラインがネガティブな内容を一切含まない、ポジティブなニュースだけで満たされていたらどうでしょう?
私たちは、心に優しく、前向きになれるニュースを届けようと努力していますが、現実にはSNS上では暴力、自然災害、政治的不安など、暗く落ち込むようなニュースが圧倒的に多くを占めています。
でも、実は気分を明るくし、うつや不安の症状を軽減し、さらには身体の健康にまで良い影響をもたらす方法があるとしたら?
そしてその答えが、すでに私たちの目の前にあるとしたら?
そう、それが「ポジティブなニュース」なのです。
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Contents
ポジティブなニュースが幸福感に与える影響についての科学的研究
最近の科学的研究では、私たちの感情状態が、日々どんなニュースを見聞きしているかに大きく左右されることがわかってきました。
中でも、ポジティブなニュースに触れることは、心の健康や幸福感に大きな効果をもたらすことが確認されています。
ここで言う「ポジティブなニュース」とは、よくあるお涙ちょうだい系の“良い話”ではありません。
人々や社会の中にある「本当の良さ」を映し出す、心から勇気づけられるような現実のストーリーのことです。
たとえば、気候変動への取り組みで改善が見られていることや、科学の進歩によって人々の寿命が延びていること、そして世界の識字率が過去最高を記録しているといったニュースです。
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ポジティブなニュースは、うつ症状を軽減する力がある
世界中で、約41%の人が何らかのメンタルヘルスの問題──うつ、不安、慢性的なストレスなど──に悩まされています。
一部の専門家によれば、社会がコロナ以前のような状態に戻るには、少なくとも10年かかるとも言われています。
うつと向き合ううえでの大きな課題のひとつは、「現実をありのままに見ること」が難しくなってしまうことです。現実は良いことも悪いことも混ざっているものですが、ネガティブなニュースばかりを見続けると、偏った世界観が強くなってしまい、「世界は恐ろしい場所だ」といった破壊的な思考が根づいてしまうことがあります。
たとえば、うつ状態の人がネガティブなニュースばかり見ていると、「世界はどんどん悪くなっている」「どうせ何も良くならない」といった極端な思考に陥ることがあります。
もちろん、世界に問題があるのは事実ですが、それがすべてではありません。実際には、世界には驚きや思いやり、優しさ、希望といったポジティブな面もたくさん存在しているのです。ポジティブなニュースに触れることで、よりバランスの取れた現実の見方が身につきます。
もし気分が落ち込んでいるときがあれば、困っている隣人を助けようと立ち上がった人々の話や、地域の小さなビジネスを支えるコミュニティの物語など、心温まるストーリーを読んでみてください。それがあなたの気持ちを少し明るくしてくれるかもしれません。
ポジティブなニュースは、ストレスホルモン「コルチゾール」を減らし、身体の健康にも良い影響を与える
ポジティブなニュースは、心だけでなく体にも直接的な良い影響をもたらすことが研究で明らかになっています。
前向きなニュースに触れることで、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が減少することが分かっており、それによって高血圧や心臓病、さらにはがんといったさまざまな健康リスクの軽減につながるとされています。
コルチゾールは「闘争・逃走反応(fight or flight)」を引き起こすホルモンとも言われており、緊急時に体を守るために分泌されるものです。少量であれば、日々のストレスを乗り越える助けになりますが、過剰になると炎症を引き起こしたり、免疫システムを過剰に刺激したり、うつの原因になることもあります。
つまり、ポジティブなニュースに触れることは、感情面だけでなく、身体面の健康にも良い影響を与えてくれるのです。
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ポジティブなニュースは、人とのつながりを深め、孤独感を和らげてくれる
さらに、ポジティブなニュースは人間関係にもポジティブな影響をもたらします。明るいニュースに触れることで、社会的なつながりを感じやすくなり、孤独感が軽減されるという研究結果もあります。
これは、人は嬉しいニュースを自然と誰かと共有したくなる傾向があるためかもしれません。そのシンプルな行動が、人との健やかな関係づくりへとつながっていくのです。
つまり、自分の気持ちが明るくなるだけでなく、周囲とのつながりも深まり、人間関係までポジティブになる——まさに一石二鳥です。
まとめると、「幸せの科学」によって、ポジティブなニュースに触れることが私たちの全体的なウェルビーイング(心身の健康)に良い影響を与えることが証明されつつあります。
でも、これを信じるかどうかはあなた次第。ぜひ一度、自分自身で試してみてください。日々のネガティブなニュースから少し離れて、前向きなストーリーを意識的に探してみてください。
きっと、心も体も「ありがとう」と言ってくれるはずです。
